検証・まち
<介護はいま> |
79
|
地域密着型の時代<1> |
平成18年4月からの介護保険制度改正で、「地域密着型サービス」という新たなサービス体系が登場した。今後増加が見込まれる「認知症高齢者」「中重度要介護高齢者」や「独居高齢者」などが、できる限り住み慣れた地域で生活できるように―と工夫された同サービスの内容は、
@「小規模多機能型居宅介護」=小規模な居住系施設で、「通い(デイサービス)」を中心として、利用者の様態や希望に応じて随時、「訪問(訪問介護)」や「泊まり(ショートステイ」を組み合わせる。
A「夜間対応型訪問介護」=ヘルパーによる夜間の「定期巡回訪問」と、緊急時に対応できるような「随時対応訪問」を組み合わせる。
B「認知症対応型通所介護」=認知症高齢者専用のデイサービスセンター。
C「認知症対応型共同生活介護(グループホーム)」=認知症高齢者が共同生活をする住居で、介護およびその他の日常生活上の世話・機能訓練を行う。
D「地域密着型特定施設入居者生活介護」=定員30人未満の小規模な介護専用有料老人ホームなど。
E「地域密着型介護老人福祉施設」=定員30人未満の小規模な特別養護老人ホーム。 これら6種類のサービスは、それぞれの地域の実情に合わせて供給量のコントロール・質のチェックができるように、市町村が事業者の指定・指導・監督を行う。
市川市では、昨年11月1日から財団法人市川市福祉公社のA「夜間対応型訪問介護」が、同12月1日から株式会社ニッケ・ケアサービスの@「小規模多機能型居宅介護」=「ニッケふれあいセンター北方」(北方1丁目)がサービスを開始している。地域密着型サービスの今後について、同市介護保険課に尋ねた。
―市川市の場合、地域密着型サービスのベースとなる「日常生活圏域」をどのように設定しているか。
「人口・高齢化率・土地柄・住まい方・サービスの利用率などを考慮に入れて、市域を11圏域に分け、各圏域ごとにそれぞれの特性を活かした整備を行っている。市の総人口約46万人を単純に11で割ると、1圏域=約4万人ほどとなる」
―平成18年度、市が公募を行い選定した地域密着型サービス事業者はいくつ? 「すでに指定済みでサービスを開始している@Aの2業者と、今年開設が予定されているC『認知症対応型共同生活介護』(予定地=須和田・株式会社市川ファーマシー)・E『地域密着型介護老人福祉施設』(予定地=二俣・社会福祉法人市川会)を合わせ、全部で4事業者」
―公募の際、事業者の手があがりやすいサービスは?
「Cのグループホーム」
―手があがりにくいサービスは?
「@の小規模多機能型居宅介護。これから、ぜひ、増やしていきたいサービスだ」
(つづく)
<2006年12月28日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
80
|
地域密着型の時代<2> |
「憎まない、怒らない、今日もおいしいご飯を作ろう」
これは、市川市内に住むM子さん(40代)のひとりごと。
自宅で共に暮らす90代の義母は、数年前に義父が他界してから認知症の傾向がみられるようになった。
「自分の失敗を何でも人のせいにしたり…、優しかった義母の輪郭がだんだんボヤけてくるような…、そんなカンジがします」
M子さんは、ヘルパーと二人三脚で介護を続けながら、ときどき外に出て有償・無償のボランティア活動をする。
「ボランティアには『互恵性』がある。お互いに恵まれるということです。そこでの出会いや感動が、私の生きがいにつながっています」
ときどき、M子さんは手首に飾った「お守り」の水晶ブレスレットを見つめる。
「水晶には、人に優しくなれるパワーが宿っているんですよ。これから先のことは分からないけれど…、できるだけ在宅で看てあげたい」
いろいろなやり方で自分の気持ちをコントロールしながら、M子さんは義母と向き合う。
―◇― ―◇―
平成18年4月からの介護保険制度改正で、「地域密着型サービス」という新たなサービス体系が登場した。今後増加が見込まれる「認知症高齢者」「中重度要介護高齢者」や「独居高齢者」などが、できる限り住み慣れた地域で生活できるように―と工夫された同サービス体系の中から、今回は「小規模多機能型居宅介護」に注目してみよう。
1990年代初めから、全国各地で、民家など小規模な環境の中で支援が必要なお年寄りをケアしようという動きが草の根的に生まれた。自宅を開放し、あるいは公共施設を借用して始まったこのケアスタイルは、当時「宅老所」と呼ばれた。
やがて、「宅老所」の中で、「通い」を中心に「宿泊」や「訪問」などの機能を介護保険事業や自主事業と組み合わせて提供する事業所が登場する。それが、「小規模多機能ホーム」。
「たいていの小規模多機能ホームは、初めから複数の機能を用意していたわけではありません。お年寄りが必要とする支援の内容に応じて、提供する機能を追加してきたのです。目の前にいる人を包括的に支援しているうちに、複数の機能になっていったということです」(『小規模多機能型居宅介護開設の手引き』・小規模多機能ホーム研究会編・筒井書房から抜粋)
