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一時は全国ワースト2位にもなった東西線行徳駅前の放置自転車への対策を地域の商業者で進めようと、行徳・自転車安全指導協議会(松本勝史会長)が11日に設立された。地元の自転車の課題を地元で解決しようという組織は、市内ではJR市川駅周辺、JR本八幡駅周辺に続いて3団体目。利用者への啓発を進めつつ、独自の駐輪場設置も視野に入れ、行政などと協力して取り組む。
同会は、行徳駅周辺の6商店会(行徳かもねぎ商店会と行徳駅前商店会、行徳駅東口商店会、行徳駅前南中央商店会、行徳駅南口商店会、フラワー通り商店会)で発足。自転車でも利用しやすく、安全で事故の少ない行徳を目指し、自転車利用時のルール・マナーの啓発と、市営駐輪場の利用促進、同協議会独自の駐輪場設置も視野に入れた調査・研究などを行う。
同駅前の放置自転車の状況は平成5年に全国ワースト3位、同9年に同2位だったが、市による街頭指導の強化と放置自転車の撤去などで改善。近年の放置自転車の台数は、同19年度の基準日(11月平日の晴天日の午前11時)で621台だったが、同23年度は164台へと減少した。現在は、行徳駅前通り沿いや鉄道に沿った駅南北の通り、銀行前やファストフード店前などで目立っている。
市は東京地下鉄から東西線高架下を賃借して有料と無料の駐輪場を2カ所ずつ整備しているが、駅から離れた無料駐輪場はいずれも通勤・通学者で満車状態。一方、有料駐輪場は利用率45%(西友脇)、70%(東京側)で空きがあり、街頭指導員による啓発が行われているが、料金が1回(1日)100円かかるためか、買い物客などによる利用にはつながっていない。指導員は実質、放置自転車の整理員になってしまっている状態にある。市自転車対策課は「市川駅や本八幡駅前には1回2時間まで無料の駐輪場を整備したが、行徳駅周辺には用地がない。市営の有料駐輪場を使ってほしい」としている。
これまで、市の施策で通勤・通学者による放置自転車は大幅に改善されたが、日中の買い物客など一時利用者の放置自転車はまだまだ課題がある。同協議会会員の商業者に駐輪場の附置義務はなく、市営駐輪場の利用なども特に呼びかけてはいなかったこともあり、一部の店舗にある駐輪スペースに止めて他店で買い物をしている買い物客も見られる。こうした背景から、地域の商業者が自分たちにも放置自転車を生む要因があると認識し、一致団結して取り組む。利用しやすい行徳とすることで、商業の活性化につなげようという考えもある。
松本会長は「身近でも自転車との接触事故がある。日中の一時利用者向け自転車対策は行き詰まっており、行政に頼り切るのではなく、地域全体で取り組みたい」という。
行徳署や地元自治会も民間による対策に期待を寄せている。行徳署は「交通事故の3割を自転車関係が占めている。簡単でも危険な乗り物の自転車を利用する際のルール・マナーが分からない人が多い」とし、協議会をバックアップするとともに、啓発・取り締まりを強力に実施していく。南行徳地区自治会連合会の高本英司会長も「マナーの向上と放置自転車のない街づくりは犯罪抑止につながる。地元住民としても協力し、協議会の活動に期待したい」という。
(2013年4月20日)
京成線国府台駅前の商店会・根本発展会で5月18日午後6時まで、スタンプを10個集めると千円分の商品券がもらえる恒例の「春のスタンプラリー」が開かれている。今回は、東京ディズニーリゾート(TDR)の1デーパスポートが当たるダブルチャンス付き。スタンプの集め方にもさまざまな条件を用意し、来店者の呼び込みを図っている。
これまで、同商店会のスタンプラリーでスタンプがもらえるのは参加店で一定額以上の買い物をした人だけで、参加店も小売店がほとんどだった。しかし今回は、業種的にスタンプラリーとは無縁と思われていた工務店が参加を希望したことがきっかけとなり、不動産業者や病院などさまざまな業種から65店舗が参加。これに伴い、スタンプを押す条件も「泣かずに治療ができた人」「魚の名前を当てた人」「3階まで階段を上って来られた人」「ごちそうさまを言えた人」など、各店で工夫を凝らしたものが設定された。スタンプを押す条件は、各店舗の店頭で確認できる。
