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◆第21回◆

安全で快適な学校施設を目指して

 ○地震に強い学校に
 
 昨年3月の東日本大震災以来、建物の耐震性についての関心は大きな高まりを見せています。
 
 特に、多くの子どもたちが毎日生活し災害時には避難所としての役割も果たす学校は、その耐震性の向上が喫緊の課題となっています。
校舎の耐震改修工事


市川市では、平成18年の「建物の耐震改修の促進に関する法律」の改正に伴い、平成20年に「市川市市有建築物耐震化整備プログラム」を策定しています。

これは、市が管理している建物について耐震診断を実施し建物ごとの耐震強度や、災害時の避難所利用などの重要度から、耐震改修の実施時期等の計画を定めたもので、学校の耐震改修工事については、平成20年度から平成25年度までの6年間での完了を目指しています。

教育委員会では、この計画に従い、毎年各学校の耐震改修工事を進めてきましたが、平成23年度末で、工事を予定していた棟数のおよそ8割程度を完了しています。

本年度は小学校10校11棟、中学校5校5棟の工事を実施し、来年度は小学校17校22棟、中学校4校4棟の工事を予定しています。

これらが完了すると、今回のプログラムで補強が必要とされた校舎については全て工事が終了する事になります。

なお、文部科学省からは、より厳しい耐震基準が示されており、今後はその基準に照らして、新たに耐震改修が必要となった9校12棟について、平成27年度の完了を目指して工事を進める予定です。

トイレのバリアフリー化
 ○トイレを快適に
 
 耐震化の一方で、各学校のトイレについても、老朽化に伴う悪臭や洋便器の増設、バリアフリー化など、数多くの解決すべき課題を抱えています。
 
 そこで教育委員会では、トイレ改修の年次計画を作成し、平成20年より毎年数校ずつ、各校縦一系列のトイレ改修工事を実施し、本年度までに、小中合わせて26校の改修が完了しています。
 
 教育委員会では、子どもたちが、安全で快適な学校生活を送ることができるよう、これからも学校施設の整備・充実に努めていきます。

 (2012年12月22日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第20回◆

「自分らしく」学び 社会参加する
特別支援教育の推進

 ○どの子も自分らしく
 
 市川市では、県内初の知的障害の特殊学級(現特別支援学級)、市立養護学校(現特別支援学校※全国でも三番目)を設置するなど、障害のある子ども達の教育に早い時期から積極的に取り組んできました。
 
 平成十九年には、通常学級に在籍する発達障害等の子ども達も対象とする「特別支援教育」が始まり、本市でもその推進を図るために「特別支援教育推進計画」を策定しました。
 
 特別支援教育の推進は、障害のある子どもだけでなく全ての子ども達がその個性と可能性を生かし自分らしく学び社会参加していくこと、そして、様々な人々が互いに認め合い、誰もが生き生きと活躍できる社会の実現を目指すものです。
特別支援教育推進計画


 ○わかる授業の実践
 
 こうした特別支援教育のねらいを実現するために、「推進計画」では全ての学校・園における、特別支援教育の視点を生かした「わかる授業」の実践を重点として設定しました。一人一人の教育的ニーズに応じた支援を行う特別支援教育の方向性は、どの子にとっても学びやすくわかりやすい授業につながるという考え方によるものです。
 
 具体的には、
 ・写真や絵を利用して視覚的にわかりやすくすることにより学習用具の片づけや先の見通しを持たせやすくする。
 ・学習時のルールやマナーなどを全校で統一し、教師が替わっても対応が違わないようにすることなどがあります。
 
 こうした特別支援教育での重要な視点を、通常学級における指導にも生かそうというものです。

視覚を利用した片付け棚
 ○スマイルプラン
 
 市川市では、支援が必要な子ども達に長期的な視点で一貫した支援を提供するために「市川スマイルプラン」を作成しています。年齢や所属が変わっても、これまでの支援の情報が引き継がれ、学校、家庭、医療、福祉等の様々な機関が連携して支えていくものです。
 
 全ての子ども達が必要な時に必要な支援を受けることができ、思いきり自分の力を発揮することができる。そうした教育の実現のために、教育委員会では、今後も特別支援教育の視点を大切にした教育活動の推進に努めていきます。
 