平成15年6月、同ケアスタイルは、高齢者介護研究会の報告書『2015年の高齢者介護〜高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて〜』で大きな反響を呼び、「小規模多機能型居宅介護」という名称で改正介護保険サービスに組み込まれることになった。
「制度化によって、ケアを行う可能性が広がったということができるでしょう」 (つづく)
<2007年1月19日>
|
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
81
|
地域密着型の時代<3> |
|
|
|
「小規模多機能型居宅介護」は、改正介護保険サービスのニューフェーイスだ。「『通い』を中心として、利用者や家族の状況、希望にあわせ、随時『訪問』や『泊まり』を組み合わせてサービスを提供する」という。
市川市の指定を受け、昨年12月から市内でいち早く同ケアスタイルのサービスを行っている「ニッケふれあいセンター北方」(北方1丁目)を訪ねた。
事業者の株式会社ニッケ・ケアサービスは約1年半前、同地に「デイサービスセンターニッケ市川」(建物総面積345平方メートル)を開設。次いで、昨年、同建物内部を縦に壁で仕切り、玄関から向って右側の部分に小規模多機能型居宅介護施設「ニッケふれあいセンター北方」を誕生させた。
建物の右側部分は、通路に沿って「泊まり」用の個室(7.43〜7.47平方メートル)が5部屋と、奥にデイルーム。左側は、従来どおりのデイサービスセンター(1日平均利用者12―3人)。
つまり、1つの建物の中に2つの事業所ということになる。 | 小規模多機能型介護の「泊まり」個室。各ベッドに呼び出しブザーの設置が義務付けられている |
「ニッケふれあいセンター北方」側の管理者に、オープン後約1か月の利用状況を聞いた。
「まだ定員(登録定員12人)には満たないが、見学や問い合わせは多い。これから地域の人たちに喜んでいただけるような施設に育てていきたい」
―市広報によれば、小規模多機能型居宅介護を利用するには、「まず(現在)担当のケアマネジャーに相談し、事前に事業所と契約を結ぶことが必要」となっているが。
「はい。その後、当社のケアマネジャーがかわって利用者・家族と相談し、『通い』『泊まり』『訪問』の3つのサービスを組み合わせた最適な介護プランを提案します」 ―同サービスの提供は、「必要に応じて随時」と謳われていることが多いが、「随時」の解釈は?
「やはり、ケアプランに添ったものになりますね。たとえば、いきなり『お泊り』というのは、むずかしいでしょう」
―同スタイルのサービスを利用した場合のメリットは?
「いままで、『通い』と『泊まり』は、それぞれ違った施設を利用することが多かった。小規模多機能だと、『通い』慣れた馴染みの場所に、なじみのスタッフの対応で『泊まり』ができるので、安心して利用していただけるかなと思います」
<2007年1月26日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
82
|
「安心」を24時間提供<1> |
|
|
|
「在宅で、夜間を含め24時間安心して生活できる体制の整備のため」に「定期巡回と通報による随時対応を合わせたサービスを提供する」という「夜間対応型訪問介護」は、改正介護保険のもうひとつのニューフェイスだ。市川市では、昨年11月1日から、財団法人市川市福祉公社が市の指定を受け、同サービスを開始している。
要介護認定を受けた人が、担当のケアマネジャーに相談し、事業者(市川市福祉公社)と契約を結ぶと、夜間(午後10時から午前6時まで)、
@「定期巡回サービス」=定期的に利用者の居宅を巡回。
A「オペレーションセンターサービス」=利用者宅に設置された「ケアコール端末」と呼ばれる通信機器で常駐オペレーターに通報すると、その内容をもとに訪問介護員などが訪問の要否などを判断。 | 市川市内の独居高齢者宅に設置された「あんしん電話」セット。上の丸い「非常」ボタンは直径6センチ |
B「随時訪問サービス」=通報の内容によっては、随時訪問。
の3つのサービスが合わせて受けられる。
随時訪問を可能にするため、介護現場でも端末機器が活躍する時代だ。
同時に、要介護認定を受けていない独り暮らしの高齢者宅などに設置される市の「あんしん電話(緊急通報装置)」サービス機能も拡大された。
こちらは、従来の『病気・ケガのときや緊急の相談がある場合、ボタンを押すだけで、安心電話受信センターや消防局に通報できる』サービスを、『24時間いつでも相談、緊急時に対応、必要に応じて夜間から早朝(午後10時―午前6時)の間、ヘルパーなど派遣』に強化。
さきごろ、市内で、この「あんしん電話」を設置したという80代独居女性宅を訪ねた。
―設置の動機は?
