地震と津波の被害を受けた方々に、お見舞いを申し上げます。
市川市と浦安市内の最新の情報については、市役所のホームページや登録者向けメール、市が発信するツイッターなどを参照して下さい。
弘法寺の伏姫桜開花
開花し始めた伏姫桜=24日撮影
弘法寺(市川市真間4の9の1、京成市川真間駅から徒歩15分)のしだれ桜「伏姫桜」が22日に開花し始め、境内を訪れた人々を楽しませている。
伏姫桜は高さ約8㍍で、樹齢400年と伝えられている。同寺によると、今年は例年よりも開花が早く、今週末には満開になる見通しという。境内にはソメイヨシノや岡目桜、八重桜などもあり、来週以降も桜を楽しめそうだ。
2分咲きだった24日に、しだれ桜の咲き具合を見に境内を訪れていた須和田在住の佐下橋鎭夫さん(73)は「18日に見に来た時は咲いていなかったが、きょうは咲いていて良かった。見応えがある」と見入っていた。
浦安市消防本部
女性の命救った警備員2人に感謝状
心臓マッサージとAEDを駆使
(左から)川本さん、大塚消防長、森さん
浦安市消防本部は20日、意識不明の女性の命を救ったとして協和警備保障社員の川本智さん(41)と森守さん(43)に感謝状を贈った。
川本さんは、浦安市の複合施設で突然倒れた女性に気づき、意識も呼吸もないことを確認。駆けつけた森さんと交代しながら、胸骨圧迫による心臓マッサージとAEDによる電気ショックを繰り返し、女性の意識を回復させた。
感謝状の贈呈式で大塚等消防長は「勇気ある行動。今後とも協力をお願いしたい」と2人に感謝の言葉を贈った。川本さんは「こういった経験は初めてだったので頭が真っ白になったが、心臓マッサージからAED使用までの講習を毎年2回受けているので、講習通りに助けることができた」、森さんは「倒れた人を救うことができて本当に良かった」と話していた。
うらやす震災復興祈念のつどい
犠牲者を追悼、防災を啓発
福島の復興を願って作った寄せ書きを手にする園児たち
JR新浦安駅前広場で15日、「うらやす震災復興祈念のつどい」が開かれ、大勢の参加者が東日本大震災の犠牲者を追悼するとともに、防災に対する知識を広げていた。
同大震災で市内の86%が液状化の被害を受けたため、うらやす市民大学の学生など市民有志が「いち早く浦安を復興したい」と、震災翌年から毎年実施している。
オープニングセレモニーでは、会場全体で同大震災の被災者に黙とうをささげた後、松崎秀樹市長が「市内道路の復旧状況は(3月末で)39%の見込み。(公共公益施設の復旧は)来年度末で90%を目指す」と抱負を語った。続いて、市内の園児たちが書いた福島県への寄せ書きや、ボーイスカウト浦安第2団が集めた災害復興募金を、出席した福島県庁の職員に贈った。
会場の一角にはさまざまなブースが設置され、来場者は被災地で救助活動を行った市内の災害救助犬との触れ合いや、高潮被害軽減策として同市沿岸部に植樹するためのポッド苗作りなどを体験した。ステージでは、AEDの実演と体験などのイベントを実施。保育士や幼稚園の教諭たちが、落下物から頭を守る動きや助けを求める動きなど、被災時に役立つ動きを組み込んだ体操を披露すると、見ていた子供たちも一緒になって体を動かしていた。
30園に過払い 5年で5500万円
市川市保育園補助金
市川市は20日、平成20年度~同24年度の5年間に、私立保育園30園に対する補助金を合計約5500万円過払いしていたことを明らかにした。同市では平成25年に、保育園2園を運営する社会福祉法人に対する補助金の過払いが発覚し、返金を求める市と応じない法人とで訴訟に発展している。市は30園に対しても過払い分の自主返納を求めており、応じない場合には返還請求など法的手段を進めるとしている。
市川市は平成25年度まで、私立保育園の非常勤職員の勤務時間数に応じて補助金を支給。通常保育の勤務時間数に対する補助金は各園に上限を設けていたが、延長保育には上限がなかった。
平成25年に過払いが発覚した2園は、通常保育の勤務時間数のうち上限を超えた分を延長保育の勤務時間に付け替えるなどして補助金を請求し、5年間で約3300万円を過剰に受け取っていた。市は同法人に過払い分の返還を求めたが、同法人は「市に指導されたとおり請求していた」として拒否している。
この問題を受け、市は当時補助金を受け取っていた2園以外の全36園を対象に調査し、今回、その結果を発表。園別の最多過払い額は約954万円、最少額は3600円で、過払いの原因の大半は、2園と同じ勤務時間の付け替えだったという。
「裁判に影響する」
園別の過払い額など非公表
