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70代の女性が振り込め詐欺に遭うのを未然に防いだとして、コンビニエンスストア・ローソン浦安明海店に1日、浦安署から感謝状が贈られた。
同店で先月16日、女性が携帯電話で市の福祉課をかたる犯人からの指図を受けながら、店内のATMで医療費還付金を受けるために50万円を入金しようとしていた。会話を不審に思ったオーナーの天羽知恵子さんと店長で妹の天羽喜世子さんが女性に声をかけると、女性は状況を説明。2人は「市が携帯電話で電話してくることはあり得ない。市に電話をして確認した方がいい」とアドバイスをして、被害を未然に防いだ。同署の山田和幸署長は「浦安署管内で振り込め詐欺事件が15件、1880万円の被害が発生している。2人のおかげで被害を未然に防ぐことができた」と感謝していた。
振り込め詐欺は最近、銀行など金融機関で対策が進んでいることから、店員の目が行き届きづらいコンビニATMを利用させるケースが増加。「声をかける時に詐欺だと指摘すると本人は否定する。警察からの最近の事件や対策などが役立った」という天羽さん姉妹は「まずは身内や友達に相談してほしい。一人で判断をしないことが大切」と話していた。
(2013年8月17日)
県立市川東高の美術部員がイラストを手掛けた京成バス市川営業所の「イメージペイントバス」が、今年も先月末から市川市内で運行されている。
この企画は、9月20日の「バスの日」にちなみ、同営業所で毎年続けられている取り組み。今年は「楽しめるバス」をテーマに、アニメ『オズの魔法使い』と『不思議の国のアリス』に登場するキャラクターなどを、同校の美術部員12人がバスの車体に描いた。
生徒たちは、夏休みに入ったばかりの先月24日から26日までの3日間、同営業所内で朝から夕方までかけて作業した。これほど大きなイラストを描くことや、部員同士が協力して一つの作品を作り上げることはこの時だけで、慣れない作業に戸惑いながらも、それらの難題を楽しみながらイラスト制作に没頭。例年に比べて少ない人数で作業に当たったが、生徒たちにも馴染みのあるオズやアリスを扱ったためか、制作は例年よりもスムーズに進んだ。
同部部長の岸本花さんは「思っていたより早く進んだために、例年に比べて細部のクオリティも高くなった。乗っている人や街で見かけた人に楽しい気持ちになってもらえたら」と作品に願いを込めていた。
このバスは、来年3月まで運行する予定だが、運行経路や時間などは未定。
(2013年8月17日)
市川市特別職報酬等審議会(会長・麻生幸千葉商大教授)は2日、市長と副市長、常勤監査委員、教育長の退職手当を現行から2割程度引き下げるよう、市川市に建議した。市は建議の内容を尊重した条例改正案を9月議会に提出したいとしている。
建議で示された引き下げ率は、市長と常勤監査委員が約21・05%、副市長が約19・44%、教育長が約20・29%。建議のとおり改定されると、市長の1期4年間の退職手当は現行の約2780万円から約2195万円に600万円近く引き下げられる。
引き下げを建議したのは、今年度から3年間で一般職の退職手当が15%程度引き下げられることと、類似都市でも引き下げられている事例があること、市の財政状況が厳しいことが主な理由。建議を受け、大久保博市長は「私が市長に就任してから一回も税収は伸びていないが、社会保障関連費は急激に伸びている」と市の厳しい財政状況に触れ、「意見を尊重して、早急に意思決定したい」との考えを示した。
同審議会は、学識経験者や公共的団体の代表者、公募市民など15人で構成。今回の建議については、4月から7月まで5回に渡り審議を重ねていた。
(2013年8月17日号)