「昨年秋、夜8時ごろ、家でテレビを見ていて、立ち上がった瞬間、スッと気が遠くなった」
―そのとき、まっ先に思ったことは?
「アッ、(この状況を)誰かに伝えなくては…」
隣家に電話し、助けを借り、事なきを得た。翌朝、念のため病院で検査を受けたが、
「異常なし。でも、『また、同じようなことがあったら…』と思うと不安で、その夜は一睡もできなかった」
不眠と不安で、脈拍が異常に高くなっていた。 (つづく)
<2007年2月2日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
83
|
「安心」を24時間提供<2> |
|
|
|
現在、市川市内約二千世帯に設置されている「あんしん電話」。市の「あんしん電話設置等身守り支援事業」とは?
同電話設置申し込み窓口(地域福祉支援課)で配布されているパンフレットによれば、
『ひとり暮らし等の高齢者が病気・ケガの時や緊急の相談等のいざというときに、非常ボタンを押すだけで、あんしん電話受信センター及び消防局に通報されるものです。利用者は、急に体調が悪くなったとき、ボタンひと押しで救急車または支援員(ホームヘルパー)を呼ぶことができます。支援員の利用には、設置とは別にそのための事前の申請が必要です。また、人に来てもらうほどではないが困ったことがあった場合などに、相談のために利用することもできます』
市内に住むAさん(80代独居女性)は、
「昨年秋、夜8時ごろ、自宅で、立ち上がった瞬間、すっと気が遠くなった」
翌朝、念のため病院で検査を受けたが、異常なし。
「昼間の外出の疲れが原因だったのかもしれませんね。でも、『また、同じようなことがあったら…』と思うと不安で、その夜は一睡もできなかった。
再び病院を訪ねた。今度は、不眠と不安で、脈拍が異常に高くなっていた。
「自分でも、心臓がドッキンドッキンしているのがよく分かりました」
『ご心配でしょう…』と、医師は、夜間に何かあったときのためにと、携帯電話の番号を教えてくれた。かかりつけ医とのホットラインが結ばれて、まずはホッと一息。
次に、Aさんは、市に「あんしん電話」設置の申し込みをした。
ほどなく、直径6センチの「非常」ボタンの付いた「本体」、「受信機」、ペンダント状の「子機」が自宅電話につながった。
二重のホットラインが開通したお蔭で、
「いまは、病院で処方された薬も飲まずに、ぐっすり眠れるようになりました。一般的に『機械がニガテ』といわれているお年寄りが、その機械に安心感をもらっているのだから、おもしろいですよね。でも、本当に倒れたとき、自分でこのボタンを押せるかなぁ」と笑うAさん。
設置して約3か月。幸い、まだAさん宅の「非常」ボタンは押されたことがない。月々380円の使用料は、文字どおりの「あんしん料」といったところだろう。
「説明書」には、「1回の利用につき、自己負担が必要になります。市民税課税世帯=600円・非課税300円)」とある。
「掃除などのとき、うっかり非常ボタンに触れて、受信センターにつながってしまったら、どうなるの? 押すだけで料金が発生するの?」
そこが、ちょっと気になる。 (つづく)
<2007年2月9日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
84
|
「安心」を24時間提供<3> |
|
|
|
市川市内に住む80代のAさん(独居女性)は昨年11月、自宅に「あんしん電話」を設置した。設置費は無料で、使用(レンタル)料は1か月380円。
イザというとき『非常』ボタンを押せば、市福祉公社の『あんしん電話受信センター』につながる。
「幸い、まだ、実際に(ボタンを)押したことはありません。押さずにいられれば、それにこしたことはありません」
事前に申請しておくと、夜間(午後10時―午前6時)、必要に応じて支援員が来てくれるという「支援員サービス」は、
「1回の利用につき、自己負担が必要。市民税課税世帯=600円・非課税=300円。うっかりボタンを押して、受信センターにつながってしまったら、それだけで料金が発生するのかしら?」
Aさんは、電話の位置を移動したり、ペンダント状の子機を触るとき、おっかなびっくりだ。
「誤報でも、料金が発生するの?」
そんなAさんの疑問に、あんしん電話設置の窓口・市地域福祉支援課は、
「まず、公社のオペレーターが状況を聞いて、必要なときは、ご本人(利用者)の了解を得て、支援員が派遣されます。料金が発生するのは、実際に支援員が家にやって来たときです。誤報や、相談だけの場合は、無料です。何か不安があったときは、相談してください」
非常ボタンを押した後の流れは次のとおり。
@受信センターから、「○○さん、どうなさいましたか」と呼びかけがあるので、話をする。誤って押した場合も、「誤報」であることを伝えた上で、黄色い三角の「とめる」ボタンを押す。