 (2012年11月24日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第19回◆

誰もが平等に利用できる図書館を目指して

 ◆図書館の障害者サービス
 
 市川市の図書館では、子どもからお年寄りまで、また、外国人や障害のある方にも、それぞれの図書館利用に適したサービスを提供しています。
 
 その内「障害者サービス」は、障害者の方に限定したサービスと思われがちですが、「図書館を利用する上で何らかの障害のある方々に対して行うサービス」と定義しています。
 
 視覚に障害のある方に、点字資料やテープ図書を提供するだけでなく、高齢により通常の大きさの文字が見えにくくなった方には、大きな活字の大活字本や、テープ図書・CD図書・DAISY図書(専用の機器等で再生する)などの録音図書を提供します。入院中や怪我、病気などの理由で来館が困難な方は、代理人による貸出しや郵送サービスを利用していただけます。
 
 このように、それぞれの方が希望する形態の資料やサービスを提供し、活用しやすい手段で図書館を利用していただくことを「障害者サービス」として位置づけています。
障害者サービスコーナー(左奥は障害者サービス室)


 ◆学校・施設との連携
 
 特別支援学校と特別支援学級には、専用の「学級文庫」を用意しています。1セット20冊の児童書が入っており、さらに「布の絵本・おもちゃ」の貸出しもしています。これは、多種多様な布、フェルトを主要材料として、それにファスナー、ボタン、紐などをつけて製作したもので、障害のある子どもたちが様々な遊びの中で、手や指の機能訓練や思考力の発達を促すための手助けになるといわれています。本市こども発達センターが管轄するあおぞらキッズ、おひさまキッズ(運動や行動・情緒・知的発達に課題がある未就学児の通園施設)にも貸出しをしています。
 
 ◆ボランティア団体との協働
 
 点字図書や録音図書、布の絵本・おもちゃなどは、本市のボランティア団体が製作しています。製作される資料のほとんどが、市販では入手できないため、完成した資料は図書館の貴重な財産です。
 
 また、点字図書と録音図書は、全国の公共図書館、点字図書館を通して、その資料を求めている方々への貸出しもしています。
 
 ◆おわりに
 
 図書館は今後も、どのような障害のある方々に対しても、読書をする権利を保障することができるよう努めてまいります。

 (2012年10月27日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第18回◆

子どもたちの学びを支える~大畑忞 教育基金

 ○教育基金の誕生

 基金の名称となっている大畑忞(おおはた・つとむ)氏は、明治29年7月から大正元年9月まで、市川市立信篤小学校の初代校長として、学校教育の発展に尽力された方です。

 大畑忞氏の孫にあたる大畑一枝(おおはた・かずえ)氏も、祖父と同じ教職の道を志し、長年にわたり教壇に立たれました。そして、祖父忞氏の遺志を生かすため、多くの遺産を市川市の子どもたちの教育のために使ってほしいと遺言を残されました。
 
大畑一枝氏
 
大畑忞氏

 このようにして頂いた寄付により、市川市では平成元年3月『大畑忞教育基金』を設立しました。

 ○学びを支える〜奨学資金制度

 この教育基金を活用して、経済的な理由により就学が困難な生徒のための奨学資金制度を実施しています。毎年約130人の高校生が、この制度を利用して充実した高校生活を送っています。

 この制度は、高等学校及び高等専門学校に在学または入学予定の生徒を対象としており、毎年3月に、市のホームページや広報いちかわを通して募集しています。応募資格は、経済的な理由により就学が困難なケース、学力や人物が優良であるケースなどがあり、応募者の中から、奨学生選考委員会で選考しています。

 ○豊かな情操を育む〜音楽教育の充実に  
基金で購入したピアノ


 平成23年度からは、市内の小・中・特別支援学校の児童生徒が使用する教具・教材の整備に対して、本教育基金が活用されることになりました。

 まずは、子どもたちの情操をはぐくむ「音楽教育」の充実のため、授業に使用する楽器の購入・整備への活用を計画しています。

 老朽化したものの、高価なために買い替えが難しかったグランドピアノや、伝統・文化に関する学習を重視する新学習指導要領の導入に伴い、使用することになる三味線、箏(琴)、和太鼓などの和楽器の購入や整備について、順次進めていく予定です。

 教育委員会では、生前、市川の教育に尽力された大畑忞、一枝両氏の遺志を受け継ぎ、将来を担う子どもたちの教育環境の充実のために、今後も『大畑忞教育基金』を有効に活用していきたいと考えています。

