空白期間解消へ市川市がモデル事業=身体障害者のリハビリ市川市は今月から、大洲防災公園内ふれあいセンターの障害者地域生活支援センターで18歳以上の身体障害者を対象としたリハビリテーションモデル事業を実施する。ただし参加者については、定員が30人程度と少ないため公募は行わず、市が直接声掛けをして選定。期間は来年度末までの1年半で、市は平成22年度から本格的に実施したいとしている。
同市では、18歳未満の身体障害者は大洲のこども発達センター、40歳以上の身体障害者は保健センターの集団機能訓練や介護保険の事業などでリハビリができるが、18歳以上40歳未満の身体障害者にリハビリの場はなく、空白期間となっている。そのため、その間はリハビリができなかったり、病院で訓練を続けたりしており、市に対応を求める声が多く上がっていた。
そこで市は今月から、こども発達センターのリハビリを終えた20数人を中心とする約30人を対象にモデル事業を開始。理学療法士と作業療法士を1人ずつ配備し、週2回程度開催する。リハビリは個別に1回約40分、利用者によって月1回から4回程度実施する見込み。市は、平成22年度からの本格実施に向け、1年半のモデル期間内に潜在的なニーズや課題、必要なリハビリ内容などを把握するとしている。
新型インフルエンザ対策=市川市が行動計画策定市川市はこのほど、8月に策定した「市川市新型インフルエンザ対応方針」に基づき、各部署が流行段階(フェーズ)ごとに行う具体的な対策を示した「市川市新型インフルエンザ対策行動計画」を策定した。同計画では、出現の抑止や初期段階での封じ込め、感染拡大の阻止などを図るため、流行初期から大流行(パンデミック)後の回復期まで、段階ごとの各部署における対応方法を規定。しかし、新型インフルエンザのワクチン開発には大流行発生後6か月を要するともいわれており、市は「新型インフルエンザの正しい知識や予防策周知の徹底が大切」としている。
新型インフルエンザとは、動物の体内で新たに検出されたインフルエンザ・ウイルスがヒトに感染し、さらにヒトからヒトへの感染を始めたものの呼称。発生した場合、現在の抗インフルエンザ薬などでは効果が薄く、急速に世界的パンデミックを引き起こす危険性があるという。
市の試算によると、市内でパンデミックが発生した時の感染者は、約4・9万人から9・2万人。そのうち2000人から7200人が入院するとみられ、1日当たりの最大入院患者数は370人に上るという。
同計画は、対応方針で示されたフェーズ1Aから後パンデミック期までのうち、フェーズ3A(国外で、ヒトへの感染が確認されているが、ヒトからヒトへの感染は基本的にない状態)以降の行動計画について明記。市民からの問い合わせに対応する「相談窓口」の設置や、動物から採取したウイルスをもとに製造している「プレパンデミックワクチン」の摂取など、対応を行う部署や方法、計画を示している。
現在、国は1000万人分のプレパンデミックワクチンを備蓄しているが、同市としても、マスク1万枚、手袋6700枚、防護服2500着などを用意。今後は福祉関係従事者や救急隊員など、有事の際、最前線にいる人などの分から、順次備蓄を進めていくとしている。
とはいえ、新型インフルエンザに確実な効力を持つとされるパンデミックワクチンは、大流行後にのみ製造可能で、実用には6か月ほどの時間がかかるとされている。そのため市民一人ひとりの意識改革や対策が最重要となり、市は、新型インフルエンザの「正しい知識」と、うがい、手洗い、マスク着用などの「予防策」について、広報紙やホームページなどで広く市民に啓発するほか、今月にはチラシを作成し、自治会を通じて各世帯に配布する予定。
子供中心に活動=若いママのサークル「EXTRAL SHINE」若いママの子育てサークル・EXTRAL SHINE(エクストラル・シャイン)は先月25日、会員を対象のハロウィーンを市川市行徳公民館で開いた。子供を中心とした活動を目指す同サークルで、子供とともに遊び、過ごす時間を楽しんでいた。
ハロウィーンらしく黒い服をまとった若いママたちは、黒いビニールに子供の名前を書き、お化けやカボチャなどをかたどった色とりどりの紙を張り付けたマントをつくり、子供たちをハロウィーンの魔女のように飾り付け。子供1人ずつのカボチャの手提げ「ジャック・オー・ランタン」には会費で買った菓子や、離乳食にも使える蒸しパンなど手づくりで持ち寄った菓子を入れて回り、ハロウィーン気分を満喫。保育士の資格をもつ会員が教える手遊びも子供と一緒に楽しんだ。
今年6月に発足したEXTRAL SHINEの会員は、子育てにもおしゃれにも頑張る20歳から26歳までのママ31人(妊娠中のママは8人)とその子供37人。代表の関口歩惟子さん(23)は「公園に行ってもなかなか輪に入れないこともあったり、なかなかとけ込めなかったりしたことも。若いママのサークルはあっても、子供中心の活動が意外と少ない。みんなで集まり、子供が遊べるサークルにしたかった」という元幼稚園教諭。市川と浦安を中心に会員向けと一般参加可能のイベント、情報交換会を開いている。会員は両市に限らず、広く募集している。
