地震と津波の被害を受けた方々に、お見舞いを申し上げます。
市川市と浦安市内の最新の情報については、市役所のホームページや登録者向けメール、市が発信するツイッターなどを参照して下さい。
お菓子くれなきゃ「けえちんぼ!」
浦安の伝統行事・オオカンケにぎわう
お菓子をもらう子供たち
浦安市郷土博物館で8日、五穀豊穣や商売繁盛を祈る浦安の伝統行事「オオカンケ(大勧化)」を大勢の子供たちが体験した。
オオカンケは、子供たちが「おーかんけ、おーかんけ、お稲荷様のおーかんけ」と歌いながら町の中を歩き、大人たちからお金をもらう行事。戦前まで市内の猫実や堀江で初午の日に毎年行われていたという。
当日はあいにくの天気だったが、約30人の子供たちが集まり、「おーかんけ おーかんけ」と歌いながら同館内を練り歩いた。それぞれが持っているカゴは、大人たちからもらったビスケットやバウムクーヘンなどのお菓子やミカンでいっぱい。子供たちは、お菓子をもらえると「しょうばい はんじょう」、もらえないと「けえちんぼ」、あまりもらえないと「あげてくんせいな」と歌っていた。猫実在住の女の子は「あめをもらえた。楽しかったから来年もまたやりたい」、母親は「浦安の伝統行事を体験できてよかった」と満足していた。
小学生の頃にオオカンケを行っていたという猫実在住の杉山せつ子さん(81)と、市川市新井から来ていた姉の及川ちよさん(85)は「戦前まで行われていた行事で当時を思い出す。きょうは歌も一緒になって歌った」と懐かしんでいた。
浦安市議選
36陣営が説明会に出席
統一地方選として実施される浦安市議会議員選挙(4月19日告示、26日投開票)の立候補予定者説明会が11日、同市消防本部で開かれ、定数21に対して36陣営が出席した。
36陣営のうち現職は17陣営で、元職は1陣営、新人は15陣営、非公開3陣営だった。
全国大会、3度目の出場
市川のママさんサッカーチーム
大久保市長(前列中央)を訪問したママさんサッカーチーム「フット・クルセイダーズ」の選手たち
市川市内で活動しているママさんサッカーチーム「FOOT・CRUSADERS(フット・クルセイダーズ)」が、3月20日~22日に静岡県で行われる全国レディースサッカー大会に出場する。今月12日には市庁舎を訪れ、大久保博市長に大会への意気込みを語った。
同チームは高校生から60代までの女性37人が所属。毎週2回、市内の小学校で練習している。同大会は主に30歳以上の選手が出場するもので、同チームはこれまで2度出場し、平成23年には4位に輝いている。
今年は、地区予選を勝ち抜いた16チームがリーグ戦と順位別トーナメント戦で争う。同チームは「県大会と関東大会は苦しい試合だった」(監督兼選手の遠藤康子さん)というが、両大会とも強豪チームを抑えて優勝し、全国への切符を手に入れた。
報告会で大久保市長は「けがには気を付けて、全力で頑張って」と選手たちを激励。遠藤さんは「全国ではさらに強豪チームが集まる。これからは練習を強化し、いまよりもさらにチーム力を高めて大会に挑みたい」と意欲を見せていた。
半年間、市民に公表せず
浦安市新庁舎建設地から特定有害物質を検出
「確実な情報知らせる考えだった」
浦安市の新庁舎建設地で昨年8月中旬、特定有害物質のPCB(ポリ塩化ビフェニル)が検出されていたことが分かった。市は「確実な情報を公表する考えだった」として約半年間公表せず、今月16日に初めてホームページで公表した。汚染土壌は、PCBの特別措置法と土壌汚染対策法に基づき、翌17日から搬出処理を始めた。
PCBはコンデンサやトランスの絶縁油として使われるなど、電気機器などに幅広く使われていたが、カネミ油症事件(昭和43年)などで毒性が社会問題となり、国内では同47年以降製造されていない。土壌汚染対策法の土壌溶出量基準では「検液中に検出されないこと」とされ、含まれていてはいけない物質。