 (2012年9月22日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第17回◆

開かれた学校を目指して

 「学校は敷居が高く、思うことがあってもなかなか伝えることができない」
 
 学校に対して、こうしたイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
 
 学校の教職員も、保護者や地域の方々も、子どもたちの健やかな成長を願う気持ちに変わりはありません。しかし、目指す山の頂上は同じであっても登り方はいくつもあります。
 
 大切なことは、子どもたちに関わる大人たちが協力し、よりよい教育のあり方について知恵を出し合うことです。学校の教師は教育のプロですが、子どもたちのバランスの取れた成長のためには、保護者や地域の方々の目線で子どもたちを見てみることも必要と考えています。
 
 こうしたことから市川市では「教育の共有化」の旗印の下、多くの方々が、学校の教育活動充実のために参画する「開かれた学校づくり」を推進しています。
 
 今回は、その中から三つの取組を紹介します。
 
 【オープンスクールデー】  

 保護者だけでなく、地域の方々にも気軽に学校の様子を見ていただける学習参観日です=写真。
 
 多くの学校では、参観者を対象としたアンケート用紙を用意していますので、率直なご意見・ご感想を学校に伝えて下されば幸いです。
 
 各学校のオープンスクールデーの予定は、市川市のホームページに掲載されています。ご確認の上是非ご参加下さい。
 
 【学校評価】
 
 各学校では毎年定期的に、自校の教育活動について、教職員による自己評価を実施しています。また、保護者や子どもたちを対象に、授業の分かりやすさや安全確保の取組などについてアンケートをとり、その結果をホームページや学校便り等で公表しています。
 
 併せて、これらの結果について、地域や保護者の代表者による「学校関係者評価」を実施し、学校の課題を明らかにすることにより、今後の学校運営の見直しに生かしています。
 
 【学校評議員制度】
 
 地域の方や学識経験者などから選ばれる「学校評議員」による意見を参考にして、学校運営の改善を図ることを目的とする制度です。
 
 学校評議員会は、5~7名の評議員により構成されており定期的な会議の中で学校の課題に関して協議をしています。
 
 教育委員会では、各学校における「開かれた学校づくり」への取組を、これからも支援してまいります。

 (2012年8月25日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第16回◆

みんなで観察!
~自然とのふれあい 自然博物館

 ○大町で自然体験

 親子連れでにぎわう市川市動植物園。その一角にある市川自然博物館をご存知ですか? 市川の身近な自然を発見し、親しんでもらうために展示やホームページなどを通じて、常に活きた情報を発信している博物館です。

 子どもたちを中心とした野外活動にも力を入れています。活動の主なフィールドは、隣接する大町自然観察園。そこにはかつて、市内でも日常的に見ることのできた、ヘイケボタルやサワガニなどの生き物たちが豊かに暮らす環境が残されています。
みんなで観察!


○小学校の体験学習

 昨年も、多くの小学校が自然観察園で活動を行いました。担当の先生と学芸員が打ち合わせを行いそれぞれの学校に合ったプログラムを作成します。「自然観察ビンゴ」や「生き物の採集」は、子どもたちに大人気の活動メニューです。

 どの子も自分の手で捕まえた生き物にはとても興味があり、スケッチをしたり、他の子と見せ合ったり、楽しい観察の時間はいくらあっても足りません。

 観察が終わると、捕まえた生き物は元の場所に逃がしてあげます。どの子もとても名残惜しそうな様子です。

親子で採集して
○おやこ自然観察会

 博物館の行事「おやこ自然観察会」では、昆虫を中心に水辺の生き物などを観察します。参加者の多くは幼児から小学校低学年の子どもたちと、その保護者です。参加者にとって観察会での体験は初めてのことばかり。最初は生き物が怖くて手を触れることのできない参加者も、活動が進むにつれ親子で一緒に上手になっていきます。

 楽しい自然体験を通して、自然に対する興味や正しい理解を深めるきっかけとなってほしいと思います。

 博物館内には、自然観察園の生き物を季節ごとに紹介する飼育展示もあり、小さい子から大人まで楽しめる展示となっています。

 その他にも、「長田谷津散策会」「名前を調べる会」など、どなたでもご参加いただける様々な自然体験行事を予定しています。

 詳しくは市川市のホームページをご覧になるか、または電話にてお問い合わせください。

 市立市川自然博物館☎(339)0477

 (2012年7月28日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第15回◆

「いちかわ子ども村」
~市川市青少年相談員

 ○青少年相談員

 みなさんは「青少年相談員」という名称を聞いたことがありますか?

