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危機感を抱いた子供たちのアイデアを商品化―。米について学んできた市川市立行徳小の昨年度の6年1組のアイデアを採用した米粉のシューアイスが7月6日から、洋菓子のヒロタ各店舗で発売される。
元6年1組の子供たち33人は5年生の時から米作りをし、2年間にわたって米を取り巻く状況について学習。その中で「日本の食料自給率を上げたい、米の消費量を上げたい」と、米粉を使った料理や菓子作りも行った。その上で、「行徳から日本全国に、さらには世界に日本の米や農産品を広げていこう」と考え、「企業・地域・大人の活性化」「子どもの教育」を目指すNPO法人コヂカラ・ニッポンを通じてヒロタに商品化を要請した。
商品名は「お米のシューアイス Kome mescolare」(コメ・ミスコラーレ、「ミスコラーレ」はイタリア語で「混ぜる」の意)。生地の中に米粉を使い、アイスクリームの中にも米の粒が入っている。先月に同小で開かれた発表会・試食会では、子供たちが、自分たちのレシピを基に開発されたシューアイスを、活動に協力してきた地域住民とともに試食。おいしさを感じる米の粒の数を30粒か45粒でアンケートを取り、45粒が採用された。パッケージも児童のアイデアを基に同社がデザインし、赤系の目立つものが選ばれた。
元6年1組の男子生徒の一人は「僕たちのアイデアが商品になって売られるなんて信じられない。自分で言うのもなんだけど、おいしいです」と喜んでいた。
この取り組みは、子供たちがただ体験するだけでなく、実社会での実現につなげたことが特徴。自分たちのアイデアや行動がビジネスに採用されることで、子供たちのより高い成長が期待できる。企業にとっても、教育への貢献と、新たな商品化・改善などが見込める。ヒロタの廣野道子社長は「子供たちのアイデアは驚くほどの完成度で、当社にはなかった。商品化に向けて苦労は多かったが、子供たちの思いを実現するためにも販売していきたい」と話す。
(2013年6月1日)
市川市役所行徳支所で先月21日、地球温暖化対策と初夏の節電に役立つ「緑のカーテン」を育てようと、市立行徳保育園に通う5歳児34人がゴーヤの苗を植えた。
緑のカーテンは、ツル性植物が建物の壁面に沿って成長することで、夏場の太陽の光が窓から室内に入るのをさえぎるだけでなく、葉が放出する水蒸気で建物周辺の温度上昇を抑える効果があるとされる。同支所では平成21年から毎年取り組んでおり、当初は職員が行っていた苗植えも、同23年度からは園児たちが行っている。子供たちにとっては、土に触れて植物が成長していく過程を見ることで、環境問題を考えるきっかけになることも期待されている。
今年は、苗植えの前に千葉県のゆるキャラ『チーバくん』が突然登場し、園児たちは大喜び。チーバくんから出されたゴーヤに関するクイズに楽しそうに答えていた。
苗植えが始まると、苗ポットからうまく取り出せない子や、土にうまく植え付けられない子など、みんな悪戦苦闘。それでも、なんとか一人一株を植え、「大きくなーれ」と声に出しながら苗に水をまいた。芦原優美ちゃんは「楽しかった。うまく植えられたから早く大きくなるといいな」と、ゴーヤの成長を楽しみにしていた。
(2013年6月1日)
市川市鬼高のニッケルトンプラザで先月26日、市川警察署主催の「市川安全・安心まちづくりキャンペーン」が開かれた。
このキャンペーンは、市民に防犯に対する意識を高めてもらおうと、ほぼ毎年開かれている。今年は、主に振り込め詐欺防止を啓発するため、市内の金融機関の窓口担当者3人を一日女性警察官に任命。3人は委嘱状を受け取ると、直接来場者に啓発グッズを配って回った。
終了後、一日警察官を務めたJAいちかわ妙典支店の永山恵美さん(23)は「制服を着ると気が引き締まった。(振り込め詐欺を未然に防ぐために)少しでもおかしいと思ったら私たちに相談してください」と犯罪抑止を訴えていた。
また、会場では県警音楽隊の演奏も行われ、合間には警察官がひったくりの手口などを実演。「自転車にはひったくり防止カバーを付ける」「バックはタスキがけにする」など、ひったくりの予防法を紹介し、来場者に防犯対策を促していた。
