地震と津波の被害を受けた方々に、お見舞いを申し上げます。
市川市と浦安市内の最新の情報については、市役所のホームページや登録者向けメール、市が発信するツイッターなどを参照して下さい。
親子で作った「こまだこ」
新春の大空に舞い上がる
大空に舞い上がる手作りだこ
市川市第八地区子ども会育成会連絡協議会(石井孝幸会長)主催のたこ揚げ大会が先月25日、市立北方小で開かれ、参加した子供や保護者約200人が、たこ作りやたこ揚げを楽しんでいた。
同大会は「子供たちに伝統的な遊びを楽しんでもらいたい」と、約30年前から毎年開催。使用するたこのキットは、主催者が毎年違った種類のたこを手作りしている。今年は縦横64㌢の六角形の「こまだこ」を準備した。
参加した親子は、事前にたこのイラストとして『アナと雪の女王』や『妖怪ウォッチ』などを思い思いに描いた和紙に、骨組みとなる3本の竹ひごをのり付けしたり、あて紙やそり糸を協力して付けたりと、夢中で制作していた。最後は、たこがクルクルと回らずに安定して揚がるための尻尾を付けて完成させた。
子供たちは完成したたこを持ち、一目散に校庭に駆け出すと、「風が来た。いまだー」と大空に揚げ、空高く揚がったたこに大はしゃぎ。親も昔を思い出すかのように「もっとしっかり引っ張って」「上下に糸を動かさないと風に乗らないよ」などと子供に教えながら、一緒に楽しんでいた。
たこ作りは2回目という市立冨貴島小3年の有賀茉結さんは「去年よりうまく作れた」と大満足。同小3年の長沢まゆなさん、松丸怜央君は「作るのは難しかったけど、いつもとは違った遊びが体験できて面白かった」と笑顔で話していた。
大地震に備え、市川市で避難所運営訓練
阪神・淡路大震災から20年
防災倉庫から必要な物品を探し、運び出す信篤小での訓練参加者たち
阪神・淡路大震災から20年の節目となった先月17日、市川市は市立小学校4校をメーン会場に全市立小学校で総合防災訓練を行い、多くの市民とともに、避難所生活で必要な基本事項を確認し、大地震の発生に備えていた。
市川市の総合防災訓練は昨年度まで市内の1カ所で行われていたが、今年度からは防災拠点と位置付けている市立小学校39校で行うよう改めた。防災拠点のうち曽谷小と市川小、信篤小、福栄小では地域住民が参加。避難所運営委員会を立ち上げ、避難者名簿の作成、防災倉庫にあるマットや簡易トイレなど必要な物品の運搬、非常食の配分、簡易担架の運用など、さまざまな訓練を行った。消防団と自主防災組織は初動訓練も行った。4校以外の防災拠点では市職員と教諭、防災拠点協議会員らで訓練。市と鉄道事業者は帰宅困難者対策として通信訓練を、東京歯科大市川総合病院では医療救護活動の訓練が行われた。
信篤小での訓練参加者は「記録や皆に伝えるためにマジックが必要。袋やひもを切るためにハサミが必要。でも見当たらなかった。あって当たり前のものこそ大事」「訓練の参加者全員分の非常食を一つずつ袋に詰めるのが大変だった。大地震の時に非常食は少ないかもしれないが、避難者は多いはず。その対応が大変かもしれない」「マットと聞いて探しに行ったが、何㍍もある長いものだとは思わなかった。実際にやってみないと分からないことが結構ある」などと感じていた。ペット同行避難の参加者は「ペットを外に設置したテントの下に置いただけ。訓練に盛り込んだのはいいが、今後もっと検討してほしい」と話していた。
和洋女子大学 服飾造形学類
4年間の集大成「卒業制作展」
着物やドレスなど54点を展示
卒業制作展で展示されている色鮮やかなドレス
和洋女子大学(市川市国府台2の3の1)東館17階の文化資料館で18日まで、同大服飾造形学類の卒業制作展が開かれている。入場無料。開館時間は午前10時~午後4時半。日曜、祝日は休館。
同展は、服飾造形学類の4年生の集大成ともいえる制作展で、学生自身が持参した素材を使って作った着物やドレス、ブラウス、スーツなど54点の作品が展示されている。
青を基調とし、落ち着いた雰囲気に見える着物を約7カ月かけて作った齋藤瑞穂さんは「これといった特徴はないが、シンプルにきっちりと縫った。苦労して作ったので値段はつけられない」と作品について話し、「先生に毎回指導してもらいながら作った。自分だけでは絶対に作れなかった」と担当教諭に感謝していた。
