浦安市長選 公開討論会
必要な政策、不要な政策など熱弁
聴衆に政策を語る立候補予定者
18年ぶりに市長が変わる浦安市長選挙(19日告示、26日投開票)で、立候補予定者による公開討論会が12日、同市明海の明海大学で開かれ、3人の出席者が「浦安市の課題」「浦安市に必要な重点施策」「不要な施策」、また、学生からの質問「いじめ対策」などについてそれぞれの政策を語った。
主催は浦安青年会議所(浦安JC)。出席したのは前浦安市議の岡野純子氏(38)=無所属=と折本ひとみ氏(59)=同、千葉県議の内田悦嗣氏(52)=自民=の3氏。
公開討論会は今回、若者の考えを市政に反映することをテーマに掲げ、明海大学と千葉大学の学生有志8人が企画・運営に参加。2部構成で開き、後半は学生が関心を持つテーマについて出席者が政策を語った。会場には約230人の市民が集まり、生中継の映像を放映したJR新浦安駅前と東西線浦安駅前のサテライト会場では道行く市民が出席者の政策に耳を傾けていた。
浦安市の課題
浦安市の課題について、内田氏は「震災復興は道半ばで、道路境界査定が終わっていない。県内唯一の木造密集市街地、高潮対策、少子高齢化対策など多岐にわたる」と発言した。折本氏は「長期政権の弊害。音楽ホールの問題などトップダウンの政策決定がある。情報が公開されておらず、市民参加ができていない」と主張した。
岡野氏は「浦安は市民の税金で成り立っているが、新町には空き家が増え、早晩衰退する。都市間競争に圧倒的に勝つ必要がある」と語った。
重点施策
重点施策について、折本氏は「情報公開と議会改革。市民委員会を発足させ、市の課題に取り組む。次代を担う子供たちの教育、浦安版こども園の実施、市内経済の発展に取り組む」とした。岡野氏は「ディズニーは浦安の圧倒的な強み。米国のディズニーに行き、ブランディングを進めたい。福祉流民や待機児童、特養待機者を出さないようにする」と訴えた。
内田氏は「まずは全ての施策を点検し、市民にとって必要なのかを判断する。防災と復興、住まいと都市計画の見直し、少子高齢化対策を行っていく」とした。
不要な施策
不要な施策について、岡野氏は「シティプロモーションは1億2千万円掛けて博報堂に丸投げし、そこから市の魅力は伝わっていない」と主張した。内田氏は「シティプロモーションは無駄。指定管理制度など行政の制度についても見直しが必要」とする。
折本氏は「東西線浦安駅前再開発は見直しが必要。音楽ホールの土地売買によって代替地がなくなってしまった」と訴えた。
いじめ対策
学生からの質問「いじめ対策」について、岡野氏は「はみ出る人がいじめられるのだから、多様性や自由について教育に取り入れるべき」と提言。内田氏は「あなたにも悪いところがあるとは言ってはいけない。変化を見逃さず、声を掛けること」という。
折本氏は「幼いうちから自分の考えを相手に伝えられるコミュニケーション能力を育てることが必要」とした。
立候補予定者の自己PR(発言順)
岡野 純子 氏
他の2人との違いは、前市長(松崎秀樹氏)が私を、市政運営を継承する者として後援していること。前市長は、院政を敷くつもりはないと言っている。極めて市民満足度が高い松崎市政の後を継ぐ者として、いまの市民生活のクオリティをたゆまず、緩めず、安定的なものとして継続していくことが最低限の使命。加えて、若い女性の私には見える点、私だからできる変えるべき点がある。浦安市の平均年齢は40歳で私は38歳。アベレージにいる私にしかできないやり方で、浦安を力強く前に進めていきたい。
内田 悦嗣 氏
他の2人との違いは、浦安生まれ浦安育ちであること、行政経験があって行政の中のことをよく知っていること、課題解決で連携する国や県とのパイプがあること。都市間競争ではなく、共存、連携しながら、切磋琢磨し、浦安がより良い街になるようにする。住む人、働く人、学ぶ人、訪れる人など全ての人に「浦安大好き」と言ってもらえる街づくりを進めていく。10年、20年先を見据え、いまやっておかなければならないこと、いま備えておかなければならないことをきちんと考え、計画的な行政運営を進める。
折本 ひとみ 氏
他の2人との違いは、子供を育てる場にいること。私はPRではなく、次代を担う若い方々に私のモットーを伝える。それはフェアプレー、ずるをしない、許さないこと。夢、志を持ち、社会に飛び込んでほしい。失敗は若さの特権。TRY、やってみること。「寄らば大樹の陰、長いものに巻かれろ」は政治の世界。若い人はそんなことは考えちゃいけない。私は還暦になるが、挑戦している。次代を担う若い皆さんを育てたい。頑張ってほしいし、私も頑張る。ずるをしない社会が当たり前になるように、私も頑張る。
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