A通報後は、
○救急車を呼びたい場合・応答がない場合→消防局から救急車が出動。
○救急車を呼ぶほどではないが、希望により支援が必要な場合→支援員が駆けつける。
B救急搬送する場合は、緊急連絡先または民生委員に連絡。
市川市福祉公社の『平成17年度事業報告』によれば、
「疾病等により日常生活に不安のある一人暮らし高齢者等」を対象にした市の「あんしん電話(緊急通報装置設置)事業」がスタートしたのは、昭和52年1月。平成16年1月からは、
「(それまで)通報先が消防局であったものを、公社が受託し、365日24時間体制で緊急な場合の対応に努めている」
平成17年度の受信件数は744件。そのうち256件(34.4%)が緊急通報で、救急車の出動を要請した。誤報は432件(58.1%)。その事由は「掃除中に触ってしまった」など取り扱いの誤りによるものだった。「相談」件数は、56件(7.6%)で、前年度と比較すると増加の傾向にある。
<2007年2月16日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
85
|
ボランティアの魅力<1> |
|
|
|
市川市内でボランティア活動をしている人たちの数は、どのくらいだろうか。平成18年12月現在で、市社会福祉協議会の「登録ボランティア」は約3700人。NPO法人市川市ボランティア協会の「会員ボランティア」は、約2500人(同5月現在)。その活動形態は、100人規模の「グループ」から「個人」まで、さまざまだ。ほかにも、期間限定で「ちょいボラ」体験する青少年や、大きな組織に属さず独自のスタイルで活動している人たちを加えると、実数は計り知れない。多くの人たちを動かす、ボランティアの魅力とは?
平成7年から毎月1、2回のペースで高齢者施設慰問を続け「今年4月で13年目を迎える」という『東葛ふれあいの会』の活動の様子を追った。 | ひょうきんな「招福おどり」で盛り上がる会場=市川あさひ荘デイサービスセンター |
2月15日、JR武蔵野線・市川大野駅から徒歩約10分の市川あさひ荘デイサービスセンター(社会福祉法人市川朝日会・大町537番地)を訪ねると、
「やあ、やあ、やあ!」
施設廊下の向こうから、背中に大きな荷物を背負って、元気に手を振りながらやって来たのは、『東葛ふれあいの会』代表・福村治郎さん(84)。平均年齢80.3歳の同会メンバー4人と一緒に、
「これから、339回目の慰問を始めますよー」
記者も、体験入所。約10人の施設利用者と共に、フロア席についた。
「これをつけると、若返るのよ」
ふれあいの会メンバーの津田玲子さん(78)が、利用者・施設職員に手作りの首飾りを配る。どのくらい、若返る?
「ふふふ、人、それぞれ、かな」
津田さんは、いたずらっぽく笑う。
雛(ひな)人形が見守る中、魔法の首飾りをつけて童心にかえり、皆で歌ったり、踊ったり。童謡に合わせ、手遊び体操もやってみた。皿回しにもチャレンジした。
だんだん、見る側と演じる側、お世話する側とされる側が一体になってくる。あっ、施設長と利用者のカラオケデュエットに、大きな拍手が沸いている…。
底抜けに楽しい約一時間が過ぎて、利用者に閉会のあいさつを述べる福村さん。
「主役はみなさんです。一緒に楽しく過ごせて、ご協力ありがとう!」 (つづく)
<2007年2月23日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
86
|
ボランティアの魅力<2> |
|
|
|
さきごろ、新聞の折り込み広告をチェックしていると、高齢者施設で働く人を求める1枚のチラシに目が止まった。対象年齢は18〜60歳くらい。看護師・介護スタッフ・管理人など、正職員から短時間パートまで、さまざまな職種が並んでいる。加えて、
「登録ボランティアさん募集!」
こちらのほうは、
「年齢不問!あなたの都合でいつでも!どうぞ!」
ボランティアの内容は◎話し合い◎散歩の手伝い◎見守り等々で、「あなたも、きっと元気が出ますよ!」「お年寄りが、待ってます! 仲良く遊んで下さい!」
こんなふうに、公に、ざっくばらんに呼びかけられると、「ボランティアさん」たちも施設の門をたたきやすいだろう。さて、門をくぐって、その後は…。 | 風船おじさん・高田政亮さん(76)(こちら向き左)の風船造形=市川あさひ荘デイサービスセンター |
「最初は(自分のボランティア活動が)どのように施設に受け入れられるか、心配ですよね。でも、回を重ねていくうちに、施設利用者・職員と顔見知りになり、信頼関係ができる。そこに至るまでが大変ですが、続けてやってみることです」
平成7年から毎月1、2回のペースで高齢者施設慰問活動を続け、今年4月で13年目を迎える「東葛ふれあいの会」代表・福村治郎さん(84)は、「継続は力」を強調する。そして、慰問活動をするとき、いつも心がけているのは、