ウエスト部分についた茶色の花飾りがアクセントになっている白のドレスを約8カ月かけて作った齊藤正恵さんは「120㍍の布を小さく台形に切り、それを折り重なるように縫い合わせてスカートを作った。膨大な量だったので、その作業だけで1カ月半かかった。学校のある日は毎日約7時間制作をし、夏休みにも制作していた」と、作品作りにかけた日々を振り返っていた。
27日は卒業制作ショー
同大西館1階で27日午後4時半から「卒業制作ショー2015」が行われる。
同展展示品の制作者や友人の学生がモデルを務め、展示作品を紹介。制作ショーに向けてモデルとなる学生たちは、ランウェイの歩き方やターンの仕方などを勉強してきた。
観覧希望者は人数、全員の名前(ふりがな)、職業か学校名、性別、住所、電話番号を記入してeメール(n-nagashima@wayo.ac.jp)を同大に送信。
問い合わせは同大(☎371・2486番)。
返済義務のない給付型奨学金を導入
浦安市、来年度予算に計上へ
浦安市は来年度から、高校生と大学生などを対象とした給付型の奨学金制度を始める方針。現在の貸し付け型の市奨学金と合わせ1億円規模を新年度の予算案に盛り込む。貸し付け型と比べ、さらに厳しい所得制限と一定以上の成績が求められ、給付金額は貸付型よりも低額だが、市は経済的な事情から学ぶことができない状況をなくしたいとしている。
同市の奨学金は現在、高校生を対象としたものと、専門学校生や短期大学生、大学生を対象にしたものの2種類がある。いずれも貸し付け型で、資格は浦安市民であり、収入基準(両親と子供1人の場合)は高校生向けで約750万円以下、大学生など向けは約740万円以下。貸付金額(国・公立)は、高校生の場合、入学準備金が10万円以内、修学金(月額)は1万2千円以内、大学生などの場合、入学準備金が20万円以内、修学金(同)は2万円以内。私立の場合は上限金額が上がる。返還は「修学期間を終了した6カ月後から10年以内」に設定。
利用者は平成25年度は延べ57人(予算額約2千万円)で、近年の利用者はほぼ同数で推移しているが、松崎秀樹市長は「結局は借金として覆いかぶさってくる。利用者は少ない」という。また、浦安市でも就職難などを理由に返還が滞っている人や、保証人が返還している例があるという。経済的な理由で塾に行けないことから、学習意欲があっても学力に差が出ることもあり得る。そうしたことを背景に、返済する必要のない給付型の奨学金制度を始めたい考え。
給付を受ける資格はまず、市民であることと、対象となる学校に通うこと。収入基準金額については精査中だが、貸し付け型よりも大きく下げ、より低収入の家庭を対象とする。成績については、5段階評価の平均で「3・8以上」を一つの目安としている。
こうした条件で市教委が独自に行った想定の結果、対象は900人規模になり、本人が希望し、条件を満たせば「支援したい」(市教委)という。
ただ、現在精査中の給付金額は「給付だけでは修学経費はまかなえない。経費の一部を支援する金額」(市教委)という。
市教委は「世帯の年収に占める養育費や教育費は増加している。意欲のある学生を支援していきたい」、松崎市長は「埋もれている貧困家庭をサポートしたい」としている。
なお、対象学年には予算案を審議する議会通過後の施策であることを前提に、事前に告知する考え。
もちつきやかるた楽しむ
市川市在住の外国人90人
防災知識も知る
かるたを楽しみながら災害に備える知識を知る外国人ら
市川市国際交流協会の異文化交流委員会は先月18日、市内在住の外国人ともちつきやカルタ取りを楽しむイベントを市立新浜小学校で開き、約90人の外国人が日本の伝統文化に親しんでいた。
もちつきは臼と杵を使って、子供から大人までが15㌔のもち米をついた。味付けは異文化交流の名のとおり、日本のしょうゆやあずきあん、からみ(大根おろし)に加え、台湾のピーナツきなこ、フィリピンのフルーツヨーグルト、一番人気だったメキシコのサルサソースと、各国の味を幅広く楽しんでいた。
