市川よみうり

        あす八日は県議選投票日。各候補者が福祉や環境など、暮らしに密着する公約を掲げ展開した、九日間に及ぶ選挙戦もきょうが最後▼今回県議選での無投票選挙区は、過去最多の前回よりも減少。選挙区割の見直しや定数削減などで、候補者乱立の選挙区もあり、投票への関心は高まっている。市川市選挙区は六議席を目指して、前回より一人多い十人が立候補▼しかし、定数七で船橋市と並ぶ大選挙区・松戸市では、七人のポスターに並んで無投票当選を伝える選管の告示。やや寂しい光景が見られる。選挙区それぞれに何らかの事情はあるだろう▼政党、支持者との関係も複雑に絡み合う。だが、有権者に選択肢がないのでは選挙以前の問題。定数削減の検討も必要、との指摘があるように、県議会の存在を考える機会ではある。    
(2007年4月6日)
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          訪問介護の大手事業者が、退職したヘルパーの名義を借用、人数を虚偽申請したなどで業務改善勧告を受けた。介護保険ビジネス。そこには、いろいろな思惑があるようだ▼制度や法の問題もふくめて、まだまだ改善の余地が残されている。あまりにも細かすぎて、現場でのトラブルも予想される現在の制度は介護をする側、される側ともに、十分な理解が求められる▼事業者間の競争が激しくなると、需要と供給のバランスが崩れて、最終的に困るのは介護を必要とする人たち。介護保険本来の趣旨は何か。ビジネスチャンスを増やすことではないはずだ▼事業者へのペナルティーも、あまり厳しくない現行法の下では、抜け道も多い。介護はともかくとして、保険の二文字がつくと、やや意味合いが変わってくる。そこが微妙だ。
(2007年4月13日)
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     米国バージニア工科大学で銃乱射事件が発生、三十人以上が犠牲になった。教育現場で起きたことのショックは大きい。国内での銃規制論議が深まらない限り再度、繰り返される恐れは十分にある▼一方、日本でも長崎市で衝撃的な事件が起こった。選挙運動中の現職市長が背後から拳銃で撃たれ、死亡した。現場で逮捕された容疑者は「殺すつもりだった」という。米国と違って、容易に入手できるものではない▼限られたルートがない限り、手にすることは不可能。だが、その裏社会もやや様相が変化しているようだ。人を殺傷できる武器を手にした瞬間、殺人者に変わることが可能となる▼相手に有無を言わせず、武器を使って一方的に…。どことなく不気味な時代。安心・安全とはほど遠い現実が、次第に迫ってくるようだ。
(2007年4月20日)
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       まさか、まさかのメ―クミラクル。当選は確実、さらにはトップも…。このくらいの予測をした人はいるだろう。だが、一万票を超えての一位までは、思いいたらなかったに違いない▼なぜ、という問いかけに正確な解答は示せないだろう。今回の市川市議選。結果がもたらしたものは何か。プリティ長嶋氏が圧勝したことで、市川市もまた、多くに知られることとなった。しかし、市民の思いには複雑なものがある▼というのも、幅広い人材の市政参加を求める、市民意識に基づいた投票行動か、あるいは風潮に乗った一過性のものによるのか、判断に苦しむ部分が残っている▼市議の任期は四年。この間、有権者は議員個々の活動を見守り、次の投票に役立てなければならないが、きちんと判断材料をそろえることができるだろうか。
(2007年4月27日)
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