「どうしたら相手に喜んでもらえるか」
たとえば、おどけたお面をかぶって、相手を笑わせ、安心させる。一方的に「出し物」を見せるだけでなく、みんなに参加してもらう。
「(見ているだけで)ぜんぜんやらないのはダメ、どうやったらいいのかなーと、一生懸命やろうと思うだけでいいの」
そんな、ふれあいの会メンバーの誘いに、施設利用者もゆっくり、ゆっくり体を動かす。体がほぐれ、心もほぐれると、会場は和やかな雰囲気になっていく。
「1回目の慰問から欠かさずつけている」という進行表(プログラム)を見せてもらった。
「みんなと楽しく笑顔で元気に唄いましょう」=12分、「ふうせん造形」=8分、「笑福おどり」=4分など、決められた時間内に全ての「出し物」が収まるように細かく時間配分されている。
「楽しみながら、本気です」と、福村さん。 (つづく)
<2007年3月2日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
87
|
ボランティアの魅力<3> |
|
|
|
「元気で、また会おうね」
『今度は、いつ来てくれるの?』
「お互い、元気だったら、また会えるよ」
『また、来てね』
「ありがとう!」
『ありがとう!』
施設利用者と、そんなことばを交わしながら…。
2月15日、「市川あさひ荘デイサービスセンター」(市川市大町537)での慰問活動を終えた「東葛ふれあいの会」メンバー、福村治郎さん(84)・高田政亮さん(76)・中田昌弘さん(77)・津田玲子さん(78)・橋本治子さん(93)に、ボランティア活動の醍醐味を聞いた。
高田さんは、
「(施設利用者の)皆さんに喜んでもらえたときがうれしい」
中田さんも、
「『また来てね』『今度は、いつ?』と言われるとうれしいですね」
津田さんは、
「ボランティアは健康でなければできない。だから、目的意識を持って、健康に気をつけて、元気になります。やり終えたあとは、充実感があります」
橋本さんは、 | 慰問を終え「元気で、また会おうね」と施設利用者とあいさつ=市川あさひ荘デイサービスセンター |
「活動をとおして、ことばの大切さ、コミュニケーションの大切さを感じています。特に、『ありがとう』は大事だと思う。以心伝心とはいうけれど、口に出して言わなければ分からないこともありますよね」
メンバーを取りまとめる福村さんは、
「ボランティアはプライスレス。
私たちは、活動の中で、お金で買えないゼイタクをさせていただいているような感じがします」
これまで12年間、300回を超える慰問活動を続けてこられたのは、
「メンバーの団結力。皆、お互に、言いたいことを言い合って、ここまでやってきました」
慰問を終え、徒歩で最寄り駅に向かう、5人のメンバーたち。その横を、施設の送迎バスが通り過ぎていく。
『さようならー』
バスの窓から、サービスを終えた施設利用者や職員の声がする。
「さようならー」
こんなふうに徒歩で、自力で帰宅できるのも元気な証拠と、次回慰問の打ち合わせに花を咲かせる5人。その足取りは、ゆっくりと、確かだ。
<2007年3月9日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
88
|
改正一年・現場の声<1> |
|
|
|
改正介護保険がスタートした平成18年度、市川市介護保険課にはどのような質問が寄せられたのだろうか? 同市ホームページに掲載されている「市介護保険課へのこれまでの質問」から2件紹介しよう。
まず、
Q「院内介助の取り扱いについて」
市の回答は、「『通院等のための乗車又は降車の介助が中心である場合』及び『身体介助が中心である場合』の適用関係等について」(平成15年老人保健課長通知)により「原則算定できない」とした上で、
A「市川市では、@病院への送りは、自宅から院内の受付まで、迎えは会計から自宅までとするA院内については、身体状況により介護が必要な場合には、実際に介助に携わった時間だけを介護保険の適用とし、それ以外の時間(待ち時間など)は自費扱いとする。この場合、院内介助が必要な根拠をケアプランに明確化することB診察室内は算定不可とする」
う〜む、細かい! 通院時介助を頼む場合、ある程度の「実費」は覚悟しなければならないようだ。
次に、
Q「福祉用具貸与で『車イス』『特殊寝台(ベッド)』など要支援1・2と要介護1の人が、法改正により、レンタルできなくなるが、借りたい人の対応はどうなるのか」
A「『車イス』や『特殊寝台』では、認定調査の基本調査項目の『歩行』『起き上がり』などで『できない』と認定されれば、引き続きレンタルが可能となる」
それ以外の人の場合、
@「車イス」では、
