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市川市 避難して空振りでも…次も逃げる
協定で高潮浸水時の避難場所確保
台風6号ではレベル4の避難指示


台風6号の接近で設置された本部

内水氾濫で警戒レベル4の避難指示が出された行徳地区(いずれも市川市提供)

水防活動訓練で、土嚢づくりと積み上げを訓練する災害班のメンバー=菅野終末処理場

 6月3日に台風6号が房総半島沖を通過し、市川市でも緊急活動本部体制がとられ、行徳地区では、警戒レベル4の避難指示が発令された。県の地震被害想定の調査結果が5月下旬に公表されたが、市川市の場合、地震の津波よりも、台風による高潮の浸水被害が深刻だ。市は臨海部を中心に、浸水に対応できる避難場所確保を進めている。市民も、地域の浸水や停電で水、食料の買い出しができなくなったり、避難自体が困難になったりする事態を想定し、早めの備えをすることが重要だ。

 市川市は、地震による東京湾からの直接の津波の心配は少ない。浦安との市境を流れる猫実川を逆流してくる水による津波浸水予測は、南行徳3、4丁目と2丁目の一部で50㌢㍍以下。

 これに対し、高潮浸水の最大想定は、臨海部からJR総武線以南にかけてのエリアで、3㍍から5㍍未満。江戸川経由で上がってくる水の影響で、内陸部も含めた広域の被害が予想される。

 台風の中心気圧が、今回の台風6号を下回る910ヘクトパスカル、移動速度が時速73㌔で、台風のルートや、防潮堤など海岸、河川施設が壊れた最悪の場合を前提にしている。

 ■行徳に避難指示

 台風6号が接近した3日午前9時、市川市では、警戒レベル3の高齢者等避難、同50分には、行徳地区に内水氾濫に関する警戒レベル4の避難指示が発令された。

 市危機管理室によると、学校区ごとに割り当てられている小学校区防災拠点要員が、市の通常業務を離れ、休校中の学校で、避難所の開設などにあたった。

 前日の2日には、大洲防災公園で、市民向けに土嚢の配布なども行われた。

 ■屋上駐車場など

 市は、高い建物の少ない臨海部で、浸水から逃れる緊急避難場所を確保するため、大型商業施設などとの災害協定を拡大している。

 5月20日には、南行徳のSOCORA(ソコラ)の運営会社と、指定緊急避難場所の提供に関する協定を結んだ。

 高潮や津波が警戒される場合に、約4600人が避難できる屋上駐車場(約6900平方㍍)が開放される。停電で駐車場シャッターが開かない場合や夜間でも、警備員が屋上駐車場に上がれるフェンスを開錠する。

 市は同様に、県の下水処理施設の上部(高さ約10㍍)に整備されている南行徳の福栄スポーツ広場野球場(1996年3月)のほか、イオン市川妙典店の立体駐車場(11年7月)、ユニディ千鳥町店の屋上駐車場(同12月)の使用で、協定を結んでいる。

 ■災害班水防訓練

 本格的な台風、大雨シーズンを控え、5月28日には、東菅野にある真間川沿いの菅野終末処理場で、職員の災害対応力を高めるための、風水害を想定した市の水防活動訓練が行われた。

 災害時に召集される被災生活支援本部の災害班が、エンジンポンプの運転、道路交通規制、土嚢づくりと積み上げ訓練のほか、市消防局がドローンを飛ばし、上空から訓練の状況を撮影した。災害発生時には、現場の映像を対策本部にリアルタイムで送信する。

 ■家族の行動計画

 市はもちろん、市民も、日頃の備えを心がけたい。

 市は、今年4月改訂の最新の『水害ハザードマップ』で、▼【大雨前の備え(警戒レベル1)】▼【避難前に確認すること(同レベル2)】▼【避難時に注意すること(同レベル3~5)】―を想定し、「いつ」「だれが」「何をするのか」を整理する「わが家のマイ・タイムライン」表を掲載している。

 市危機管理室は、「100回逃げて100回空振りでも101回目も逃げる!」を合言葉に、「早めの避難を継続して心がけてほしい」と、呼びかけている。

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