新庁舎の建設地は、現庁舎脇の空地と、元市老人福祉センターと議会棟駐車場の跡地で、敷地面積は約3090平方㍍。健康被害を生じさせないことを目的に汚染された土地の管理について定めた土壌汚染対策法では、3千平方㍍以上の土地の形質変更(工事)をする場合は県への届け出が必要。土壌汚染の恐れがあると判断された場合は、土壌汚染状況調査をする義務が生じる。市は県に届け出たが、土壌汚染の恐れがあるとの判断は出なかった。
だが、起工式3日後の昨年7月5日、地中障害物の試掘をすると、敷地の現庁舎寄りの深さ5㍍(現地表では4㍍)地点から、PCBが使われていた昭和40年代製のコンデンサ2基が出てきた。
市は、PCBには「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」があることから県と相談。コンデンサは専門家によってシートで覆って保管し、土壌はコンデンサがさびていて「油が中から漏れている可能性がある」として、土壌汚染対策法に基づく指定調査機関に土壌汚染の状況調査を依頼した。その結果8月中旬、17検体(1検体1立方㍍)からPCBを最高0・025㍉㌘/㍑検出した。
その後、市は土壌汚染対策法に基づいて県に区域の指定を申請し、県は先月30日、健康被害が生ずる恐れはないとして、敷地のうちPCBを検出した22平方㍍のみを形質変更時要届出区域に指定。市は指定区域外で工事を行っている。
コンデンサは現在、専用の保管庫に入れ、現庁舎内で保管。PCB処理施設は数が少なく、処理しなければならない電気機器などが全国で数多いことから、いつ処理できるかは不明。現庁舎でも使われている可能性があるが、その調査は庁舎の取り壊し時になる。
山留とシートファイルで囲んで保管してきた汚染土壌は17日から搬出を始め、兵庫県や富山県にあるPCB汚染土壌の受け入れ施設で処理。市からの搬出は年度内には終える見通し。搬出する土壌は約142立方㍍におよび、調査や搬出、処理などPCB関連費用は「1億円を超える」(市)という。
敷地内にコンデンサが埋められていたことについて市は「元は海岸で工場跡地ではなく、不法投棄しか考えられない。この周辺で埋められていたこともない」という。
市民への公表は16日にホームページで行ったが、広報紙には掲載しない。近隣地域にも伝えていない。公表していなかった理由について市は「汚染範囲は狭く、汚染物質が広がらない措置をした。途中ではなく、調査範囲や土壌汚染対策法での指定、今後の処理などが確定し、正確な情報が出せる段階で知らせる考えだった」としている。
市は昨年、市所有地を賃借した大手スーパー・ダイエーが浦安店を建設する時に特定有害物質の六価クロムとヒ素、フッ素が検出されたが、市議らの指摘を受けるまで公表していなかった。
浦安市、市街地液状化対策検討の初回開催
工事の効果とコストを議論
浦安市は12日、道路と宅地の一体的な液状化対策事業で、最終的な工事の詳細を技術的に判断する市市街地液状化対策検討委員会(委員長・東畑郁生東大院教授)を市内のホテルで開いた。
検討委は、同事業実施に向けた地質調査に賛同した先行5地区(926戸)を対象に、7月下旬までの全4回の会議で地区ごとの事業計画案を技術的に検討し、改善点があれば意見を出す。初会合のこの日は地質調査の結果や工法の設計計画案など全体像を話し合った。ただ、事業実施には地区の全戸合意が必要で、個人負担額は「100~200万円」と市が説明していることから、液状化を防ぐ効果とコストに議論が集中した。
会議終了後、東畑委員長は「工事を行えば被害の程度は確実に減る。住民と市が判断できる技術的な情報を提示したい」、公募委員の地権者は「住民は高齢化している。まともな街並みにして、次の世代に引き継ぎたい」と話していた。
次回(3月27日、会場未定)は世帯数が最も少ない今川三丁目(18戸)の事業計画案を検討。一戸当たりの負担額も示される。
市は「東日本大震災から4年になるので、できるだけ早く事業を終えたい。27年度内の事業完了を目指している」という。
千葉ロッテOBが子供たちを指導
平田小で技能習得アカデミー
手を取って丁寧にバッティングを指導