 「市川市青少年相談員」は、地域の方々や青少年と一体となって、共に喜び、共に語り、共に行動することで、青少年の健全育成を目指し活動をしています。

 スポーツや野外活動等を中心に、子どもたちが元気に明るく成長していくためのお手伝いをしています。
みんな一緒にカレー作り


○いちかわ子ども村

 夏休みには、小学校高学年の児童を対象として、1泊2日のキャンプ「いちかわ子ども村」を、市川市少年自然の家で開催しています。では、昨年の様子をご紹介しましょう。

 1日目は、楽しいゲームからスタートしクラフトや野外炊事など、様々な体験活動に挑戦します。苦労して作ったカレーライスでお腹をいっぱいにした後に待っているのはキャンプファイヤー。最初は緊張気味でぎこちなかった子どもたちも、楽しいゲームやダンスを通して少しずつ打ち解け、協力し合える仲間へと成長していきます。

 2日目の午前は水遊び。暑さに負けることなく、みんな一緒にずぶ濡れになって遊んでいました。

 全ての活動が終了し、いよいよ閉村の時を迎えます。2日間を共に過ごした子どもたちは、もうみんな大の仲良し。解散の時には、仲良くなった友達やボランティアで参加してくれた高校生、そして各班について活動を支援してくれた青少年相談員と、いつまでも別れを惜しんでいました。青少年相談員にとっては、参加した子どもたちが満足そうに帰って行く姿を見送るこの時が、一番喜びを感じる瞬間だということです。

 この「いちかわ子ども村」での経験をきっかけとして、参加した子どもたちが将来、地域や社会に貢献できる人材に成長してくれることを願っています。

 ○将来のリーダーへ

 市川市青少年相談員は、このような主催行事を実施する一方で、子ども会やコミュニティクラブなど、他の青少年育成活動にも積極的に協力しています。

 教育委員会でも、将来的な地域活動のリーダー養成を目指して、小学校高学年向けの「わんぱくセミナー」、中学生向けの「ジュニアリーダー講習会」、高校生向けの「ヤングカルチャースクール」など、成長過程に合った段階的な育成事業を充実させることでこれからも「未来へつなぐ教育」を目指していきます。

 (2012年6月23日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第14回◆

英語で楽しくコミュニケーション

 学習指導要領の改訂により、昨年度から小学校5・6年生で、週1時間の外国語活動の授業が始まりました。中学校でも、今年度から英語の授業が1時間増え週4時間の授業が実施されています。

○人をつなぐ 未来へつなぐ 外国語教育

 他国の言語や文化を理解することは、お互いを認め合い、助け合う国際社会に生きる子どもたちにとって大変に重要な要素です。外国語教育は、異なる文化を持つ人々と私たちとをつなぐ、つまり「人をつなぐ」大切な役割を果たします。

 また、これからの社会は、グローバル化の急速な進展が予想されます。外国語教育は、国際共通語としての英語のみならず、将来的にそれぞれのニーズに応じた言語について自ら習得しようとする意欲を高める、つまり「未来へつなぐ」大切な役割を果たします。

○外国語教育充実へ・外国語活動指導員とALT派遣

 本市では外国語教育推進のために、小学校に、日本人で英語が堪能な外国語活動指導員や、外国人の外国語指導助手(ALT)を派遣し、担任とのチーム・ティーチングにより、歌やゲーム、英語での読み聞かせなどを取り入れ、子どもたちが自然に英語と親しむ環境づくりを推進しています。

 また、中学校にはALTを1年間派遣し、授業はもちろんのこと、給食や清掃、部活動等の学校生活の中で、子どもたちと接する機会が多く持てるようにしています。子どもたちにとっては、ALTとの日常会話を通して自分の思いを英語で伝える楽しさを感じたり、外国の文化や習慣を理解したりする良い機会となっています。

○英語大好き!

 こうした取り組みにより、英語好きな子どもたちが確実に増えています。

 昨年度実施した英語に関するアンケート調査では、小学校5・6年の90%以上が「英語の授業は楽しい」「もっと英語が話せるようになりたい」と回答しています。また、中学校1・2年でも95%以上が「英語の授業は楽しい」「ALTの授業は楽しい」と回答しています。

 教育委員会は、子どもたちの思いを大切にし、英語で楽しくコミュニケーションできる学習環境づくりと、小・中学校の縦の接続を意識した授業づくりを支援し、外国語教育の一層の充実を図っていきます。

 (2012年5月26日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト
  

◆第13回◆

気分のりのり! 病気なしなし!
市川の食育

 ○気分のりのり!
 病気なしなし!
 