浦安市が元町再整備事業のために取得した東西線浦安駅周辺の北栄3丁目の土地(約1600坪=5288・9平方㍍)を大手スーパー・ダイエーに20年間賃貸する定期借地契約について、目的外使用などを理由に契約の解消を求める住民監査請求の監査結果がこのほど出され、市監査委員は「違法または不当な内容はない」として請求を棄却した。
監査委員は監査の結果、同社への賃貸で財源の確保や市立猫実保育園の建て替え、子育て支援の充実、浦安駅周辺地区の活性化に大きく寄与するとの考えを示すとともに、「中途解約の規定があり、あくまで暫定的な利用。当面は土地が必要となる状況にはならないため、本来の土地利用に影響を与えることはない」と、目的外使用の指摘を排除した。同契約で中途解約は、10年経過後に建物を残存簿価で買い取ることで可能としている。
同契約では、同社が市に支払う賃借料はスーパーの営業期間中が月額417万円、対して、建て替え期間中の1年間に入居する猫実保育園の賃借料として市が同社に支払うのは同388万円。また、土地を譲渡する場合、同社に第1位の優先交渉権を与えている。これらについて住民は「企業側に有利な契約」と指摘。対して監査委員は「市財産規則に基づき定められた算定基準で算定する普通財産の貸付料は360万円であり妥当。保育園賃借料は浦安駅周辺の認証保育園と比較し安価。仮設園舎をリースで建設するよりも安価」とし、契約は妥当と判断。しかし住民は「独自の算定基準と、市価の2つの基準で賃料が決まっていることがおかしい」と問題視している。
県立国府台高校(古山弘志校長)でこのほど、「高校生による理科工作教室」が開かれ、参加した市内の小学4~6年生27人が、同高生徒の指導を受けながら固形燃料ロケットの製作と打ち上げを楽しんだ。
同教室は、工作を通じて子供たちが理科や科学に関心を深めてほしいと毎年行われている。
今回講師を務めたのは理科研究部・物理班班長の佐生実南さん(2年)と部員の横川晃平君(1年)で、紙製のロケットキットの組み立てや、エンジンとなる火薬を本体に詰める作業などを丁寧に指導していた。参加した子供たちは「先生これで合っていますか」など積極的に質問するなど楽しみながら製作。最後は本体に絵の具で好きな模様を描いて、30㌢ほどのオリジナルロケットを一人一つずつ作り上げた。
打ち上げは日を改めて行われ、興奮顔の子供たちが、自作のロケットを一人ずつ順番に発射台に設置。「3・2・1」とカウントダウンをしながら電流スイッチを押して着火すると、ロケットが20㍍ほど垂直に勢いよく飛び出し、「上がった!」と、子供たちの大きな歓声が上がった。
佐生さんは「自分が習ってきたことを誰かに教えることはとても貴重な体験。これをきっかけに子供たちが理科を好きになってくれたらうれしい」と目を輝かせた。小学5年生の野澤亮太君は「製作は、失敗と修正の繰り返しで大変だったが、打ち上がった瞬間、その思いが全部消えてとても気持ちが良かった」と達成感を味わっていた。
(2013年8月17日号)
市川市本庁舎1階の西側通路にこのほど、「市川市の未来」をテーマに描かれた壁画が誕生した。この壁画を描いたのは、市立七中美術部の生徒約30人。9日に最終作業を終えた生徒たちは「市川の未来が明るくなるような絵になったと思う」「(これを見た人たちに)希望を持って前に進んでいってほしい」などと、完成した壁画を見つめながら、それぞれの思いを語っていた。一般公開は20日午後2時ごろから。
この壁画プロジェクトは、高さ約2・5㍍、延長約15㍍の通路の壁一面を明るく彩ることで、来庁者に市川の明るい未来を感じてもらいたいと、来年の市制80周年に合わせて同市が企画。多くの美術部員を抱える七中に「市川の未来」をテーマにした壁画の作成を依頼した。
6月頃にこの依頼を聞いた生徒たちは、話し合いを重ねた結果、海(干潟)、空、大地の3つをイメージしたデザインを描き、その上に部員と市職員から募った将来の夢をレタリングすることに決定。学校で下絵を製作したり、市役所で市職員にアンケートをとったりしながら、本番に向けて着々と準備を進めていた。