市川市立平田小学校(全校児童数415人、常山賢二校長)でこのほど、市川市教育委員会主催の「投・打・捕 技能習得アカデミー」が開かれ、4年生2クラス60人が千葉ロッテマリーンズOBからボールの投げ方や打ち方など野球の基本を学んだ。
同アカデミーは、平成23年度に学習指導要領が改正され、「ベースボール型」の体育授業が小学校高学年で必修になったことから、地域貢献活動としてロッテマリーンズが開催を同市教委に提案。昨年12月に市立大洲小で開かれ、平田小が2回目の開催となった。
平田小で指導にあたたったのは、武藤一邦さんと杉山俊介さん、長崎伸一さんの3人。当日は、あいにくの雨だったため、体育館でキャッチボールやティーバッティングなどの指導が行われた。
自分でボールを投げて取る「セルフキャッチ」では、武藤さんら3人が「手はチューリップ型で顔より少し高い位置で捕る」などと説明。児童2人一組で行ったキャッチボールでは「両手を水平に広げ、ボールを頭に2回ポンポンとすると肘が直角に曲がる」「投げる時はしっかり腰を回して、軸足のかかとが空を向く感じ」などと分かりやすく指導した。
ティーバッティングの練習が行われると、児童たちは「軸足のかかとを上げて、思い切り回転しながら打つ」と教えられた通りに実践。見事バットにボールが当たると、「すごーい。当たった」などと大はしゃぎしながら野球の基礎を学んでいた。野球を初めてやったという佐藤絢音さんは「優しく教えてくれてとても楽しかった」と大満足していた。
生徒31人の卒業制作展
市川工業高インテリア科
自慢の作品を披露する生徒たち
県立市川工業高校インテリア科の生徒31人が制作した家具や小物などを展示する「卒業制作展」(卒展)が、きょう21日とあす22日の午前9時から午後4時半まで、県立現代産業科学館(市川市鬼高1の1の3)で開かれる。生徒たちは「実際に遊べたり座れたりするものもあるので、ぜひ遊びに来てほしい」と来場を呼び掛けている。入場無料。
同展は、インテリア科の生徒が3年間で学んだ技術や知識を披露する場として平成25年度から毎年開かれている。
今年度は、生徒31人が個人や共同で昨年4月から制作した作品約200点を展示。テーブルとしても使える子供用のL字型イスや、子供用の木馬のおもちゃ、ブロックのような形をしたイスなど個性豊かな作品が会場を彩る。
紙山宜樹君と原田大生君、岩﨑康君の3人が作ったのは、釘を使わずに木を組む「組子」という技法で作られたついたて。「日本の伝統技法を使って作りたかった。組子は天の川をイメージして作った」「デザインなどを皆で考えながら作ったので、1つにまとめるのは大変だった」という力作だ。
生徒5人で制作した「MBU14(ミラクル・ボックス・ユニット)」は、キャスター付きのベンチ兼収納ボックス12個をさまざまな形に組み合わせられる木製の作品。原発事故による放射能の影響で外に出られなかった子供たちのために、「室内で遊べるおもちゃを作りたい」との思いで作った。
制作者の小幡聖奈希さんは「子供たちが安全に遊べるよう、角を丸くしたりやすり掛けを念入りにするのは大変だった」という。同じく制作者の加倉井梨央さんと渡邉真優さんは「子供たちがどうしたら楽しめるかを考えながら作った。展示では実際に遊べるのでぜひ楽しんでほしい」と願っている。
有償配布の防災ラジオが人気
浦安市 2か月半で760世帯・事業者が購入
防災行政無線を補完する防災ラジオ
浦安市が昨年12月から有償配布している、防災行政無線を受信できる防災ラジオの購入者が、今月13日までの2カ月半で759世帯・事業者に広がっている。
防災行政無線は、各自治体が設置した放送塔スピーカーで自治体内全域に情報を音声で放送する。日常は正午のチャイムや子供の帰宅を促す放送を流し、被災時には行政からの災害や救援などの情報を流す。ただ、雨や風などの気象状況、機密性が高くなった住宅事情などもあって、高齢者だけでなく若者でも聞こえづらいという声があり、東日本大震災時にも各地で同様の声が上がっていた。