浦安の鈴木静香さん(20)は「引っ越して1、2年で友人もいなかった。年上のママたちから、若いっていいわよねっていうように見られない、同年代でお互いの気持ちを分かり合えていい」、市川市島尻の北村亜弓さん(22)は「1歳半検診の時に誘われた。同じ年代のママたちなので友達のように一緒に楽しめ、お互いの間に子供たちがいるのがいいところ」という。発足当時のメンバーの堀木江里香さん(22)は「まわりはまだ結婚していない友達が多く、仕事でなかなか会えない。子供の友達をつくりたかった」、高木絵理さん(23)は「まだ保育園には入れたくない。自分の力で育てたいし、子供の成長を見守っていきたい」という。
同会は、市川市と浦安市の市民活動団体として登録されている団体。関口さんは「若いママたちもみんな頑張って子育てしている。ほかのママたちと同じです」と若いママたちを支援、見本となることを目指している。
15日午前11時から午後3時までは、一般参加可能のもちつき大会を浦安市当代島公民館で開く。参加費は1家族300円。前日まで受け付ける。申し込みは関口さん(рO80・6683・7220番)。
チェック体制また機能せず=市川市が個人情報流出で4世帯に謝罪市川市は先月31日、同月24日から27日までの約73時間半にわたり、市ホームページ上に市民の個人情報を誤って掲載していたと発表した。掲載された情報は、4世帯7人分の住所・氏名・性別・性別・家族情報など。市はすでに当該個人情報を修正した上で、7人全員を訪問して謝罪を行ったという。
個人情報が掲載されていたのは、「市川駅行政サービスセンター市民窓口業務」の委託業者を選定するために行う一般競争入札の公告で公表した仕様書の一部。同仕様書に添付されていた窓口業務の事務処理マニュアルに、本物の個人情報を使用して処理パターンが示されていたという。
同仕様書の公開が始まったのは、先月24日午後5時22分。それからほぼ丸3日が経過した27日午後6時55分、個人情報を使用された本人である市職員が閲覧して気付いたため、3分後に一時非公開にして修正を行った。
市は事故判明後、情報を公開された被害者宅を訪問して謝罪。被害者の希望により、来年10月末まで被害者の住民票の写しと戸籍謄抄本が第三者に交付されないよう、システム処理を行った。
市川市では個人情報保護条例などにより、情報漏えいなどの事故を未然に防ぐため必要な措置を講じることが規定されているが、今回のケースでは、マニュアル作成の段階と、ホームページ公開の段階の両方で、チェックが機能していなかったことになる。市は再発防止に向け、ホームページへの掲載時に個人情報が含まれていないことを確認することや、マニュアルを架空の氏名で作成することなどを周知徹底するとともに、個人情報保護に関する意識を高めるための教育・研修を強化するとしている。
国の有形文化財に登録=ルーテル市川協会「日本福音市川ルーテル教会会堂」(市川市市川4の1の5)=写真=がこのほど、国の有形文化財として登録された。市内での同文化財登録は「いちかわ西洋館倶楽部」(新田5の6の21)に次いで2例目。市は「文化財登録によって市民の間に大切に扱う気持ちが広がればうれしい」としている。
同会堂は、米国の建築家・ウイリアム・メレル・ヴォーリズ(1880―1964)の設計で昭和30年に創建された木造建物。建築面積は148平方bで、2階建ての礼拝堂と4階建ての鐘楼から構成されている。礼拝堂の半円アーチ窓や、敷地内に散在する赤色瓦などから、ヴォーリズが好んだスパニッシュ様式の特徴が見て取れる。
牧師の中島康文さん(54)は「登録を知った地域の人たちや、以前通っていた人などから、いまたくさん連絡を受けている。長い間、人々の心に残っていたということが一番うれしい。それこそ無形の文化財ですね」とほほ笑んでいた。
同会堂は現在、毎週日曜日の礼拝や第5土曜日のコンサートなどで広く市民に公開。書道を楽しむ「書の会」や、「賛美歌を歌う会」なども随時行われ、地域に親しまれている。
初めての日本一=市川市立真間小の吹奏楽部市川市立真間小(荒士郎校長、児童数612人)の吹奏楽部は3日、東京・文京シビックホールで行われた「日本管楽合奏コンテスト全国大会・小学校の部」(日本管打・吹奏学会主催)で最優秀グランプリ賞(全国1位)を受賞した。ほかの大会も含め、同吹奏楽部が全国1位を獲得したのは初めての快挙だという。
同吹奏楽部は、4年生から6年生までの男子21人、女子40人の計61人。うち新入部員6人を除いた55人が同大会に出場し、櫛田てつ(月失)之扶作曲の「斑鳩の空」を演奏した。演奏中は、緊張から小さなミスもあったが、柔らかなサウンドと豊かな表現力が評価され、見事日本一を勝ち取った。