そして今月1日から、実際に壁をキャンバスにした大掛かりな壁画の制作を開始。ローラーや大きな刷毛など、普段はあまり使用しない道具に苦戦しながらも、仲間同士で協力し合ってイメージ通りの作品を仕上げていった。
こうして9日には「今の友達と大人になっても仲良くしたい」「ずっと住み続けたい文教の街」など、子供たちの夢と市職員の市川にかける思いが融合した見事な壁画が完成。壁画制作のリーダーを務めた2人の2年生、内藤遥菜さんと鈴木杏実歌さんは「みんなの得意分野を生かし、それぞれの個性が溢れるいい作品に仕上がったと思う」と、みんなの夢が詰まった作品を見つめながら、充実感に溢れた表情を浮かべていた。
(2013年8月17日号)
市川市スポーツセンターで先月28日から今月1日まで、サッカーイングランドプレミアリーグの強豪チーム・アーセナルの下部組織のスタッフが子供たちを直接指導するアーセナルサッカーキャンプ(同キャンプ事務局主催)が開かれ、参加した小中学生約50人が夢のような時間に目を輝かせながら、本場の技術を学んでいた。
サッカーの母国である英国の首都・ロンドンに本拠地を置くアーセナルは、世界最高峰の同リーグで常に上位の成績を収め続けている名門。市川市で初開催となった今回のキャンプは、同チームの下部組織「アカデミー」の現役コーチが指導を担当し、午前・午後それぞれ2時間ずつの実技トレーニングに加えて、英会話や栄養学の講座など、アカデミーで実際に行われている本格的なプログラムで行われた。
アーセナルのトレーニングは、なるべくボールを多く使ってサッカーを楽しむというスタイル。子供たちは、所属クラブでの練習よりボールを多く触れる本場のプログラムを通じて、サッカーの楽しさを再認識していった。言葉の通じないコーチともボールを交わせばすぐに打ち解けた様子。ハイタッチを交わしたり、簡単な英語でコミュニケーションをとったりしながら、自然と笑顔が溢れる環境で技術を身に付けていた。
昨年この会場で開かれたレアルマドリードのキャンプにも参加したという江寺夏輝君(10)は「(レアルのキャンプに比べて)ボールを使った練習が多くて楽しかった。英会話講座は、サッカーで必要な英語を教えてもらえたので勉強になった。(このキャンプを通して)将来はアーセナルの選手になりたいと思うようになった」と夢を膨らませていた。
(2013年8月17日号)
小野卓志選手 |
田中美衣選手 |
緒方亜香里選手 |
煎茶と遊ぶ会(吉田悦子主宰)が先月27日、「ゆかたで冷たい煎茶 夕涼みの会」を市川市中央公民館で開き、20人ほどの参加者が氷水で丁寧にいれられた煎茶を飲み、涼やかさを感じていた。
煎茶道は、家庭や職場で飲む煎茶をおいしく飲むための作法で、江戸中期の僧・売茶翁が広めたとされている。茶道とは異なり、流派が数多くある。
夕涼みの会で吉田さんは、12年ぶりの良い出来とされる平成22年産の福岡・八女産の煎茶を、氷水で一滴ずつ丁寧にいれた。吉田さんに教わったとおり、おちょこ大の茶わんから一口ずつ舌の上で転がすようにして味わった参加者は「1煎目はまず香りからとても甘く、深いまろやかさ。良い茶葉とはいえ、これが煎茶とは思えない。2煎目は苦味が増して、また違った味わい」という。水瓶の中で氷が鳴らすカランカランという音や、クリスタルガラスの茶銚や茶わんの中で開いた緑色の茶葉のさわやかな色合いなどにも涼やかさを感じていた。市内在住の小仲拓也さん(25)は「冷たい煎茶と聞いてどんなものかと思い参加した。香り高く、甘くておいしかった」と、煎茶の奥深さを感じていた。
流派によって道具や作法が異なる煎茶道。吉田さんは「私どもの作法としてお伝えすることはありますが、難しく考える必要はありません。相手への思いやりです」と話していた。
(2013年8月17日号)