市川よみうり

今週の人

一人ひとりの取り組みが安全につながる

安全な富岡交差点へ!市民連絡会代表
渡辺 伸子さん

    「ついに起きてしまった」 ―。 昨年、 同市の富岡交番前交差点で起きた児童の死亡事故を機に、 交通量の多い同交差点をハード、 ソフトの両面から安全にするため、 地域住民で組織した、 全国的にも珍しい市民連絡会の代表。 日常では、 市や警察などは 「被害者にならないため」 の啓発が多いが、 同連絡会は 「加害者にならないため」 の訴えをメーンにする。
 事故が起きる5年前から、 市立見明川小PTA副会長として児童の母親とともに交差点の危険性を行政に訴えていたことと、 児童が事故に遭った2分前に同交差点を通っており、 「あの事故は防げたんじゃないか」 という思いから立ち上がった。 警察も市も協力的で、 連携して動けたことで改善も進んだ。 同会が独自に製作したステッカー 「ソフトドライブ 法定速度で走り隊」 も好評。 「交通ルールにうるさい、 厳しい街に、 一人ひとりが取り組んでいくことが、 安全な浦安市につながる」 と願う。
 子供が保育園児から現在の中学生に至るまで、 父母会やPTAに携わり続けてきた 「学校好き」 な48歳。 17年間、 子供や学校支援をするなかで知り合えた地域の人たちの協力を得られていることもうれしい。
(2008年6月6日)
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今週の人

自分から行動して音楽で若者の参加促す

湾岸まるごとクリーン作戦を主宰
ディージェイ コウサクさん

     「戦争のない世界も、環境問題も『ええ街作り ええ未来作り』のため。笑顔があふれる街にしたい」。ラジオのDJやバンドなど幅広い活動をしながら、環境活動団体U―PROJECT代表を務める。平成12年からは、音楽とアートで表現する環境活動イベント「ZEROKI‘N」を企画・開催している。
 地球の大切さを音楽でただ説くだけでなく、自身もゴミ拾いに参加。転機は最も身近な妻の死。「命や地球の尊さを訴えてきたが、いままで懸命に取り組んできたことは何だったんだろう」と自問せざるを得なかった。「子供のためにも訴えるだけでなく、自分から率先して動かなければ意味がない。中途半端じゃなく、思いっきりやろう」という不惑の40歳。
 音楽が果たす役割は、活動を楽しくすること、メッセージの発信、活動のお礼など…。「全国で多くの人が協力してくれているが、10代後半から20代の参加が極端に少ない」。音楽とのコラボレーションで「彼らがポイ捨てをせず、ゴミが散乱する街の現状に気づいて、動いてくれたら」と、若者の参加を望んでいる。
 小学生の時から浦安在住。「釣りが好きで、浦安の海でよく釣りをした。やっぱり浦安が好き、元町が好き」。
(2008年6月13日)
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今週の人

出会いと子供の新鮮さや成長がうれしい

地域で食育活動に携わり続けるホテル総料理長
角谷 正明さん

     浦安ブライトンホテルの和・洋・中・製菓のシェフ約九十人を束ねる総料理長。同ホテルが九年間取り組んでいる市立美浜南小の食育教育にすべて参加。「子供に接するたびに、伝えることの難しさを感じる。人との出会い、子供の新鮮さや成長がうれしい」。児童のお礼の歌声には「清々しさを感じ、鳥肌が立った」。
 子供に伝えているのは料理法だけではない。「知識はあっても本物は知らない。“食べる”ことを五感で感じてほしい」と、素材の本来の姿や、おいしくいただくことなどの大切さなどを伝える。「シェフの白い制服に、食の安全を守り続ける広告塔という責任」を背負う。
 農家に生まれ、下ごしらえを手伝っていた素地と先輩にあこがれて料理人の道に。「この職業が合っていたんですね。ほかは考えたことがない」。日本料理を身につけた後は、西洋料理に転身。成長が大事―という60歳は、修業、挑戦から継承の段階。「後輩が成長し、頑張っていることがうれしい」。浦安は料理人として最終の地。「地域に密着し貢献したい」と、ベイエリアの料理人の情報交換の場「浦安ベイ調和会」も主宰する。
 「全国の郷土料理を存分に味わいたい」と、料理に込める愛情「心の味」にさらに磨きをかける。
(2008年6月20日)
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今週の人

表彰台目指し生涯で最高の泳ぎをしたい

北京五輪競泳(女子100メートル・200メートル背泳ぎ)日本代表選手
伊藤 華英さん

4月の日本選手権。「前日は眠れなかった。ダメなら水泳人生も終わり?と望んだ。自分を信じてきてよかった」。100メートルで59秒83の日本新記録を樹立して優勝し、200メートル(同選手権2位=2分09秒41)と合わせ、2種目で選ばれた。今月、スペイン・バルセロナでの欧州グランプリでは、話題の英国メーカー製の水着で、200メートル優勝(2分09秒17)。
 「4年間は長かった。報われた思い」。アテネ五輪で、代表権を取れる?と目されたが、枠外の3位。「普通はガックリするが、そこからはい上がって来た」(鈴木陽二日本代表ヘッドコーチ)と、失敗をバネに成長した姿勢も評価される。
 身長172センチメートル。外国人のような長い手足のストロークが特徴で、泳速は世界トップレベル。100メートルで1分を切り、世界でも話題だが、「世界は輪をかけて手足が長い。1かきの差が勝負を分ける。スタートとターンの改良が大切」(同氏)と期待がかかる。
 セントラルスポーツ研究所所属の23歳。ベビースイミングから同クラブで泳いできた。同クラブの子供には「私は水泳が好き。みんなも好き?」と語りかける。やっと勝ち取った五輪の切符。「生涯で最高の泳ぎをしたい」と、表彰台を目指す。
(2008年6月27日)
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