最終更新日:2007年2月23日 |
《次の更新予定日:3月2日》 |
- 大震災の教訓生かせ・体験者の声
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市川市行徳文化ホールI&Iで8日、同市教委主催の「学校地域防災シンポジウム」が開かれ、阪神・淡路大震災と新潟中越地震の被災地の行政・教育関係者たちが、地震発生から復興に至るまでの体験を語った。
同シンポジウムは、地域関係者が子供の活動支援や危機管理などについて話し合う「コミュニティサポート委員会」の事例発表と併せて開かれたもの。両震災時に市役所職員や学校長、村会議員だった5人の体験談に、学校関係者や自治会員など約300人の聴衆が聞き入った。
5人は、「訓練をしていなかったので、どう避難していいかわからなかった」「ラジオもよその地域の情報ばかりで山古志村がどうなっているか全くわからなかった」という発生直後の状況や、「携帯電話も使えず連絡方法がなかったが、消防車を走らせて皆を学校に集めた」「皆が余震に怯えないよう、体育館は絶対に壊れないと信じさせた」など、とっさに機転をきかせた話を紹介。「学校、教職員、子供と保護者、関係者との連携――の4つを把握しないといけない」という校長としての役割も伝えた。
会場からの「訓練や備蓄はしていたのか?」「事前にしておくべきことは何か?」などの質問にも、丁寧に細かく回答。「避難した後には連絡が取れないこと、道が崩れていることを意識し、次にすることを想定した訓練でないと意味がない」「人を助けるために自治会は個人情報をもっていないといけない」と貴重なアドバイスを贈った。
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- 市川市の若手職員・ホテルベル業務研修
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サービスとは何か―を実体験して業務に生かそうと、市川市は8日まで、若手職員をホテルに派遣、ベル業務を学ぶ17日間の職員研修を行った。
職員は、23歳から36歳までの若手5人。浦安市舞浜の東京ベイホテル東急で、お客が最初に出会うホテルの顔ともいうべき、ベル業務に就いた。入り口に立ち、自動ドアを開けてお客にあいさつ、チェックイン・アウトの案内、荷物の預かり、部屋までの案内のほか、細かな質問にも答えられることが求められる仕事を実践した。
研修生たちは「最初は気持ちがついていかず声をかけづらかったけれど、率先して声をかけられるようになった」「知識を幅広くもって生かすことが大事。若手職員には新鮮でよい経験になる。視野が広がった」「自分のなかにあるおもてなしの心や知識がサービスのすべて。よいサービスを提供したいという気持ちが大事だと感じた」「いろいろなことを覚え終えたところがスタートライン。話すスピードや所作など、どうおもてなしをするかが身にしみた」「お客のために尽くし、喜んでもらうことをダイレクトに感じられて新鮮だった。ルール、マニュアルだけではない人間的なサービスが求められる」と、サービスの厳しさ、楽しさを垣間見た感想を述べていた。
研修を受け入れた東京ベイホテル東急人事総務の丸山智宏チーフは「最初は周囲への目配りが少なかったが、やがてロビーのほかバックスペースにまで周囲に目配りをするほど意識は高く、学び続けようとする姿に、自分自身を振り返させられた。お客様の要望に応えきれないとき、いかに気持ちのよい時間を過ごしていただけるかがサービスにおいて大事なこと。堅いイメージのある行政のイメージを打ち破ることに東急のサービス精神が役立てば」と職員の成長ぶりを見ている。
ホテルでの職員研修は市川市が県内唯一実施。また、行政の職員研修を引き受けているのは東京ベイホテルのみ。同ホテルは、「まだ2年目の研修だが、市川市の方はまじめで内部でも評価が高い。要望があれば今後も引き受けていきたい」(丸山さん)という。
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