同小に通う王芸竹さん(12)は「いろいろな味が楽しめた。あんこが好き」、菱木一優君(同)は「杵をもちに当てるのがとても難しかった」、神坂名駿君(同)は「もちをついた感触は思ったよりも柔らかくて、食べた触感と違っていた」、母親でフィリピン出身の神坂リンダさんは「おもちはとてもおいしい。フィリピンにも似たようなものがあっておいしいよ」と楽しんでいた。
その後は、同委員会が東日本大震災以前から力を入れている外国人への防災の啓蒙。毎回内容を変えて取り組んでおり、今回は防災カルタ取りを行った。カルタは全労済が制作・提供しているもので、「気を付けて 地震は一度で 終わらないよ」「吸わないぞ 危険がいっぱい 火山灰」など防災の心得を記載。絵札を取った参加者は読み札を復唱し、防災の心得に慣れ親しんでいた。
実施設計に着手
市川市の新庁舎建設
新庁舎建設の基本設計案についてパブリックコメントを実施していた市川市はこのほど、基本設計を原案どおり策定し、実施設計に取りかかった。
パブリックコメントでは52件の意見が寄せられたが、市の分類では「考え方を盛り込み済みのもの」が35件、「今後の参考とするもの」が14件で、「修正を検討するもの」は0件だった。
基本設計では、基本構想で207億円だった建設費が、備品・設備費を含め259億円に増加。そのため、資金計画に懸念を示す意見も10件ほどあったが、市は現庁舎の老朽化や耐震不足などから緊急性があるとし、平成61年度まで財政負担を平準化する計画や、コスト削減に努める考えを示して理解を求めた。
「笑って」平穏を祈願
駒形大神社
伝統の「にらめっこおびしゃ」
耐え切れずに笑い出してしまう対局者
市川市大野の駒形大神社で先月20日、地域の五穀豊穣と安全を祈願する行事「にらめっこおびしゃ」が行われ、参加した約20人の氏子たちが今年一年の平穏を祈った。
この行事は、江戸時代から約150年続く伝統あるもので、毎年1月20日に行われている。一般的なにらめっことは違い、この行事では2人が無表情で向き合い、大杯に注がれた熱い酒を飲まなければならない。対局の最中に笑ったり、せきや私語をしたりしてしまうと罰杯となり、両者とも新たに注がれる熱い酒を飲まなければならない。
対局が始まると「罰杯しろ!」「行事も飲め!」などと周囲にいる氏子たちが対局者を笑わせようと奮闘。対局者は、酒の余りの熱さから笑い出してしまう場面も何度かあったが、互いに協力して笑わずに熱燗を飲み干すことで地域の結束を高めることが目的と言い伝えられているため、ほとんどが笑いをこらえて対局を終えていた。
にらめっこおびしゃ保存会会長の中村宜由さん(75)は「全15局のにらめっこをするのに最低でも30人必要なのに近年は氏子が減少して人手不足になっている。もっと若者たちに参加してもらいたい。伝統行事がしっかりと後世に受け継げるようにしたい」と話していた。
災害ボランティアを受け入れるセンター
市川で立ち上げ・運営訓練を実施
被災時に駆けつけるボランティアを受け入れる訓練に取り組む
市川市社会福祉協議会は先月17日、災害ボランティアセンター立ち上げ訓練を同市社会福祉センターで行った。同社協や近隣市の社協の職員、市内ボランティア団体のスタッフなど82人が参加。同日に市が市内4小学校で行った「同市総合防災訓練」と連携して本格的な訓練を行った。
災害ボランティアセンターは、市内で大規模な災害が起こった際に社協が立ち上げるもので、全国各地から駆けつけるボランティアの受け入れ窓口となり、配置先や人数などの調整を行う。同市では、平成16年の新潟県中越地震でボランティアとして活動した同社協の職員が重要性を実感し、9年前から毎年、同社協が立ち上げ訓練を行っている。
この日の訓練では、東京湾北部で地震が発生したと想定し、同社協が同センターの立ち上げを宣言。その後、職員が緊急対策会議を開き、死者数や倒壊家屋の数、ライフラインの状況など市からの情報を共有した。
