市川よみうり & 浦安よみうり online

今週のNews

 □市川市新庁舎のひさしにネット設置
亀裂の指摘から1カ月後

 □千葉商大オリジナルコーヒー
学生が開発、福祉現場に寄贈

 □干潟で親子が貝やカニなど観察
浦安市三番瀬

 □浦安市堀江・猫実の35㌶対象
耐火・準耐火建築物のみ新改築可能に
防災地区計画の原案を作成

 □市川市と東洋大
ICT活用の協定締結

  


市川市新庁舎のひさしにネット設置
亀裂の指摘から1カ月後



 昨年7月に完成したばかりの市川市役所第1庁舎のコンクリート製ルーバー(ひさし)に10カ所以上の亀裂が見つかった問題で、同市は9日までに、ルーバーのジョイント部分全240カ所に落下防止ネット(メッシュシート)を設置した=写真。それまでは、ルーバーに面する国道14号の歩道にコーンを設置し、警備員が24時間体制で警戒していた。ただ、これらの安全策を実施したのは、いずれも市が亀裂の存在を公表した後で、通行人に亀裂の存在を指摘されて4週間以上が経っていた。市が亀裂の存在を公表したのも、本紙がこの問題について市に取材をした直後だった。
 
 ルーバーは、庁舎の南側壁面のほぼ全面に、地面と平行に20段ほど設置。このうち13段は長さ約5㍍、幅約70㌢、厚さ約30㌢のコンクリートブロックをつなぎ合わせたもので、亀裂はいずれもそのジョイント部付近で生じている。
 
 亀裂が見つかった部分は、剥がれかかった破片を除去したり、テープを貼ったりする応急処置を実施済み。ただ、原因は分かっておらず、本格的な対応策も決まっていない中、市は「亀裂が見つかった場所以外にも万が一のことがあってはいけない」と判断し、ジョイント部分すべてにネットを取り付けることにしたという。
 
 亀裂の存在を、市が通行人から指摘されたのは先月1日。その後、同月中旬までに応急処置を終えたが、その事実はなかなか市民に公表されず、見た目では異変に気付きにくい状況だった。
 
 本紙がこの問題について市に取材したのは同26日の金曜日で、市がこの問題を公表したのは週明けの同29日。通行人に指摘されてからは実に4週間が経過していた。コーンの設置や警備員の配置は、その翌日の同30日から。今回の落下防止ネットの設置完了は、そこからさらに10日後のことだった。
 
 対策に時間がかかったことについて、市は「落下の危険性はないと判断していたが、より安全性を確保したほうがいいと判断した」としている。  

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千葉商大オリジナルコーヒー
学生が開発、福祉現場に寄贈


「癒和珈琲」を手にする中村委員長(右)と勅使河原ゼミの学生=千葉商大提供

 市川市国府台の千葉商大(CUC、原科幸彦学長)人間社会学部の勅使河原隆行ゼミの学生たちがこのほど、オリジナルコーヒーバッグ第4弾「癒和(ゆわ)珈琲」を開発し、12日に千葉県知的障害者福祉協会に600袋を寄贈した。同協会人材確保特別委員会の中村輝彦委員長は「現場における癒やしになる」と感謝している。
 
 同ゼミのオリジナルコーヒーは、平野珈琲(同市市川)の協力を得て開発した。第1弾と第2弾は、東日本大震災後の親子支援に取り組む「ふくしま子ども支援センター」の事業「ままカフェ」と連携し、被災した母親たちに飲んでもらうために開発。第3弾は、震災時に支援をしてくれた台湾の人に飲んでもらおうと「恩返し」をテーマに開発した。
 
 今回は「コロナ禍の最前線で戦う医療・福祉関係者に感謝し、一日も早く平和な日々が訪れてほしい」「コーヒーを飲んで心を癒やしてほしい」との願いを込めて開発。香り良くまろやかで、ほのかに甘みを感じる味に仕上げた。
 
 第1弾ではブラジル産、第2弾では東ティモール産、第3弾ではルワンダ産のコーヒー豆を使用。今回は、これまでのコーヒーで使った豆にコスタリカ産の豆をブレンドした。
 
 「癒和珈琲」は、ケーキ店「お菓子の部屋フレンズ」(成田市)と平野珈琲、CUCサポートのホームページ(https://www.cuc-support.com/goods.html。10袋入りのみ)で販売。価格は税込みで1袋120円、10袋入り1200円。  

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干潟で親子が貝やカニなど観察
浦安市三番瀬


三番瀬の干潟で生き物を探す参加者たち

 浦安市三番瀬環境観察館主催のイベント「探して発見! 干潟観察会」が11日、同館前の三番瀬で開かれ、参加した5組の親子が干潟の生き物を観察し、採集した。
 
 干潮で現れた広い干潟で、参加者たちは砂地を掘ってアサリやシオフキなどの貝を見つけたり、石が多いところで石の下からイソガニなど多くのカニを見つけたりして歓声を上げていた。家族4人で参加した市立明海小3年の女の子は「場所によって見つかる生き物が違って楽しかった」、同小2年の妹は「いろいろな生き物に出会えてうれしかった」と笑顔で話した。
 
