今週のNews
□没後10年 井上ひさし展~市川市文学ミュージアム
□8月1日から10%分のポイントを付与~市川市内でPayPay使用の買い物対象
□浦安市コロナ警報発令~公共施設の利用は制限せず
□浦安市のいじめ認知件数~昨年度、小学校で過去最多
□浦安市また事務処理ミス~生活扶助費5件支払われず
没後10年 井上ひさし展
市川市文学ミュージアム
井上さんの原稿や書籍、井上さんが作品を手掛ける際に作成した資料などを展示
作家・劇作家の井上ひさしさんの没後10年記念の展覧会「井上ひさし展 とにかく書くのが楽しかった」が、市川市文学ミュージアム(鬼高1の1の4、メディアパーク市川2階)で開かれている。前期は10日までで、後期は12日から9月6日まで。
井上さんは、1972年に『道元の冒険』で第17回岸田國士戯曲賞、『手鎖心中』で第67回直木賞、80年に『しみじみ日本・乃木大将』と『小林一茶』で第31回読売文学賞戯曲賞を受賞するなど、数多くの賞を受賞。67年から20年間、同市に居住し、2003年には市民文化賞が贈られた。04年から10年に亡くなるまで同市文化振興財団理事長を務め、子供たちと大人が読書を通じて交流する「よみっこ運動」を提唱した。同運動は在任中の07年に全国で初めて同市で行われ、現在も続いている。
今回の展覧会では、同市国分の下総国分寺のそばに住む三文作家が主人公の『吉里吉里人』や、同市真間から名付けた人物「真間屋東兵衛」が登場する『手鎖心中』、下総国分寺の家で飼われている犬が主人公の『ドン松五郎の生活』(前期のみ)、高度経済成長期の市川が舞台の『偽原始人』(後期のみ)など、著書の自筆原稿を展示。井上さんが国分に住んでいたときに蔵書の重みで床が抜けた様子などを描いたエッセー『続家庭口論』の一章「本音と建前」の自筆原稿は、同ミュージアムでは初公開という。
眼鏡や辞書といった井上さんの愛用品、井上さんが執筆のために丹念に作成した地図や年譜なども合わせ、展示資料は約150点。前期と後期で一部、資料が入れ替わる。
同ミュージアムの担当学芸員は「井上作品の中で市川は重要な位置を占めている。このことを改めて知っていただきたいという思いを展覧会に込めた」と話す。
観覧料は一般500円、65歳以上400円、高校・大学生250円で、障害者手帳持参者と付き添い1人、中学生以下は無料。開館時間は午前10時から午後7時半(土・日曜日と祝日は同6時)まで。入館は閉館の30分前まで。毎週月曜日は休館。
問い合わせは同ミュージアム(☎320・3334番)。
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8月1日から10%分のポイントを付与
市川市内でPayPay使用の買い物対象
市川市はきょう1日から、スマートフォン決済アプリ「PayPay」を使って市内の対象店舗で買い物をした人に、購入額の10%分のポイントを市の予算から付与する「キャッシュレス決済普及促進事業」を始める。実施期間は12月31日まで。
新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた市内経済の下支えと、キャッシュレス決済の普及促進、現金を使わないことによる感染症の拡大防止などが狙い。市は、付与するポイント分の予算として20億円を確保している。
キャッシュレス決済事業者は、複数だと一人当たりのポイント付与の上限が設定できなくなるため1社に絞り、加盟店舗数が最も多いことからPayPayを選んだという。市内のPayPay加盟店舗数は約3千。
ポイント付与の上限は1回の買い物で2千㌽、期間中合計で2万㌽。買い物から30日後に、有効期間が設定されないPayPayボーナスとして付与され、市外でも利用できる。ポイント付与はPayPay残高での支払いが対象だが、公共料金や切手、金券などの購入は対象外。買い物をする人の居住地は問わない。
村越祐民市長は「ぜひ地域のために市内で買い物をしていただきたい。なるべく近所のなじみの店で買い物をするキャンペーンにしたい」としている。
問い合わせは、利用者向けがPayPayカスタマーサポートセンター窓口(☎0120・990・634番=メンテナンス日以外の毎日24時間受け付け)、事業者向けがPayPay加盟店窓口(☎0120・990・640番=同)。
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浦安市コロナ警報発令
公共施設の利用は制限せず