「主治の医師から得た情報及び福祉用具専門相談員やケアマネジャーなどが参加するサービス担当者会議などを通した適切なケアマネジメントにより、引き続き利用が可能となります」
A「特殊寝台」では、
「軽度者(要支援1・2及び要介護1)にもかかわらず、床からの起き上がりが困難であるということから、特殊寝台のレンタルを受けているケースが多く見受けられる。担当ケアマネジャーによれば、ある程度高さを持ったベッドなら起き上がりがスムーズにできるという報告がある。本来、『特殊寝台』は、一人では起き上がれない介護度の重たい人のためのものであり、軽度者は普通のベッドを勧めていきたい」
それでも、どうしても一人では起き上がれない疾病を抱えている軽度者については、
「区分変更などによる対応を図られたい」
厚生労働省介護制度改革本部は、平成18年8月、各関係機関に、
同改革に際し「留意すべき事項」として、
「軽度者であることをもって機械的に保険給付の対象外とすることのないよう、(中略)ケアマネジメントを担当する者は、保険給付の対象とならない場合の理由を利用者に丁寧に説明すること」を挙げている。 (つづく)
<2007年3月16日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
89
|
改正一年・現場の声<2> |
|
|
|
「居宅介護支援事業」とは?
ここで復習しておこう。
介護保険制度の中で、
「居宅サービス計画(ケアプラン)の作成を行う介護支援専門員(ケアマネジャー)を配置し、居宅サービス事業者との連絡・調整やサービスの確保を行う事業。また、要介護認定の申請代行も行う」
つまり、介護保険の窓口的存在だ。実施主体は、社会福祉法人・医療法人・営利法人・NPO法人など、幅広い分野にわたっている。
平成17年7月、市川市は、「居宅介護支援事業者自己評価・利用者評価アンケート」調査を実施した。事業者(58社・回収率100%)、
利用者(約2200人・同約58%)の声を集めた評価結果は、 | ユーアイ協会の第5回「手をつなごう」シンポジウムは補助イスが出るほどの盛況=アクス本八幡 |
市介護保険課公式ホームページへの掲載、市政情報センター・市立図書館等市政情報提供施設・介護保険課・地域福祉支援課窓口への配布で公表されている。
改正介護保険では、「介護サービス情報の公表の標準化を図る」ことが検討されており、市は、同アンケート調査の趣旨を、
「事業者の格付けを行うものでは決してなく、評価を通じて、事業者の特徴を市民や利用者に公開し、その一方で事業者自らもサービスの改善に取り組むことにより、介護サービスのさらなる質の向上を図っていくこと」としている。
「NPO法人 地域のたすけあい 市川ユーアイ協会」は、「居宅介護支援事業者自己評価・利用者評価アンケート」結果をみると、「契約書、その他の説明はよく受けている」「ケアプランの説明、同意、変更はその都度受けている」の項目で利用者から高く評価されている。事業者の「自己評価票」では、「今後の事業運営」についてふれ、
「緊急の対応、医療との連携をつなげていく必要あり」「苦情については説明しているつもりだが、利用者との食い違いがあり、わかりやすく説明することが大切と思った」などを挙げている。
同協会は3月10日、アクス本八幡職員研修室で「手をつなごう」シンポジウムを開催した。議題に「変わった介護保険制度と問題点」「地域ケアシステムの役割」を取り上げ、地域住民約70人が集まった。質疑応答も活発で、実際に医療・介護・介護予防に携わっている「現場の人」たちならではの、力強い発言も随所にみられた。
(つづく)
<2007年3月23日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
90
|
改正一年・現場の声<3> |
|
|
|
市川市が平成17年7月に行った「居宅介護支援事業者自己評価・利用者評価アンケート」(平成17年7月実施)の結果を、市は次のようにまとめている。
○事業者・利用者共に評価が高いのは、
「契約書・重要事項説明書の交付」
○双方の評価が同程度となっているのは、
「説明に対する時間のかけ方やその満足度」「ケアマネジャーとすぐに連絡が取れるか」「ケアプランに利用者・家族の希望が反映されているか」
○双方の評価にギャップがみられるのは、
「ケアプランの変更やキャンセル」「ケアマネジャーの変更」「特定のサービス利用者に偏ることなく公平・中立な立場で事業者情報を提供しているか」「苦情・相談窓口」
○双方低い評価になっているのは
「主治医との連携」
○「サービスを提供するうえで大切に思うこと」では、双方一致して「ケアマネジャーへの安心感・信頼感」「相談や苦情への対応」「契約等についてわかりやすく説明すること」を挙げている。