スタンプが10個集まったカードは、大坂屋洋品店、中藤鮮魚店、お茶の川宗園の3店舗で500円分の商品券2枚と交換。商品券は5月25日午後6時まで各加盟店で使用できる。商品券との交換時に回収されたカードは、5月19日午前11時から根本自治会館で開かれる公開抽選会で使用され、10組20人にTDRの1デーパスポートが当たる。
同商店会は「この商店街を多くの人に知ってほしい。ぜひお店をのぞいてみてください」と広く来店を呼びかけている。
問い合わせはお茶の川宗園(☎322・6206番)。
(2013年4月20日)
市川市芳澤ガーデンギャラリー(真間5の1の18)できょう20日から6月9日まで、イラストレーターとして第一線で活躍し、井上ひさしとも多く仕事を共にしてきた和田誠さん(77)を紹介する企画展「和田誠展」が開かれる。井上ひさし顕彰事業の一環として開催。主催の市文化振興財団は「和田さんのポップでカラフルな作品を楽しんでほしい」と呼び掛けている。
和田さんは大阪府生まれ。多摩美術大図案科(現・デザイン科)を卒業後、昭和34年に広告制作プロダクションに入社。その9年後に独立し、週刊文春の表紙や星新一の小説の挿絵、たばこ「ハイライト」のグラフィックデザインなどを手掛けてきた。さらに作詞・作曲や翻訳、映画監督も務めるなど、その活動は幅広い。
和田さんは井上とも多く仕事を共にし、本の装丁や挿絵の他、井上が主宰した劇団・こまつ座のポスターなどを数多く手掛けた。同展では、2人のコンビで生み出されてきた作品の原画や資料など約130点を展示するとともに、和田さんの活動の軌跡を振り返る。
主な展示作品は、こまつ座のポスターや井上の小説、和田さんが手掛けた絵本、映画ファンだという和田さんが描いた映画のポスターの原画など。和田さんが学生時代に描いた似顔絵など貴重な資料を交えながら、イラストレーターとなるまでの軌跡も振り返る。
開館時間は午前9時半から午後4時半(入館は同4時)まで。休館日は月曜日(祝日の場合は翌火曜日)。入館料は高校生以上の一般500円、障害者手帳を持つ人とその介助者、中学生以下は無料。
問い合わせは同ギャラリー(☎374・7687番)。
(2013年4月20日号)
浦安魚市場内の丸善青果(宇田川広史代表)が7日、東日本大震災と福島第一原発事故の影響を受けた福島県の経済復興を支援する物産フェアを開き、福島から訪れた販売人などが浦安市民と交流しながら地域の特産品を販売していた。
今回販売したものは、りょうぜん漬やはちみつ味噌のほか、喜多方ラーメン、棒たら煮、三升漬、会津味噌など。これらを、同青果がメーカー希望小売価格の1~2割引で販売した。販売協力に訪れた福島県の事業者たちは「ラーメン食べてってよ」などとアピールし、買い物客も「頑張ってね、これちょうだい」と言葉を交わしていた。
同フェアの開催は今回で7回目。すでに同青果で定番商品化したものもあるが、宇田川代表は、これまでの利用者から「福島を応援しましょうよ」との声を受けて改めて開催。漬物メーカーの男性は「丸善青果さん、地域の皆さんが福島のことを気にかけていてくれてうれしい」、JA全農福島の職員は「厳重に検査をしており、安心して食べていただけます」と話していた。
(2013年4月20日号)
市川市の高圓寺(宮久保4の5の1)で、花房が1㍍30㌢にもなる有名な「長寿藤」が開花し始めている。例年よりやや早い今月末が見頃。5月3日~5日には藤まつりが開かれる。
境内にある約100平方㍍の藤棚には、甘い香りを漂わせる薄紫色の〝藤のカーテン〟を見ようと、毎年多くの人が訪れる。
藤まつり期間中は境内に屋台が登場。3日午後1時頃からは花まつり法要、5日同時刻からは市川中・高音楽部によるコーラスと演奏が行われる。
臨時駐車場約20台。バスはJR本八幡駅から京成バス31・32・33番系統で「宮久保坂下」下車、徒歩7分。
問い合わせは同寺(☎372・9588番)。
(2013年4月20日号)
市川市真間の弘法寺にこのほど、同寺の伏姫桜などを詠んだ短歌が刻まれた歌碑が設置された。
この歌碑は、「万葉集にも歌われている真間の地に和歌の歌碑を建てたい」という地元の長年の思いを実現させようと、地元有志が寄付を募り、約350人からの募金で建立された。歌碑に刻まれた「古木なる しだれ桜を仰がんと ひたすら登る み寺への道」という短歌は、日本歌人クラブの前会長で市文化振興財団相談役の神作光一さんがこの歌碑のために書き下ろしたもの。書は日展会友の書家・三宅相舟さんがしたためた。