浦安市は先月30日、「浦安コロナ警報(赤色)」を発令した。前日朝の時点で、直近1週間の新型コロナウイルス新規感染者数(クラスターは1人として計算)が市内で6人、市川、船橋の両市と東京都江戸川区も合わせて52人となり、警報発令の目安となる直近1週間の新規感染者数「市内で5人以上」かつ「浦安、市川、船橋の各市と東京都江戸川区で合計50人以上」を超え、今後も増加が懸念されるため。市は警報発令に伴い、公共施設の再休止や利用制限なども検討したが、現時点では行わない。警報の発令は、6月5日に発令の目安を定め、同25日に見直して以来初めて。
先月中旬以降、新規感染者数は警報発令の目安を幾度か超えていたが、市は注意報の継続発令にとどめていた。だが、近隣も感染者が増加していることや、感染者の年齢層が幅広くなっていること、中等症や重症の患者も増えていることなどを鑑み、医療従事者の助言を踏まえて警報に切り替えた。
市は、パトロールや市庁舎の電光掲示板などで警報発令を知らせるほか、市内の公共施設に赤い旗を掲げて、市民に注意喚起する。
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浦安市のいじめ認知件数
昨年度、小学校で過去最多
浦安市教委はこのほど、昨年度の市立小中学校におけるいじめ認知件数をまとめた。小学校は前年比902件増で過去最多の3089件、中学校は同86件減の289件。小・中学校の合計は2年連続増の3378件で、過去最多だった2016年度の3164件を214件上回った。
18年度は、児童生徒を対象にいじめに関するアンケートを年4回以上実施した学校が小学校17校中3校、中学校9校中8校だったが、市教委は昨年10月、全校に対して3カ月に一度(年4回)以上実施するよう指導。市教委は、特に小学校でアンケートの回数が増えたことで認知件数も増えたとみている。児童生徒千人当たりの認知件数は小学校が同110・4件増の345・4件、中学校は同19・0件減の74・4件。全国平均は、前年度が小学校66・0件、中学校29・8件で、昨年度の数字はまだ出ていない。
浦安市でのいじめの態様は「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が小中学校とも最多で、全体に占める割合は小学校で39・4%、中学校で50・9%。市教委は「軽微なものも認知した結果。重篤化する案件は少なく、比較的いじめの初期段階での認知ができている」とみている。
市教委は一方で、8・4%の中学生が「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」と答えたことを重視。教員が一方的にSNS利用のルールを指導するだけでなく、毎年市内で開いている「うらやすっ子SNSルール中学生サミット」などを通じ、子供たち同士で啓発し合うことでルールのさらなる浸透を図るとしている。
いじめの解消率は4月1日現在で小学校が同11・2㌽増の83・0%、中学校が同6・3㌽減の78・2%。市教委は「児童生徒が『ある』と言えば認知したことが、小学校では特に早期の解消につながっているのでは。いじめの種類や内容が複雑化する中で、教員の対応力を上げ、初期段階からしっかり寄り添った支援をし、さらに解消率を上げたい」と話している。
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浦安市また事務処理ミス
生活扶助費5件支払われず
浦安市は先月28日、昨年度中に病院などに支払うべき生活保護一時扶助(生活扶助)費のうち、3人分5件の合計6万4777円を事務処理のミスで期限内に支払っていなかったと発表した。
市の保護担当者が、病院などから受け取った請求書を一時扶助決定書とともに保護台帳にとじ、市の経理担当者が請求書だけを抜き取って支払処理を行うべきところ、5件分のみ抜き忘れていた。6月に、生活扶助費の未払いがあると病院から連絡を受け、市が確認して判明。病院などへ謝罪し、先月15日までにすべて支払った。
市は、経理担当者による抜き忘れ防止と、保護担当者による再確認を徹底していくとしている。
市は先月15日に、事務処理のミスで市県民税の課税金額に誤りがあったと発表したばかり。今年はそれ以前にも、事務処理の誤りによる学校給食費や介護保険料の徴収ミス、国からの補助金が大きく減るミスが相次いで判明している。
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