 新年度が始まり、各学校からは、子どもたちの元気な歓声が聞こえてきます。
 
 そんな育ち盛りの子どもたちにとって栄養バランスのとれた規則正しい食事は健康維持と健やかな成長のために欠かすことが出来ません。
 
 市川市では市の特産品である梨と海苔に因んだ「気分のりのり!病気なしなし!」をキャッチフレーズとして、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう食育の推進に取り組んでいます。
 
 食育の生きた教材として学校給食は積極的に活用されています。

 ○上手に箸を使おう
 「魚の食べ方コンテスト」
 
 稲越小学校では、毎年、全校児童が参加しての「魚の食べ方コンテスト」を開催しています。
 
 これは給食で出た「アジの干物」を、箸を上手に使いながら、頭と骨だけを残してどれだけきれいに食べられるかを競うというものです。
 
 魚を相手に夢中で奮闘する中で、正しい箸の持ち方や使い方を、子どもたちは少しずつ身に付けていく事ができます。

 ○彩り鮮やか郷土料理
 「太巻き祭り寿司」
 
 房総の郷土料理である「太巻き祭り寿司」が学校給食の献立に取り入れられてきています。彩りが鮮やかで、目で見ても楽しい「太巻き祭り寿司」は郷土の食文化について学ぶきっかけとなり、日頃の食についても考えるよい機会となっています。
 
 市川市では、その他にも様々な工夫をしてバランスの良い和食献立の学校給食を推進しています。
 
 ○安全安心な学校給食の提供
 
 現在、給食に使用される頻度の高い食材を中心に放射性物質検査を定期的に実施しています。さらに提供した給食のミキシング検査をあわせて実施し、安全安心な給食の提供に努めています。
 
 ○学校給食の支援
 
 市川市では、平成二十一年度から給食費値上げ回避のために、米を中心とした給食食材の現物支給を行っています。本年度からは、義務教育期間中の三人目以降給食費無料化も開始しました。このような支援策の推進を通して、市川市の学校給食のより一層の充実に努めていきたいと考えています。

 (2012年4月28日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト
  

◆第12回◆

体験が子どもたちを育む!

 子どもたちのすこやかな成長、考える力、工夫する力などを養うためには、社会体験や自然体験などのさまざまな体験が重要です。しかし、子どもたちの体験の場や機会は、少なくなってきています。このような中、教育委員会では、子どもたちが興味を持ち選択できるようなバラエティに富んだ体験活動を積極的に実施してきております。そのいくつかをご紹介します。

 ◆「市川市少年自然の家」では、子どもたちが豊かな自然に親しみながら、のびのびと野外活動ができます。

 宿泊体験した子どもたちからは、「採りたての竹の子やフキって甘いね!」「オニヤンマって、私の手より大きい!」「カワセミや自然のホタルを初めて見た!」などの感動の声が上がりました。

 ◆「米っ人くらぶ」では、稲作体験を通して、自然や人とのふれあい、勤労と収穫の喜びを体験することができます。

 参加した親子からは、「自分の子どもが、初めて会った子どもと仲良く共同作業しているのを見て、子どもの成長を感じた。」「2時間でこんなに疲れるのだから、毎日仕事をしている農家の人は大変だ。」など、さまざまな声がありました。

 ◆「コミュニティクラブ」では、「遊び」をキーワードに、さまざまな体験活動を通して、地域で子どもたちを育んでいます。

 例えば、『ミュージックベル(ハンドベルによる演奏)』に参加している子どもは、集団で活動する楽しさを、また、『お化け屋敷』で運営に関わった子は、達成感を、味わうことができ喜んでいます。

 この他、『カレーづくり』をした子どもからは「新聞紙の灰が舞い上がりカレーの中に入っちゃった。」との失敗談も聞かれました。

 ◆このような多様な経験による驚きや喜び、失敗による悔しさなどの「感動体験」が、子どもたちの心を豊かに成長させる糧であり、「生きる力」を育む基礎となります。

 さらに、これらの活動を通して異年齢での交流やボランティアの方々との関わりが、子どもたちの社会性や人間性を育んでくれています。教育委員会におきましては、今後とも体験活動を積極的に進めてまいります。


