読売新聞、日経新聞などを定期購読なさっているご家庭や事業所様などに、折り込みで毎週土曜日(月4回)にお届けしています。
田中市長 事実上の再選出馬表明
市川市中央倫理法人会で講演
「公約」「投票日」示し決意

再選に向け、事実上の出馬表明をした市川市の田中甲市長=4月29日朝、市川グランドホテル
市川市の田中甲市長(68)は4月29日、市川グランドホテルで開かれた市川市中央倫理法人会で、約80人の参加者を前に、「勇気を出してもう一度」と題して講演。田中市長は、市の汚職事件に触れ、「今度の(選挙)公約は『悪いことはさせない』にする。来年は選挙。勝つ自信があるわけではないが」と言及。来春の市川市長選での再選を目指し、事実上の立候補を表明した。
■100周年見据え
市長初当選の選挙公約が「悪いことはしません」だった田中市長は、講演の中で、昨年発覚した市川市の汚職事件に関連し、「クリーンな行政をつくり上げていく。私の(選挙)公約は『悪いことはしない』から、今度は『悪いことはさせない』にしたい」と語った。
そのうえで、「来年は選挙。投開票は4月19日。3年前の4月22日に着任し、ギリギリ(任期いっぱい)のところで選挙やって、と(お願いした)。勝つなんて、自信を持っているわけではないですが」と言及。
「昨年、市川市制施行90周年を迎えたが、あと3回当選して100周年にたどり着く。この10年間で、市川市を信頼される、市川市っていいね、と言われるような街に、市議、職員と一緒に歩んでいきたい」とも語った。
■選管日程は未確定
市選挙管理委員会によれば、日程は確定していないが、来年の4月19日は、任期満了日(4月21日)前の最後の日曜日に当たる。
田中市長は、4月22日の定例記者会見でも、自治会運営に関する質問に答えた中で、「呼ばれる会合に出ているだけで、市民の気持ちはつかめないと思っている。丸3年で、かなり多くの市川市民が入れ替わっていることを頭において、どういう人(市長)がみなさんの税金を預かって分配を行っているか、顔の見える姿をつくっていかないと」と、前回選挙後の有権者の動向を意識する発言をしていた。
■地域から国を変革
倫理法人会の講演では、国会議員を3期務めた経験から、「(大政党に所属して)間違ったことを『違う』と言えない、目をつぶってスルーするという世界にいると葛藤が起きた。税金でお金をもらい、バッジをつけてえらそうに勘違いする世界にいていいのか、というジレンマが出てきた」と振り返った。
そのうえで、自身で政党を立ち上げて落選後、米共和党の候補者養成学校への留学を経て、「地域から変えて行こう、本気でやるなら、首長になるしかない」「国よりも先に、地域が先行して政策を引っ張っていく」という気概で、市川市長を目指したことを強調した。
ページのトップ