赴任して2年目、これまで受け持ったすべての吹奏楽部を全国1位に導いてきた田川伸一郎教諭も「まさか2年でここまでくるとは思わなかった」と驚きの表情。部員の多くが塾や習い事に通うために全員そろう練習時間はほとんどなかったが、その分一人ひとりの音を細かくチェックして、少ない全体練習での集中力を高める指導に力を入れたという。副部長の石井春奈さん(12)は日本一が決まったときを「すごくうれしかったし、頑張ってきて良かったと思った」と振り返った。
受賞後のミーティングでは「日本一になったといえども、さらなる向上心をもち、謙虚に活動して音楽とともに人柄を磨くことが何よりも重要」と田川教諭。部員たちは、受賞後もすぐ練習を始め、次の目標を見据えていた。
浦安市で通告急増・児童虐待=半年で昨年度分を上回る浦安市での子供の虐待通告件数が今年度上半期だけで88件に上り、増加し続けているとともに、すでに昨年度1年間の通告件数を超えている。虐待の通告義務の意識が高まっており、全国的に通告件数が増加しているとはいえ、浦安市でも子供の命や権利が侵害されている可能性が低くないことが表れている。
同市こども家庭支援センターが受理した虐待通告は平成17年度が57件、同18年度が73件、同19年度が74件で、今年度上半期(4月―9月)の受理件数が突出している。
虐待の通告義務は、虐待かどうかの判断よりも、子供の命や権利を守ることを優先しているため、守秘義務より優先されている。増加の原因は、通告義務の範囲が「虐待を受けた児童」から「虐待を受けたと思われる児童」にまで拡大された法改正(児童虐待の防止などに関する法律の一部を改正する法律、同16年10月)によるほか、昨年途中から行われているDV(ドメスティック・バイオレンス)を目の当たりにした児童の精神的なケアを目的とした通告も1つだが、約3割でしかない。
子供への虐待は身体的、性的、ネグレクト(養育怠慢、虐待放置)、心理的なものに大別できる。同市では、虐待のほとんどが母親から子供に対するもので、母親の精神的な不安定さや子育てのストレスによるものが目立つという。
通告を受理すると、家庭訪問や学校・幼稚園・保育園など集団生活の場で事実確認をした上で、継続的な訪問を続ける。母と子の距離をとるため保育園に入れるなど原因と対策がとりやすいものは3か月ほどで終結するが、長いものでは子供の成長を踏まえ3〜4年かかるものがあるという。
対策について同センターは「母親は思いやストレスを自分の内に込めず、誰かに相談してほしい。みんなで助け合えるコミュニティーが必要だが、まずは周囲が子供にあいさつすることも大切。そこから伝わってくることがある。子供がどう思っているのか、子供の目線から見てほしい。虐待の連鎖を起こさせないことも大事。自身が虐待されたり、愛された思いがなかったりするなど、生育歴が影響することが多い」という。
全国の児童相談所の虐待相談対応件数は平成2年度の1101件から同19年度の4万639件とうなぎ上り。同年度の全国の市町村が対応した件数は4万9895件(重複含む)
平日夜8時まで証明書を発行=市川駅行政サービスセンターが12月1日オープン市川市は12月1日、JR市川駅南口の再開発ビル「ザ・タワーズイースト」(千葉側)に行政サービスセンターと市民が利用できる会議室・ホールを開設する。利用しやすいよう、住民票や各種証明書の発行は平日午前8時45分から午後8時(土曜日は午後五時)まで行い、自動交付機も四台設置。休館は日曜日と祝日、年末年始。市川窓口連絡所は26日午後7時で閉鎖する。
同センターは、戸籍の届出や外国人登録、郵送にかかわるもの以外の市民課の業務のほか、住民移動の手続きなどにともなう国民健康保険や年金、こども福祉の福祉業務も取り扱う。
住民票や印鑑証明書、戸籍証明書などを交付する自動交付機の利用時間は午前9時から午後9時まで(祝日と第4日曜日、年末年始は除く)。住民基本台帳カードがない人には交付カードをその都度、発行する。同駅周辺の自動交付機は、同駅、ダイエー市川店、京成真間駅に次いで4施設目。
会議室・ホールは、市民相互の交流を目的とした施設。午前9時―午後9時まで利用できる。休館日は祝日と第4日曜日、年末年始。利用の申し込みは12月1日から。
会議室や講習会室として利用できるのはI―link(アイリンク)ルームと呼ばれる3室。約55平方bと約60平方bで、定員は各28人。I―linkホールは約95平方bで、定員はイス利用で53人。下階が病院のため大きな振動や音は出せないが、軽音楽やダンスなどにも利用できる。
このほか、次の施設を開設する。
▽市川市地域包括支援センター=介護が必要と感じた時の相談、高齢者の虐待や権利擁護などの相談を受け付け(月―金曜日午前8時45分―午後5時、祝日と年末年始は休み)
▽高齢者職業相談所=高齢者(主に55歳以上)向け求人情報の提供や職業相談(月―金曜日午前8時45分―午後0時15分、午後1時―同5時、祝日と年末年始は休み)
▽ヤングジョブサポートいちかわ=若年者(原則、市内在住・在勤・在学の15歳以上35歳未満、保護者)の就労の支援と個別相談(火・木曜日午後1時―同4時、祝日と年末年始は休み)
- BACK