そんな事業者と利用者の関係をベースに、昨年、さまざまな修正・変更を盛り込んだ改正介護保険がスタートしたわけだが…。
NPO法人・地域のたすけあい 市川ユーアイ協会が開いた「『手をつなごう』シンポジウム」で聞かれた、同協会ケアマネジャーたちの報告に耳を傾けてみよう。
「平成12年にスタートした介護保険制度の最初の考え方は、『介護が必要となった高齢者を社会全体で支えていこう』でした」
その後、要介護認定者も増え、制度が定着したかな、というところで、
「お手伝いをしたため、『(それまで自分で)できていたことができなくなった』『かえって(状態を)悪くしてしまった』という事例が出てきた。それでは応援の意味がないと、見直しが行われ、平成18年度から登場したのが『介護予防』の考え方」
要介護状態になることをできるだけ予防する。そして、良くなる可能が高い比較的軽度の人たちは、
「ヘルパーさんたちと相談しながら、『できること』をなるべく見つけて、気付いていただく。『できなかったこと』でも、工夫して、少しずつできるようになってもらう」
サービスの調整役として、
「われわれケアマネは、いままでの利用者さんが(要介護から)要支援になったとき、『制度が変わったから、サービス内容の考え方も変わって、こんなふうになった』ということを説明するのにとても大変です。『介護予防』になりましたよ―と、お話させていただいているのですが、『はたして、分かってくれたかな』というのは…、なかなか難しいところがあって…、大変です」 (つづく)
<2007年4月6日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
91
|
改正一年・現場の声<4> |
|
|
|
さきごろ「NPO法人・地域のたすけあい 市川ユーアイ協会」が開いた「『手をつなごう』シンポジウム」で、市川市医師会長・土橋正彦さんは介護保険に関連した地域医療の状況を語った。
市医師会では、10年ほど前から在宅医療支援を行っているが、
「10年前は、老老介護で支援する人がほとんどなく大きなじょく瘡を抱えた人がたくさんいた。いまはエアマットもあり、ヘルパーさんなど介護の力がいろいろなかたちで介入するようになって、在宅で過ごされる人たちの状態が非常によくなっている」
平成12年に介護保険がスタート。市医師会は、介護保険と医療をきちんと結びつけておかなければならないという思いから「訪問看護ステーション」を立ち上げた。現在、同ステーションでは、 | 「主治医との連携」はこれからの介護保険の重要ポイントと語る土橋さん=アクス本八幡 |
「他のステーションと比較して、圧倒的に要介護度の高い人たちの訪問看護を担うことが多くなっている。看護師の負担も重く、経営的にもキビシイが、それなりに役目を果たしていると思う」
訪問診療については、
「同保険がスタートして1〜2年のうちは件数が増えた。それ以降、急激に減っている。その原因としては、老人保健施設などが整備され、在宅の人が施設に入られたこと。また、訪問看護ステーションも増えてきたので、看護師たちが訪問することによって医師の(役割の)部分が減ってきているのかもしれない」
これから地域医療をさらに推し進めるにあたり、市医師会は委員会を立ち上げ、「かかりつけ医制度」を研究している。そこで、
「私たちは、『いつでも何でも相談できる医師』という目標を掲げている。自分のことだけでなく、家族のことも含めて相談に乗れるような医師を『かかりつけ医』としていきたいと思っている」
急性期、慢性期、在宅医療という選択肢が出てきたとき、いろいろな場面にあわせて、「かかりつけ医」が患者・家族を支援をすることができれば理想的。
「医者が『私があなたのかかりつけ医ですよ』というのではなく、患者さんに『私のかかりつけ医は○○です』と言っていただけるようになればありがたい』
いまは、説明・納得・理解の上で医療が行われる時代。
「『悪いようにはしないから、私に任せておけ』というような『父権主義』からの脱出が、これからの医者の課題でもある」(つづく)
<2007年4月13日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
92
|
改正一年・現場の声<5> |
|
|
|
市川市内に住むA子さんの母親(80代)は、「要介護1」。週1〜2回ヘルパーの助けを借りながら、ひとり暮らしをしている。デイサービスも勧められたが、使ったことはない。最近、病状が安定し、身の回りのことは何とか自分でできるようになった。A子さん(52)にとって、そんな母親の回復ぶりは嬉しい。
「これからも、いい状態で、穏やかに生活してほしいと思っているのですが…」
キビしくなった改正介護保険の認定基準のもとでは、
「自分の身の回りのことができて、『認知症の傾向』も『症状の不安定さ』もないとなると、これからは『要支援』になる可能性もありますよねー」