参加者は同センター運営側と、駆け付けたボランティア役に分かれ、運営側は訓練中の小学校から無線で入ったボランティアの要請に沿ってボランティアを派遣。ボランティア役は、受け付けをしてから実際に現場に行き、実施した作業を報告するまでの一連の流れを体験した。
同社協の職員は「災害時は何が起こるか分からない。一番大切なのは、被災の状況を正確に判断し、その現状に合った運営を心がけること」と、参加者に繰り返し説明。2年前にも訓練に参加したという女性は「以前よりもスムーズに運営できていた。自分は田尻に住んでいるが、災害が起きてセンターに来られなくても、この経験は地元で生かせる」と話していた。
神社を詣で、健康に
90人が「ふれあい七社めぐり」楽しむ
大久保博市長(中央)の前で境支店長(右)が広川事務局長に寄贈品を手渡す
市川市社会福祉協議会の市川第二地区社会福祉協議会は先月24日、同協議会エリア内の市川南から稲荷木までにある神社7社を巡る「ふれあい七社めぐり」を開き、約90人が新春の神社詣でと散策を楽しんでいた。
詣でた神社は宝神社と春日神社、胡録神社、諏訪神社、甲大神社、稲荷大神社、大洲神社。七社めぐりには、約9㌔の行程を楽しみながら歩いてもらうことで健康を維持してほしいという願いも込められている。今回は、途中の神社で参加者におしるこや菓子がふるまわれた。
同地区で働く船橋市在住の女性は娘と参加。「いつか歩いてみたいと思っていたらこのイベントが開かれたので娘を誘った。今年も良いことがありますように」と話していた。
和洋女子大の学生有志18人
グッドバランスメニューを考案
17日まで東武百貨店船橋店で販売
考案した学生たちと自慢のメニュー
和洋女子大(市川市国府台)の健康栄養学類に通う学生18人が考案したオリジナルメニューを食べられる「グッドバランスメニューフェア」が17日まで、東武百貨店船橋店(船橋市本町7の1の1、JR船橋駅直結)内のレストランと喫茶店の計9店舗で行われている。販売を目前に控えた先月20日には報道陣向けの発表会が開かれ、学生が自慢のメニューを披露した。
同店と同大は産学連携事業の一環として5年ほど前から、毎年7月に「ビューティーメニュー」をテーマに夏季限定のメニューを学生と各飲食店などが共同で考案。平成24年からは「お客さんからの評判もいいし、もっと活動を広めよう」とグッドバランスメニューフェアも開始し、年2~3回実施している。学生は1店舗に2人配属され、旬の食材を使ったセットメニューを各店舗の料理長と話し合って決めている。
今回は「バランスのとれた食事」をテーマに昨年11月から打ち合わせを開始。栄養バランスや見栄え、味などに加え、利益のことなども考慮しながら、和食や洋食など9つのメニューが決定した。
和食店に配属された朝倉由起さん(3年)と石塚二沙子さん(同)が考案したメニュー「ぎゅっぎゅっと! ワンプレートで和牛と牛タン」は、2種類の肉が楽しめ、野菜は食べやすいように生春巻きの皮で巻いたことがポイントという。朝倉さんは「利益を考えながらのメニュー作りは意外と大変だったが、皆に助けられながら満足いくメニューができた」と充実した表情。石塚さんは「カロリーを気にせず肉を食べてもらいたいと考えた。ぜひ女性に食べてほしい」と来店を呼びかけている。
提供店舗とメニューの詳細は同百貨店ホームページに掲載されている。
市川手帳
どこにでもある年季の入った居酒屋が再開発の影響で閉店。新しいビルに入居しないのは「(店の)この雰囲気が残せないから」▼そうか、営業を続けたくても、あのすすの付いた店ごとは移れない。新築ビルはきれいでも、寒々しいのだろう▼町はちょっと目を離しているうちに様変わりする。工場や畑、古い住宅がなくなり、マンションやショッピンセンターができていたりする。大規模開発は確かに魅力的。だが、一気に生まれた町や住人は同時に老いていく▼町は少しずつ移り変わっていくのが健全なのだろう。その町を気に入った人が住み続け、移って来る。変わりつつも、雰囲気や魅力は残る。年を取ったせいなのか、新陳代謝はさみしくない程度がいい。
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