最終更新日:2007年4月13日 |
《次の更新予定日:4月20日》 |
- 学習推進センター設立提言
市川環境市民会議
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市民が参加しやすい魅力的な環境学習の推進について、昨年10月から公募市民15人で検討を続けていた「第4期市川市環境市民会議」(大木正雄座長)はさきごろ、環境学習ホームページの作成や環境学習推進センターの設立などを提言する報告書を千葉光行市長に提出した。千葉市長は、ゴミの12分別やじゅんかん堆肥など、過去に同会議の提言から多くの政策が実現してきたことを挙げ、「いま頂いた提案に基づいて出来る限りの取り組みをしたい」と具現化に前向きな姿勢を示した。
報告書では、各学校でユニークな環境教育が行われているが学校同士のつながりはほとんどなく学校格差が生じていること、市民意識調査の結果市川市のイメージとして「環境を大切にするまち」と回答した市民が1割にも満たなかったことなどを踏まえ、@情報の双方向流通A環境リーダー養成B環境活動者・環境団体の交流C市民・自治会・企業・行政・学校の協働(協議)センターD環境意識の高い高齢者(退職者)の生きがいセンター――という5つの機能をもつ「環境学習推進センター」の設立を提言。その一環として、市内で行われている環境学習講座を統合したいちかわ環境市民大学を設立するとともに、環境に関するイベントや勉強会など全ての情報を掲載する「いちかわ環境学習ホームページ」を、同センターで作成することを提言した。
また、これらを実現させるため「環境学習に関する広報活動の改善と充実」「環境学習や環境保全活動を推進するための体制の整備」を短期的目標として提案。具体的には、「市の環境関連情報を横断的に捉える体制の整備」「市の環境ホームページの改善」「広報いちかわへの環境学習コーナー設定」「常設の環境市民会議設置」などを挙げた。
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- 不法看板強制撤去効果
市川市・毎月に定例化
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市川市は昨年から単発的に取り組んできた道路上の不法看板の強制撤去活動をさらに強化している。市長あてに今後路上に物件を出さないことを記した誓約書を提出しても、翌日には元通りの店が多い現状に対して市は今年度、毎月、撤去の告知と強制撤去を行っていくことを決めた。
県屋外広告物条例や道路法、道路交通法で道路不法占有物となる道路上の看板や商品はみ出しについて市はこれまで、発見する度に事業主に対して個別に撤去するよう要請、また、市の委託を受けた市清掃公社が毎週3回市内を巡回し、事業主に要請するなど再三にわたって取り組んできたが、その場では撤去してもすぐに元に戻したり、行政に不満をぶつけてきたりと、取り組みの実効性は低かった。
成果がなかなか表れないことに市は昨年11月、JR市川駅と同本八幡駅北口で看板を掲示して撤去を要請、従わずに掲示された看板に対しては強制撤去を実施した。さらに先月には、市川駅と本八幡駅の南口、東西線妙典駅と同行徳駅周辺で告知、強制撤去を実施した。
22日の本八幡駅南口での強制撤去では、不動産販売店、美容院、ディスカウント店、青果店、薬局、飲食店などが路上に看板を出し、商品をはみ出させていた。「ベビーカーや車イス、杖をついたお年寄りなど市民から歩道が歩きにくい―と市に連絡が寄せられている。法律にも反しているので」と説明しながら行う再度の撤去要請以後出していない店も多数ある一方、「何10年も出しているが、なぜいま問題になるのか。仕組みが変わったのか。昼時だけでも出せないか」「この人たちに付き合っていたら商売なんてできない。これで(看板でお客を呼び)商売しているのよ。稼いで罰金払えばいいんでしょ」と食ってかかる事業主もいた。
「警告だけでも5割から7割は減った」と強制撤去での効果を実感した市は、「継続的に行うことで、事業主に意識をもってもらえるはず。点から面で対応することで、通行障害になる看板や商品のはみ出しをなくしたい」と強制撤去の年間を通した定期実施に踏み切る。告知は、不法看板の掲示事業主へのチラシ配布を中心に、「市民へのアピール効果も大きい」という看板の掲示を加えて行う。
なお、昨年11月からの強制撤去枚数は67枚・誓約書26件。簡易除却できない電飾などがついた看板を含めると、不法看板は全体で4倍になるという。各駅ごとの延べ撤去件数は次のとおり。
▽JR市川駅北口=9件19枚▽同本八幡駅北口=6件8枚▽同駅南口=4件6枚・誓約書5件▽東西線行徳駅周辺北部=6件15枚・誓約書九件▽同駅周辺南部=3件16枚・誓約書9件▽同妙典駅周辺=1件3枚・誓約書3件
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- サケ育て江戸川に放流
市立百合台小
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市川市立百合台小(野崎俊二校長、児童459人=いずれも当時)の児童がさきごろ、イクラから大切に育ててきたサケを江戸川に放流した。子供たちは、卵からかえったサケの稚魚がすくすくと育つ姿を熱心に観察し、大人になって戻ってくることを願いながら自然に戻し、別れを惜しんでいた。
同取り組みは、県立市川西高の生物教諭・石島秋彦さんからの誘いを受けて同高とともに実施したもの。国語で「サケの一生」を学んだ2年生(78人=当時)が昨年12月のふ化から3か月間世話をし、生物の生長についてサケを通じて学んだ。同授業について石島教諭は、「科学である生物の教科書には、生命とは何かと死については載っていない。生き物を育てることで、生命観を感じてもらいたい」と約15年前からサケの卵からの飼育に取り組んでいる。
放流を前に石島教諭の授業を受けた児童は騒がしいくらいに興味をもち、海の魚と川の魚の違いや成長段階ごとの違いを学んだ。児童の「生まれたのになぜ死んじゃうの」という質問に石島教諭は、「サケは約3000個の卵を産むけど、2匹の親から生まれていいのは2匹だけ。全部大人になったら海はサケだらけになっちゃう。サケの卵があるから生きていかれる生き物もいる。川に戻ってきたサケが何も食べないのは川の魚のエサだから。よそ者は上手に生きていくだよ。そして、親は川で死んで川の栄養になる。死ぬことにも意味はあるんだよ」と、時間が来ても終わらない児童の質問に答え続けた。児童は、「自然のなかでは、フナなど敵がいっぱいいて、大きくなるまで大変」との説明には残念がるが、「江戸川から東京湾に出て潮の流れに乗って1年後にはカナダに着き、早いものは2年後、ほとんどは3、4年後に育った川に戻ってくる。みんな辛いことを乗り越えて戻ってくるんだよ」との話を聞くと、4年後を楽しみにしていた。一緒に授業を聞いた保護者は「地域の高校の先生と交流して生命の尊さや生き物を育てることを体験していてとてもいい。サケも成長する。子供たちも立派に成長してほしい」と見守っていた。
放流は、里見公園下の江戸川で、児童代表と市川西高の生物部生徒が行った。児童は「元気でね」「4年後合おうね、バイバイ」、生徒は「死ぬなよ」と一人ずつ川に放し、護岸沿いで泳いでいるサケに「元気に泳いでるよ」と、「卒業して社会に出て行く」サケの姿を探し続けていた。
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