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アルパカ繁殖でオス1頭来園へ
市川市動植物園
9月にメスの故郷から貸与
来夏の赤ちゃん誕生に期待

毛刈りを終え、より〝美人〟になったメイプル

毛刈り中のマシュ。奥はチャッピー
市川市動植物園に9月、繁殖のためにアルパカのオス1頭が来園することが、関係者の話でわかった。市川市動植物園には、家畜舎に6頭のメスがおり、家畜舎とは離れた小屋で、来園したオスと一定期間ずつ暮らす。オスのアルパカは、メスの故郷でもある新潟県長岡市の山古志アルパカ村(青木勝社長)の牧場から、来春までの計画で貸与を受ける。妊娠期間は約11カ月で、同園でのアルパカの赤ちゃん誕生に期待がかかる。
■山古志牧場
市川市動植物園のアルパカは、5~4歳のメス6頭も、山古志アルパカ村が運営する山古志アルパカ牧場から、やってきた。
2004年の中越地震後の09年11月、被害の大きかった山古志の復興と日米友好のシンボルとして、米コロラド州のアルパカ牧場から贈られたのが始まり。今いる6頭はみな、山古志牧場生まれだ。
■DNA管理
アルパカには、決まった繁殖期がなく、妊娠期間約11カ月で、1頭の赤ちゃんを出産するという。
一夫多妻だが、米国では、系統を追跡できるように、生まれると協会で登録し、『血統書』をつくる。
山古志牧場のアルパカも、米国の協会でDNA鑑定するため、今回のような繁殖のケースでも、近親交配の可能性をなくすことができるのが特長だ。
1頭のオスは、エミューのそばの小屋に入る予定。家畜舎からメスを1頭、あるいは数頭ずつ連れていき、相性にもよるが、来年の夏には、元気な赤ちゃんを見ることができるかもしれない。
■毛刈り披露
市川市動植物園では5月26日、梅雨入りを前に、アルパカの毛刈りが披露された。
この日早朝、山古志牧場を出発したスタッフが到着すると、園のアルパカ担当だった宮腰峻平さんと、新たに担当になる佐野なつめさんらが協力し、2頭ずつバリカンで毛刈りし、爪切りや伸びた歯の手入れをした。
刈り取った毛の量は1頭2㌔程度で、市内の障がい者施設で洗浄し、動植物園に戻すほか、一部は施設で小物のグッズをつくり、園でも販売する。
山古志アルパカ村の青木社長によれば、南米などの高原地帯に生息するアルパカは高い湿度に弱く、日本では梅雨入り前に毛刈りするのが理想的。
毛刈りのために横にされる時には、嫌がっていたアルパカたちも、飼育担当者が決めたヘアスタイルでスッキリすると、軽い足取りで小屋に戻っていった。
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