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市川市議会 太田氏に事実上の辞職勧告決議
国保逃れ、課税逃れ、説明逃れに批判
市議選など参政の党勢拡大に冷や水

 参政党(当時)の太田丈之市川市議が、社会保険制度を悪用した「国保逃れ」をしていた問題で、同市議会は閉会日の6月29日、「自ら進退を含めた責任の取り方について真摯に検討することを求める」などとする「問責決議」を賛成多数で可決した。自由民主の会の「辞職勧告決議」など、計4本の決議が出された。今後は、太田氏の議員辞職と、参政党の来春の地方選動向が焦点。他の市川市議に、同様の国保逃れのケースがないかの調査など、議会が自浄能力を発揮するかも注目される。

 国保逃れは、所得に応じて高額になる国民健康保険料(税)を払わなくていいように、勤務実態のない法人の役員などに就いて社会保険に加入、あえて低い報酬を得て、社会保険料を抑える悪質な手口だ。

 ■問責=辞職要求

 可決された問責決議は、最大会派の公明党、超党派の新しい流れ、自民離党組の未来市川など4会派の代表が提出。

 未来市川代表の竹内清海氏は、決議に対する質疑で、辞職勧告でなく問責決議にとどめた理由を問われ、「問責決議は、行為(国保逃れ)への厳しい非難と責任追及が目的で、(太田氏の)強い反省と責任の自覚を迫り、強く遺憾の意を表し、責任を問うている。辞職を求める意思表示であり、非常に重い」と、辞職勧告も意味するものだとした。

 ■「支援者に相談」

 決議の可決後、太田氏は議員辞職について、本紙の取材に、「支援者に相談する」とし、明言を避けた。

 太田氏に対する決議は、可決された「問責決議」、自由民主の会の「辞職勧告決議」に加え、日本共産党が「厳正な対応を求める決議」を、無会派の越川雅史氏と増田好秀氏がそれぞれ提出者、賛成者になり、国保逃れ、課税逃れ、説明責任逃れを追及する「いわゆる国保逃れを許さず、自らも国保逃れをしていないことを誓う決議」が出された。

 越川氏の決議は、同市議会内で、党の調査後に国保に切り替えたケースや、議員報酬が所得の中心ながら、当選前からの社会保険を継続している問題を視野に入れたもので、議会主導での調査が待たれる。

 ■候補擁立に影響

 一方、太田氏は、5月の国保逃れ発表―離党までは、市川市唯一の参政党議員で、来春の市議選、県議選市川市選挙区の候補擁立も担っていた。

 千葉4区(船橋市と市川市の一部)では、比例復活した工藤聖子衆院議員がいるものの、地元では浸透が進んでおらず、国政での勢いと裏腹に、市川市では参政党の失速とともに、市議選で議席が維持できるかも焦点だ。

 ■説明逃れに批判

 参政党の地方議員らの国保逃れは、神谷宗幣代表が5月18日の臨時記者会見で明らかにし、処分を発表。太田氏は、他の地方議員ら7人とともに、離党勧告処分を受け、同27日付で離党した。

 太田氏は神谷代表の会見後、自らのSNSで、「説明責任を果たし、信頼回復に向けて誠実に取り組んでまいります」としながらも、報道各社の取材に対しては、「党が対応するので答えられない」などとしていた。

 その後、6月15日の6月定例市議会開会を前に、非公開の各会派代表者会議に呼ばれて釈明。同23日夕には、議長が招集する形で、任意参加の市議向けの説明会が、同じく非公開で開かれた。

 しかし、説明会は、議事録も残さず、質問は1議員5分などの条件付き。出席議員からは、「有権者向けに記者会見を開くことも明言せず、この説明会で話したと、うやむやにするつもりではないか」「説明会自体が、同じく国保逃れが疑われる議員に配慮したような、おざなりな形だ」との批判が出た。

 ■本紙取材に回答

 太田氏は説明会開催前の6月20日、記者会見を開かずに非公開での説明会というのはおかしいとの本紙の指摘に、「議会が決めた」と説明。本紙の質問項目に対し、決議可決前の同27日、文書で回答した。

 太田氏との1問1答は、次のとおり。
 ――参政党は正式に離党したか
 太田氏 5月20日に党本部へ離党届を提出し、同27日に受理された
 ――国民健康保険に切り替えたか
 太田氏 現在は国民健康保険に加入している
 ――社会保険加入の経緯は
 太田氏 インターネット広告を通じて、当該の一般社団法人に加入した
 ――国保と社保の保険料の差額は、どう補てんするか
 太田氏 厚労省の調査の結果、補てんすべき金額が確定次第、すみやかに対応する
 ――前回市議選で、自身に票を入れてくれた有権者への謝罪は
 太田氏 3年前にいただいた票は、多くが参政党の党員、サポーター、支持者のみなさまのものと認識している。(支持者向けには)2度の説明会を開き、直接、おわびと経緯の説明をした
 ――議会での非公開の説明の前になぜ、記者会見を開かなかったのか。神谷代表の潔さに比べて、対応が鈍いと感じる
 太田氏 市議会議員としての立場から、議会内で経緯の説明をした。報道機関の質問には、書面で答えたいと考えている。神谷代表の対応には、私の立場でコメントすることは差し控えたい。私自身としては、離党届の提出、国民健康保険への切り替え、議会内での経緯の説明など、その時々で必要と考えられる対応を順次行ってきた
 ――来春の市議選には出馬するか
 太田氏 現時点で申し上げる段階にはなく、改めて判断する
 ――参政党との関係は
 太田氏 すでに離党しているので、党の方針に関わることを申し上げる立場にはない。党に迷惑をかけない形で、引き続き支持したいとの思いはある

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