(2013年6月1日号)
今年の浦安市花火大会(第35回)の日程がこのほど、7月27日午後7時半~同8時半に決まった。打ち上げ会場は変更され、海上から打ち上げる。
同花火大会は、浦安のふるさとづくり運動に取り組む市内の各種387団体で構成する同市ふるさとづくり推進協議会(上野菊良会長)の主催。同協議会の総会が先月14日に開かれ、同花火大会の開催が決まった。
打ち上げ場所は、昨年度まで使っていた土地が開発に向けて使用できなくなったため、シンボルロード正面の海上に変更。観覧場所はこの変更に合わせ、うららめ~る(青少年交流活動センター、日の出7の2の1)脇の民有地と総合公園。
テーマは「新たな輝きへ~未来につなごう市民の絆」。東日本大震災以降に強くなったり、新たに生まれたりした市民の絆を再確認し、未来につないでいきたい―との思いを込めている。
打ち上げは宗家花火鍵屋が担い、例年通りの6500発を上げる予定。海上から打ち上げるため、仕掛け花火はない。
(2013年6月1日号)
東海大浦安中・高教諭で同校剣道部監督の榊悌宏さん(50)が、先月2日に京都市で開かれた剣道八段審査会で合格した。千葉県剣道連盟の八段取得者は29人目で、浦安市剣道連盟の会員では榊さんが初めて。九段取得者は県連盟にはおらず、榊さんは県内最高段位となった。
剣道八段は、七段取得後10年以上修業した46歳以上の人しか受審できず、審査も厳しい。先月1日と2日に行われた今回の審査の合格者数は、初日が受審者数718人中9人、2日目が1011人中7人で、合格率はそれぞれわずか1・3%と0・7%だった。
「八段取得者は雲の上の人だと思っていた」という榊さん。6回目の挑戦で見事に合格したが、「いまでもあまり実感はない」という。ただ、合格後3日間は携帯電話の充電がなくなるほどたくさんの祝福が届いた。「周囲の人が喜んでくれてありがたい。ここに来るまで、大勢の人から指導を受けてきた」。感謝の気持ちを抱きながら、これからも鍛錬に励む。
(2013年6月1日号)
市川市は先月15日、今年度から運用が始まった「行財政改革大綱」のアクションプランの中で市民生活への影響が大きい2項目「使用料・手数料の見直し」「公の施設の経営効率化」など3点について、同市市政戦略会議(栗林隆会長)に諮問した。
同大綱は、市が今後目指すべき行財政改革のあり方などを示したもので、項目ごとに課題や取り組み方針を示したアクションプランとの2層構造。策定にあたっては同会議が昨年度に審議を重ねた。
今回市が諮問したのは、全部で33項目あるアクションプランの中の2項目と、その他に市民生活への影響が大きいと思われるものについての合計3つ。同会議は、1つにつき4~5か月の期間をかけて審議し、その都度答申していく予定。まず初めに取り組む「使用料・手数料の見直し」では、公共施設の使用料や、公共サービスの手数料の値上げなどについて話し合い、9月に答申する予定。
先月15日に市庁舎内の会議室で栗林会長に諮問書を手渡した大久保博市長は「キーワードは民営化と受益者負担。改革を進めると、苦情が殺到するのは覚悟の上。5年、10年後の市川市を見据えた改革を進めていかなければいけない。満足のいく結果が出なければ私も市長失格だと覚悟している」と話し、同会議委員たちの活発な審議を促していた。
バラの花が見ごろを迎えた先月25日、市川市里見公園で市川市花と緑のまちづくり財団主催の「ローズいちかわフェア」が開かれた。
会場には、各種飲食ブースや新鮮野菜の販売ブース、バラをモチーフにした新しい市川土産の和洋菓子「いちかわバラ物語」の販売ブース、フリーマーケットなど、さまざまなブースが立ち並んだ。バラ園に設けられた特設ステージでは、バラアドバイザーによる特別講演や、市消防音楽隊による吹奏楽演奏などが行われ、来場者たちは、満開のバラとともに各種イベントを楽しんでいた。
市川市塩焼4丁目の東行徳自治会(森川岩雄会長)は先月19日、自治会創立30周年記念式典を地区内の新場山公園で開いた。
式典で森川会長は、「先代から引き継いできた思いは『この地区に住んでよかった』と皆さんに思ってもらえる町にすること」と、故郷づくりへの思いを語った。