12日には同寺で除幕式が開かれ、関係者たちが見守る中、同寺の鈴木日晋貫主による入魂の法要や、薩摩琵琶による朗詠などが行われた。
神作さんは「(自分の歌が歌碑になるのは)歌人冥利に尽きる」と感謝。歌碑建立に尽力した真間史蹟保存会の陶山修達会長は「念願がやっとかなった。この歌碑は、市川を見渡せるこの場所から、この先何千年と市川の文芸を見続けてくれる」と、喜びを語っていた。
(2013年4月20日号)
市川さくら草会(佐藤洋子代表)はきょう20日から28日までの午前9時(初日は同10時)から午後4時(最終日は同3時)まで、「平成25年度市川さくら草展示会」を葛飾八幡宮境内で開く。
さくら草が見ごろを迎えるこの時期に毎年開かれている展示会。44年目を迎える今年も、同会の会員が手塩にかけて育てた約200種、280鉢のさくら草が会場を彩る。同会は「例年にも増して鮮やかでかれんなさくら草で、皆様をお出迎えします」と来場を呼びかけている。
問い合わせは同会・佐藤代表(☎376・3286番)。
(2013年4月20日号)
市川市を中心としたエリア一帯で13日と14日、ウオーキングイベント「第7回下総・江戸川ツーデーマーチ」(同マーチ実行委員会主催)が開かれ、家族や友人、会社の同僚などと共に参加した約2500人が互いの絆を深め合いながら市内外を練り歩いた。
初日に冷たい雨に見舞われた昨年とはうって変わり、両日とも晴天に恵まれた今年の同イベント。初日は出発地となる市スポーツセンターより北側を巡る5コース、2日目は同センターより南側を巡る5コースがそれぞれ設定された。
参加者たちは、同センターの陸上競技場で準備体操などを行ってから、自分が選択したコースの順路に沿って市内外を散策。子供が母親に「歩くのって楽しいね」と声をかけたり、小学生の友人同士が「全然疲れない」と張り合ったり、会社の先輩後輩が胸の内を語り合ったりしながら、それぞれ気持ちよさそうな表情でウオーキングを楽しんでいた。
(2013年4月20日号)
市川市はこのほど、今後発生が予想されている東京湾北部地震による市内の被害想定を見直した。平成14~16年度に作られた前回の想定に比べると、死者数が約千人、負傷者数が約2万7千人減少するなど、各項目で数値が大幅に減少。市内で耐震化が進み、都市形成状況が大きく変わったことが背景にあるという。市は今後「この想定を具体的な行動計画に反映させていく」としている。
市は、これまでの想定が10年以上前のデータを基に算出されていたことや、当時に比べて地震についての研究が進んだことなどから見直しに着手。国や県の計算式を参考にして市が独自に作り上げた計算システムに、市内の世帯数や建物の築年数、インフラの整備状況など、細かいデータを入力して算出した。
想定では、東京湾北部地震や安政江戸地震、千葉県北西部地震など、震源地の異なる5つの地震の中から、今後発生した場合、市内の被害が最も大きくなると予想されている東京湾北部地震を前提に設定。前回のこの地震の想定では、地震の規模をマグニチュード(M)7・1、震源の深さを8㌔㍍に設定していたが、今回は最新の研究結果に基づいてM7・3、震源の深さ20㌔㍍に改めた。
その上で予想される被害は、半壊を含む建物の倒壊が前回の2万5763棟から2万874棟へ、死者数が1308人から331人へ、負傷者数が3万976人から4072人へと、それぞれ大幅に減少。また、焼失棟数も3万7590棟から6108棟へ、避難者数も14万1648人から4万7191人へといずれも激減している。
大幅減の要因として市は、新耐震基準を満たす昭和56年以降に建てられた市内の建物数が前回に比べて約1万7千棟増え、旧耐震基準の建物数が約1万棟減っていることが大きいと説明。また、防災面を考慮した再開発事業の進展なども延焼被害を防ぐ効果があるという。ただ、市の担当者は「前回に比べて被害が減っているのは確かだが、新しい想定も決して小さな被害ではない。自分が被害者にならないために日ごろから地震対策を進めてほしい」と呼び掛けている。
市は今後、今回の想定を都市計画などにも反映させていきたい考え。5月上旬に公表する予定の市川市地域防災計画改訂版では、すでに今回の想定が前提条件として使用されている。
今回の想定結果の公表は、同計画改訂版と同時期の予定。
(2013年4月20日号)