 (2012年3月24日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第11回◆

環境意識の高揚を
市川市学校版環境ISO

 平成二十三年度の新学期は「計画停電」から始まりました。今日までの生活を大きく見直すことによって、日本中の人が環境問題に対する関心を高めた一年でした。

 市川市においても、昨年の夏は節電対策に積極的に取り組み、市全体で電力量の十五%削減を目指しました。市内のすべての公立小・中・特別支援学校・幼稚園で節電に取り組みましたが、子どもたちや先生方の環境に対する意識が大変に高く、中学校で平均二十%以上、小学校で平均二十五%以上の節電を行うことができました。これも、市川の学校が、学校版環境ISOに長い間取り組んできた成果の一つであると考えられます。

 この市川市学校版環境ISOは、児童生徒や教職員、保護者、地域の方々に環境への意識と実践力を高めてもらうことを目的として行われ、毎年五校ずつ推進校として認定しています。認定された学校は、各校の特色を生かした環境保全活動や省エネルギー・リサイクル活動などに取り組んでいます。平成十五年度に始まり、今までに市内四十五校が認定されています。

 この活動の特色は、子どもたちが自分たちで考えた様々な活動に創造的に取り組んでいくところです。

 授業の中での環境学習だけでなく、委員会活動などを通して、グリーンカーテンやポスター等の掲示による節電・節水活動、ペットボトルキャップやプルタブなどをワクチンや車椅子に換える資源回収活動、給食の残菜を減らしたり、紙の裏面を再利用したりするなどのゴミを減らす活動、花や作物の栽培やビオトープ観察などの自然と触れ合う活動、その他にも様々な活動を子どもたちが工夫して行っています。

 毎年一月には、生涯学習センターのグリーンスタジオで、認定証の授与と取組二年目の学校による実践発表が行われています。今年も活動の成果や課題についてまとめられた充実した発表を聴くことができました。

 子どもたちの意識が変わると、周りの大人たちの意識も変わっていきます。

 各学校が保護者に対して行ったアンケートでも「家族みんなで節電に取り組んでいる」「家でもペットボトルキャップを集めている」等の回答が多く、家庭の意識の変化も感じられます。

 学校を核として、地域全体に環境保全の意識がさらに広がることを期待しています。

 (2012年2月25日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト

◆第10回◆

市川市の未来を担う 青少年リーダーの育成

 『友だちがいっぱいできて最高でした。』『夜のテントの中での思い出は忘れません。』『私は将来、絶対にリーダーになります!』(受講生の感想文より)

 教育委員会では、地域の子どもたちが憧れ、また目標となるような青少年のリーダーを、子ども会等と協力して育成しています。

《わんぱくセミナー》

 小学校五・六年生を対象とした取り組みです。遊びや自然体験を中心とした年間五回の講習会で、夏休みに行う二泊三日のキャンプでは、自分で設営したテントに宿泊し、野外炊事やウオークラリー、キャンプファイヤーなどといった様々な体験を通して、発達段階に応じた仲間づくりや集団活動の楽しさを学んでいます。

《ジュニアリーダー講習会・ヤングカルチャースクール》

 中学生・高校生を対象とした取り組みです。地域活動やボランティア活動について意識向上を図り、野外活動やレクリエーション活動に必要な指導者としての専門的な技能を身につけます。

 リーダー性を発揮することを学ぶこのプログラムにより、切磋琢磨することやこれによって味わえる大きな達成感を通して、リーダーとしての資質をさらに高めています。

《市川市ジュニアリーダーサークル》

 「ジュニアリーダー講習会・ヤングカルチャースクール」の受講生が、積極的に地域活動に取り組むために立ち上げた青少年団体です。
 サークルの運営を通して、社会性を養い、また子ども会や地域行事など年間五十回以上の活動に実際に参加することによって、これまで学んで得た技能をさらに高めます。
 
 この活動は、平成十九年に「千葉県ライトブルー賞」(善意や親切心に基づく青少年の善行に対する顕彰)、平成二十年に「青少年善行表彰」、平成二十一年には内閣府から「社会貢献青少年表彰」を受賞するなど、高い評価を受けています。

 これらの取り組みを通して、市川市では青少年のリーダーが少しずつそして着実に育っています。先日行われた成人式も、こうして育ったリーダーたちが実行委員となって成功させてくれました。

 やがて近い将来、このリーダーたちが地域の青少年相談員や子ども会の指導者となって、さらに地域活動を活性化していってくれることを期待しています。次代を拓く子どもたちの育成に向け、今後も教育委員会として取り組みを進めていきたいと考えています。

(2012年1月28日号)TOP PAGE 「人をつなぐ 未来へつなぐ」リスト