平成25年に「過大請求」として表面化した市川市の保育園補助金問題は、不適切な請求を市職員が長年にわたり見過ごし、法人も「市に指導されたとおり請求してきた」と主張していることなどから、市の対応に疑念を投げかける声も市議会で上がっていた。今回の調査は、この問題の真相解明につながる可能性もあったが、市は訴訟中の法人と同様の主張をしている園の存在や、園別の過払い額など詳細については「係争中の裁判に影響を及ぼす恐れがある」として非公表としている。過払いの大半は、延長保育の勤務時間に応じて支払われた補助金。ただ、各園が1カ月間に実施できる延長保育の時間数には限界があり、「最大でも80~100時間」というのが市の見方。それでも、2園は延長保育時間が100時間を超えたとする請求を毎年続け、市職員がこれを問題視することもなかった。
市の対応に変化が見られたのは平成25年度に入った頃。2園は、100時間超の延長保育時間を記入した同年度の概算請求について市に是正を求められ、これに応じた。だが、市は前年度分の補助金については法人の請求どおり支給。法人に対する調査や返金請求、市の担当職員に対する調査や処分が行われることもなかった。
しかし同年8月、市が市議からこの問題について指摘を受けたことで事態は一変した。市は法人に対する監査を実施し、「社会福祉法人が過大請求をしていた」と発表。関係した市職員に減給の懲戒処分や訓告などを行い、法人に過払い分の返還を求めた。
ただ、同24年度に1カ月の延長保育が100時間前後に達する請求をしていた保育園は2園を除いて9園もあり、そのうち数園はこうした請求が常態化していた。今回の調査では、2園ほど多額ではないとはいえ、多くの保育園が同じ「過大請求」をしていたことが明らかになった。
2園を運営する法人の「市に指導されたとおり請求してきた」という主張について、市は「そのような指導はしていない」と否定しているが、仮に「過大請求」が常態化していた園が多かったり、その中に2園と同じ主張をする園があったりするようなら、裁判で市に不利な材料となる可能性もある。今回の発表では、園別の「過大請求」の金額や各園の主張の詳細などは「裁判に影響する」として非公表。2園のときのように「過大請求」という言葉は使わず、過払いの事実を「30園に自主返納を求めている」とのみ表現し、理由についても「補助金交付基準の解釈を誤った事務処理によるもの」と、トーンを大きく下げている。 ホームページ
文学ミュージアム企画展
「炎の人 式場隆三郎」
ゴッホ関係の資料など250点展示
5月31日まで
装丁に芭蕉布を使用した『テオ・ファン・ホッホの手紙』(中央)
市川市生涯学習センター(鬼高1の1の4)2階の文学ミュージアム企画展示室で5月31日まで、企画展「炎の人 式場隆三郎―医学と芸術のはざまで―」が開かれている。
式場隆三郎(明治31~昭和40年)は、同市で精神科医をしていた傍ら、ゴッホ研究の第一人者としてゴッホ関係の本を50冊以上書いたり、山下清を世間に広めたりと多種多様に活躍。平成11年には、市川市の名誉市民として顕彰された。
同展では、ゴッホの代表作『ひまわり』の複製画や、ゴッホが弟とやり取りした手紙を式場がまとめて翻訳し、装丁に芭蕉布を使用した私家版の本『テオ・ファン・ホッホの手紙』など、ゴッホ関係を中心とした資料約250点を展示している。
13日には内覧会が開かれ、フランス・ギメ美術館の研究員・尾本圭子さんや、式場隆三郎の孫で式場隆三郎記念クリニック理事長の式場隆史さんらが出席。尾本さんは「この企画展は、ゴッホと日本人との関わりが重点的に分かるように展示されている新しい展覧会。これから話題になるのではないか」と話していた。木暮和代館長は「一生懸命になってさまざまな活動に取り組んだ式場さんを感じてもらいたい」と来場を願っていた。
同展の観覧料は一般300円、高校・大学生150円、65歳以上240円、障害者手帳持参者と介助者1人、中学生以下は無料。開館時間は午前10時から午後7時半(土・日・祝日は同6時)まで。企画展示室の入室は閉館時間の30分前まで。5月4日を除く月曜日と3月31日、4月30日、5月7日、同29日は休館。
問い合わせは同ミュージアム(☎320・3334番)。
「真間川をきれいにしたい」
小学生が地元住民と意見交換
真間川について授業で調べたことを発表する児童たち
市川市立菅野小学校(赤石欣弥校長)で13日、4年1組の児童33人が地元住民を招いて「真間川サミット」を開き、真間川について授業で調べたことを発表するとともに、「どうしたら川がきれいになるか」をテーマに地元住民と話し合った。
この企画は、4年生の「総合的な学習の時間」で実施。1組の児童たちが「なぜ真間川は汚れているのか」と疑問を持ち、昨年4月から1年間をかけて書籍やインターネットなどで調べた。佐藤海希君は「夏休みに水について各自調べたり、地元の人に昔の真間川の話を聞くなどした」という。