そこで浦安市は平成25年度、市内に81ある自治会の協力を得て、同無線の内容が防災ラジオを経由して聞き取りやすいかどうかのモニタリングを実施。有用性を確かめたことから、今年度から有償配布を始めた。金額は1台1万円ほどするが、市で補助をし、一台千円としている。
購入に来た市民は高齢者が比較的多く、インターネットやeメールを使わない人たちの関心を集めている模様。市防災課によると「一戸建てでも雨や台風の時、戸を閉めたら(無線は)聞こえない」「どうせ買うならいざという時にも役立つラジオを買おうと思った」、さらに「家の中で聞こえなくても買う。いざ被災したら避難所や屋外で使える。安心できる」という声があったという。
受信できるのはAMとFM、同無線。AMかFM受信時に同無線が発せられると同無線を優先して受信。ラジオは受信せず同無線のみ受信することも可能。チューナーはアナログ。同無線は市町村ごとに周波数が異なるため、市外では受信できない。LEDの懐中電灯機能付き。単3電池3本でラジオ受信は50時間、同無線のみ(待機)とLEDライトの点灯は120時間。ACアダプター付き。
有償配布の会場は集合事務所(猫実1の12の38、本庁舎と消防本部の間)3階。
市防災課は「防災行政無線の内容は、防災ラジオのほかテレホンサービスでも聞けるようにしている。メールやホームページでも配信する。いざという時に少しでも安心できるように仕組みを構築している」という。
なお、市は同ラジオを来年度も有償配布を続けていく方針。
問い合わせは市防災課(☎351・1111番=代表)。
ハート形のエサをあげて動物と親しむ
市川市動植物園でバレンタインデー企画
ハート形のニンジンをヤギに食べさせる女の子
市川市動植物園で14日、バレンタインデー特別企画「動物たちにハートのプレゼント」が行われ、来園した子供たちがハートや花の形をしたニンジンをヤギやヒツジ、ブタに食べさせ、動物たちに親しんでいた。
2~3歳の子供たちは、自分より大きな動物たちの勢いに圧倒され、「ヤギが怖い」となかなかニンジンをあげられない子も多かったが、小学生くらいの子供たちは「もっと食べさせる」と積極的に参加していた。松戸市から1歳の娘と来ていた野田匡一さん(38)は「こういうイベントをやってくれたおかげで子供が動物たちにエサを与えるいい機会ができた」と感謝していた。
僧侶141人が成満
法華経寺で大荒行
修行を終えて瑞門から出てくる僧たち
市川市中山の法華経寺で10日、日蓮宗の修行僧141人が百日間にわたる大荒行を終え、家族や檀家など大勢の人々から出迎えを受けた。
夜明け間近のほの暗い午前6時、髪が伸び、ひげも蓄えた修行僧たちが経を唱えながら、娑婆と修行界の境界である瑞門を次々とくぐり抜けた。境内には、修行僧の檀家や家族、友人など大勢の人々が待ち構え、「お疲れ様」などと声をかけてねぎらっていた。島根県から同期の僧を出迎えに来た岡本亮泰さん(22)は「瑞門から友人が出てきたときは感動した。大荒行は一度もやったことがないので、心身ともに準備を終えたらやりたい」と話していた。
大荒行の百日間は毎日、食事は梅干しと粥を2食、睡眠は2時間のみで、水行7回と読経、書写をして過ごす。今回は144人が参加し、病気などにより3人が途中で離脱した。
市川手帳
卵かけご飯とねこまんま。どちらも日本人の簡単手軽な食事。ただ、扱いは違う▼卵かけご飯は食べ物の少ない戦後ではごちそうで、当時子供だった人は「兄弟で卵1個を分け合って食べた」という。黄身の多さでケンカもしたそうだ▼ねこまんまはご飯にかつお節としょう油をかけたり、みそ汁などをかけたりしたもの。かつてはイヌやネコのご飯で、貧しい庶民の食事でもあった▼だからだろうか、親からは「行儀が悪い」と諭され、懐かしくても好印象を持たない人もいる。ただ、作り方などはお茶漬けやおじやとそうは変わらない気がする。最近はねこまんまを扱う書籍も発売されている。時代とともに印象が変わり、いつか立派な日本食になれるだろうか。
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