A子さんは、「要支援」でも使えそうな介護サービスメニューをインターネットで検索してみた。すると、「介護予防訪問介護」「介護予防訪問リハビリ」など、一応あるにはあるが、「一定の期間」であったり、「厚生労働省が定める場合」「同省基準に合致していると認められた場合」など、但し書き付きだ。
「介護保険が始まったころは、軽度でも、ケアマネさんが、『もっとヘルパーを入れる回数を増やしてはいかがですか?』『こんなサービスもあります、あんなサービスもあります』と熱心に勧めてくれましたよね。あれは、いったい、何だったんでしょうか?」
結局、そうしたサービスの乱発が介護保険の赤字を招き、いま、あらためてケアマネジメントの見直しが図られているところなのだが、
「高齢者の症状の安定度を客観的に判断するのは、すごくむずかしいと思います」 個人差もあるが、A子さんの母親の場合、ヘルパーやケアマネジャー・調査員の前では、
「シャキっとして、いいところを見せたがる」
ところが、A子さんの前では、
「甘えが出て、不安定な部分が露出する。その不安定さを引き受けるのは、身内の役目なのかな―と割り切って考えています」
これからは、
「但し書きが付いているような理屈っぽいサービスはいらない。シンプルな、誰にでも分かりやすいサービスを、適量を守って使っていきたい。もっとも、要支援になったら、また、『こんな予防プランもあります』『こんな予防サービスもあります』と勧められるかもしれませんけど、ね」
改正介護保険スタートから、約1年。「介護」から「予防」に移行する人は、これからますます増えてくるだろう。それにつれて、予防プランを作成する側も、非常にキビしい状態になっているようだ。ある地域では、一人の職員が300件近い予防プランニングを受け持ち、夜中まで帰宅できないという事態が発生している。市川市でも、委託や、臨時職員の手を借りながらの対応だ。 (つづく)
<2007年4月20日>
- 検証 まちトップへ
|
検証・まち
<介護はいま> |
93
|
改正一年・現場の声<6>
|
|
|
|
さきごろ新聞に、次のような厚生労働省の「政府広報」が載っていた。
『介護サービスを適切にご利用いただくため、介護サービス内容を比較参照するための介護サービス情報の公表が始まっています。インターネット情報などにより介護保険事業所の絞り込みに活用を! お問い合わせは、お住まいの都道府県まで』
昨年の介護保険法改正で新設された、介護サービス情報の公表制度が動いている。対象となるのは1年間の保険による収入が百万円を超える事業所。
同広報に記されているアドレス
(http://www.espa.or.jp/)で検索を開始すると、社団法人「シルバーサービス振興会」→「介護サービス情報公表支援センターホームページ」→「全国介護サービス情報公表サイト一覧」→「千葉県」をチェックすると、「千葉県介護サービス情報公表システム」が出てくる。ここを「お気に入り」に登録しておけば、次回からの検索が楽だ。
同システムに辿り着くにはいろいろな道があり、たとえば市川市公式ホームページからの道順は、トップページ「暮らす―福祉・介護」→「ニュース‐福祉・介護」の「介護サービス情報公開」→「介護サービス情報公開をクリックしてご利用して下さい」→「千葉県介護サービス情報の公表」。
気の短い人は、直接、検索サイトのアドレスに日本語で「千葉県介護サービス情報公表システム」と打ち込めば、あちこち寄り道せず目的地に着く。
試しに、このシステムを使って、市川市内の「訪問介護」事業所を検索してみよう。
「住所一覧から検索する」→「市川市」にチェックを入れると、対象事業所数は195件(4月末現在)。「さらに検索する」→「介護サービスから検索する」→「訪問介護」と進むと、49件に絞られる。ここで「一覧を表示する」をクリックすると…。
ずらりと並ぶ訪問介護サービス事業所。この段階では、まだ事業所名称・住所・電話・ファクス番号など、簡単な情報しか入手できない。
気になる事業所の「詳細を表示する」ボタンを押してみよう。すると、自己申告による職員体制や料金体系などの「基本情報」と、客観的な事実確認による「調査情報」が出てくる。
さらに、3事業所(同じ種類の介護サービス)まで選び、内容を比較検討することもできる。
丹念に読み進めていくと、膨大な情報量だ。インターネットを利用したことのない高齢者には使いこなしがむずかしいだろう―という声もあるが…。
連載中に、ネットを上手に活用し仲間とコミュニケーションを図る高齢者にも出会った。「団塊の世代」も、いまからこのシステムに慣れ親しんでおけば、自らが超高齢社会の中心になったとき、ケアマネジャー顔負けの情報通になっているかもしれない。(終) <2007年4月27日>
- 検証 まちトップへ
|
|