サミットでは児童たちが、真間川はかつて鯉やカエルなどがいてきれいだったことや、昔は誰でも簡単に入れたことなどをパワーポイントで紹介。昭和41年以降になると洪水が頻発し、水害対策でコンクリートの護岸が作られたことや、人口増加とともに大量の生活排水が川に流されるようになり、汚染の原因になったことなども説明した。
水を入れた水槽に洗剤や絵の具、残飯などを流して現在の真間川を再現する実験も実施。どんどん汚れる水を前に、児童たちは「真水の状態が昔の真間川だとしたら、いまはこんなに汚れてしまっている。できるだけきれいに戻し、川遊びや釣りがしたい」と訴え、「私たちにできることは生活排水を減らすこと。そのために洗剤を使わなくても汚れが落ちる『アクリルたわし』の普及を呼びかけたい」と提言した。
発表が終わると、川をきれいにするために「実際に家でやっているエコ対策」について児童と地元住民が話し合い、「風呂の水を洗濯に使う」「油が付いてない皿はアクリルたわしで洗う」「給食の時に残飯をなくす」など、真剣に意見を出し合っていた。
参加した地元の人たちは、児童たちの発表や意見に終始感心した様子。菅野自治会の会員は「小学4年生がこんなにも真剣に取り組む姿に感動した。自分たちもできることから一つずつやっていきたい」と心を動かされていた。4年生の味岡若葉さんは「こうして話し合える場が持ててうれしい。一人一人が意識することが、真間川をきれいにするだけでなく、地球環境の改善にもつながる」と充実の表情で話していた。
脱原発訴えキャンドルウオーク
放射能汚染から子どもを
守るうらやすネットワーク
キャンドルで「3・11」を描いて犠牲者を追悼する参加者
市民団体・放射能汚染から子どもを守るうらやすネットワーク(吉川千鶴子代表)は11日、東日本大震災の被災者を追悼し、脱原発を訴えるキャンドル・サイレント・ウオークを東西線浦安駅周辺で行った。
同イベントには同団体、新日本婦人の会の浦安支部と市川支部、子供たちを放射能汚染から守りたいと活動するシロツメクサの会の各団体とその友人など、未就学児から高齢者まで60人以上が参加。「福島を忘れない。まだ何も終わっていない」「子どもたちに放射能被害のない世界を」など各自が書いたメッセージを集めたプラカードと、キャンドルやペンライトを持って同駅周辺を歩き、静かな訴えを行った。駅前に戻った参加者は、キャンドルを集めて「3・11」の文字を作り、毎年続けていこうと気持ちを新たにしていた。4年前のことも互いに話していた。
吉川代表は「当時おびえていた子供たちも『3・11を忘れないようにしたい』と成長した。それだけ年月が経ったが東北は変わってない。『原発はもういらない』の思いを胸に、子供たちと浦安から日本の復興に努めたい」という。 参加した藤田良さん(42)は「同じ日本の中でつらい思いをしている被災者に何もできていない。この行動で私たちの思いが届いてほしい」、平尾一記さん(32)は「大震災と原発事故のことを忘れている人もいるかもしれない。風化しないようにとの思いで参加した」という。
500人に焼きそばなど無料提供
JAいちかわ桜まつり
市川市農業協同組合(JAいちかわ)は4月4日午後5時~同7時、JAいちかわ本店(北方町4の1352の2、京成バス「JA市川市本店」下車)でJAいちかわ桜まつりを開く。雨天中止。
大柏川沿いの桜並木を楽しむ人たちに、身近な農業とJAをPRしようと昨年から開催。今年は、大根やキャベツなど地元野菜を使った焼きそばと豚汁、フランクフルト、菓子、飲み物を先着500人に無料で提供する。数に限りはあるが、ベンチとテーブルも設置する。農作物などの販売はなし。
4月2日~4日は、大柏川沿いの桜並木を約50㍍にわたりライトアップ。午後6時~同8時(4日は同7時)に夜桜を楽しめる。
問い合わせはJAいちかわ相談部ふれあい課(☎339・2511番)。
市川手帳
「裁判は真実を明らかにする場所ではない。被告人が有罪か無罪かを、集められた証拠でとりあえず判断する場所に過ぎないのだ」▼これは、映画『それでもボクはやってない』の主人公のセリフ。確かに、裁判で事実を明らかにするには限界がある。それでも、明らかにするよう努めるべき場所ではある▼市川市はいま、過払いした保育園補助金の返還を巡り、社会福祉法人と裁判で係争中。その裁判に影響する恐れがあるとして、他園について調べた結果を一部非公表としている▼権力を持つ地方自治体が、都合のいい情報のみを開示して裁判で勝つことなどあってはならない。法廷で事実を明らかにする気があるのなら、市民にも堂々と事実を公表してほしい。
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