同自治会はゴミのない町、放置自転車のない町に向けて積極的な活動を行うとともに、地域運動会や盆踊り、もちつき、1万人が訪れる地域の自治会合同による塩焼地区納涼夏祭りなどにも取り組んできた。地区内に建設されたマンションとも一体の自治会を形成して活動していることも特徴。役員の男性は「ここの住民は全国各地から来ている。最寄りの東西線妙典駅ができるまで20年近くもかかったが、移り住んで33年、新興住宅地で都会にはない絆づくりをするために、皆で野球チームを作ったり、少年野球の指導をしたり、スキーをしたりしてきた」、森川会長は「子供も孫も同じ小学校に通い、3世代が同じ地域に住んでいる家庭もある。それほど地域に根付いていてくれていてうれしい」と、自分たちでつくり上げてきた地域の発展を喜んでいた。
式典後は役員たち手製のもちや焼きそばが会員たちに提供され、太鼓やバンドの演奏、若手お笑い芸人のショーなどが催された。小さな子供を連れた家族も多く、ある父親は「都内にも出勤しやすく、静かな所。海側の開発が進めばもっと便利に、住みやすくなる」と話していた。
(2013年6月1日号)
道路の幅員が狭く、「緊急車両が通行できない」「車両がすれ違えない」といった問題を抱える場所が数多く存在している市川市。こうした問題を少しでも解消しようと、市は現在2つの事業に取り組んでいる。その一つが、市道の拡幅用地を市に提供した土地所有者に対し、拡幅用地の整備と測量・分筆を市が行う「狭あい道路対策事業」。もう一つが、「まごころゾーン」と名付けた退避スペースで車のすれ違いを促す「まごころ道路整備事業」だ。市内の狭い道路に対するこうした取り組みは、大久保博市長が選挙時に掲げた公約の一つ。現在までの進み具合はどうなっているのだろうか。
狭あい道路対策事業は、幅員4㍍未満の市道に接している土地の所有者が対象だ。
建築基準法では、交通上あるいは安全上の理由などにより、建築物は幅員4㍍以上の道路に2㍍以上接していなければならないとされている。そのため、同法施行以前からこの条件を満たさずに存在していた建築物は、建て替え時に敷地境界線を道路の中心線から2㍍離れた位置まで後退させなければならない。だが、実際には後退後に生じた道路側の土地は、市に寄付するために必要な測量・分筆や、舗装・整備に費用がかかる。そのため、そのまま放置されて既存の道路との段差が残り、生活に支障を来す場合があるという。
そこで、市は平成23年度からこうした土地の所有者に対し、測量・分筆の費用を20万円まで、整備費用を80万円まで補助する「狭あい道路対策事業」を開始。翌24年度には整備費用の上限を100万円にまで増やした。
だが、昨年度まで2年間の同事業利用者数は、市の見込んだ50件を大きく下回る9件にとどまった。整備費用が補助額を超えるケースが多いことが理由とみられ、市建築指導課は「問い合わせは多かったが、土地を寄付したのに費用負担がかかることに難色を示す人が多かった」という。
そこで、今年度からは測量・分筆と道路拡幅用地の整備を市が無償で行うよう制度を変更。測量・分筆を寄付者本人が行う場合もあるため、その費用を24万円まで補助する制度も残した。この変更により、土地を寄付することによる経済的負担はほとんどなくなった。市は同制度利用者の大幅な増加を期待し、今年度も30件分の予算を確保している。
同事業に関する申請・相談は市建築指導課(☎334・1427番)。
まごころゾーンは、地面がオレンジ色に塗装された延長10~12㍍ほどのスペースで、手前にはその存在を知らせる看板が設置されている。市は平成22年度に、北方と国府台の計2カ所に試験的に設置。すると、沿線住民から好評だったため、翌23年度から本格的に取り組み始めた。
昨年度までの設置数は合計10カ所。市が選定した場所だけでなく、住民からの要望を受けて設置した場所もある。10カ所のうち6カ所は市が民間所有者から土地を取得するなどして拡幅。残り4カ所はもともと前後より幅員が広かったが、まごころゾーンにしたことで違法駐車が減る効果もあったという。
拡幅には沿線の土地利用状況や土地所有者の意向などが影響するため、新たに設置可能な候補地は限られるが、今年度の設置目標は昨年度の目標と同じ5カ所。市道路建設課は「設置できる場所があれば、もっと拡大したい」と意欲を示している。
(2013年6月1日号)