 この日採集した生き物は約20種類。春に産卵のため川から海にやってくるモクズガニや、近年三番瀬で見るのは珍しいハマグリなども見つかった。これらは午後から同館で「干潟の水族館」として展示され、訪れた人の目を楽しませた。  

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浦安市堀江・猫実の35㌶対象
耐火・準耐火建築物のみ新改築可能に
防災地区計画の原案を作成

 浦安市は先月、堀江2・3丁目の一部と猫実3・4丁目の約35㌶を対象とした「防災街区整備地区計画(防災まちづくりルール)」の原案を作成した。同案では、同地区内で新築や増改築をする場合には、建築基準法で定められた耐火建築物か準耐火建築物の建物を建てるよう義務付けている。市は30日まで、対象街区内の住民や地権者などから意見書を募集中。今後は意見を踏まえた地区計画案を作成し、再び縦覧・意見募集を経て、今年度の地区計画決定(告示・施行)を目指すとしている。
 
 対象は、県道242号(やなぎ通り)、市道幹線1号(宮前通り)、市道幹線2号(大三角線)、市道2―19号(5番通り)に囲まれた区域。老朽化した木造建築物が密集しており、震災時の建物の倒壊や、火災による延焼拡大の危険性が高い。国が2017年度に公表した「地震等に著しく危険な密集市街地」、いわゆる「重点密集市街地」に県内で唯一指定された約8㌶を含んでいる。
 
 市は17年度から、住民と防災まちづくりに取り組み、18年度には①市街地の防火区画化②防災活動の円滑化③避難路ネットワークの形成④住民による防災まちづくり活動の推進――の4つの目標を盛り込んだ「密集市街地防災まちづくり方針」を策定。このうち「市街地の防火区画化」については、先行していた新中通りの整備を進めるとともに、不燃化のルールを定める地区計画を作ることとし、住民と勉強会や意見交換会を重ねてきた。
 
 地区計画は、良好な住宅地環境の保全や防災性の向上、魅力的な街並み形成などのために、住民や地権者の意見・提案に基づいて市が決定する都市計画上のルール。今回の原案では、同地区内で新築や増改築ができるのは、コンクリート造りやれんが造り、不燃材料で覆った鉄骨造りの「耐火建築物」か、構造を不燃材料で覆った木造や鉄骨造りの「準耐火建築物」の建物のみとした。50平方㍍以内の平屋建ての付属建築物、県や市の指定・登録有形文化財、市長がやむを得ないと認めたものは除く。建築コストが増えることやデザインが制限されることなどがデメリットだが、火災保険料の低減、街の安全や住環境の向上といったメリットもあるという。
 
 当初は、住民が地区外へ避難するための防災骨格道路(新中通り、みなと線、5番通り)の沿道全138棟のみを準耐火以上の建築物にする案もあったが、住民から「沿道の建物にばかり負担を強いるのはどうか」「地区の中が燃えては意味がない」などの意見もあり、地区で全面的に義務付けることとした。
 
 市は昨年、今回の原案とほぼ同じ内容の素案を作成し、住民に説明。その後の住民アンケートでは、約90%が計画の内容におおむね賛成だったという。
 
 なお、同方針の目標のうち「防災活動の円滑化」については、避難路や防災広場の整備などを先行して実施中。「避難路ネットワークの形成」については、地区計画決定後に街区プランを作成するなどして進めていくとしている。
 
 原案は市のホームページで閲覧可能。意見書は、書面に住所・氏名を書き、市都市計画課に郵便(〒279―8501、30日消印有効)かeメール(toshikei@city.urayasu.lg.jp)で送付するか、同課の窓口(平日午前8時半~午後5時)に提出する。
 
 問い合わせは同課(☎712・6542番)。  

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市川市と東洋大
ICT活用の協定締結

 市川市は先月15日、東洋大と「教育ICT環境整備の推進に関する協定」、同大情報連携学部と「情報技術の活用等に関する連携に関する協定」をそれぞれ結んだ。
 
 いずれも、同市のデジタルトランスフォーメーション推進の有識者会議で座長を務める坂村健・同学部長が協力して実現。有効期間は1年間で、両者のいずれからも申し出が無ければ1年ずつ自動で更新される。
 
 同大と結んだ協定では、全国の大学や研究機関などで使われている世界最高速級の学術情報ネットワークSINETを活用した教育ICT環境の整備を推進することや、地域社会の発展と人材育成のため共同研究を行うことを明記。SINETは、2022年度から各地の小中学校でも接続可能になる予定だが、市川市では協定締結によって先んじて使えるようになる。同学部と結んだ協定では、情報通信技術の活用や人材育成などで連携することを明記。両者はIoTに関する共同研究などを進める予定という。
 
 市は「東洋大と情報連携学部の知見をお借りして、デジタルトランスフォーメーションを推進していきたい」としている。  

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