住民と事業者が連携=浦安市から交通事故防止へ浦安鉄鋼団地協同組合が同市内での交通事故を減らそうと、地域住民団体と連携した。安全な富岡交差点へ!市民連絡会と協力して、組合員や出入り業者に法定速度を守ることを改めて注意喚起するとともに、道路改良などの要請でも協力し合う。
同団地には、日に千〜千五百台のトラックが出入りし、組合事業者の乗用車も約千台あるとみられている。同組合は、事業者を対象とした年二回の交通安全講習や週一回の交通安全パトロールを行っているほか、一昨年からは標語コンクール、昨年からはポスターコンクールを実施。交通安全への啓発文書は年に二〜三回、事業者の本社も含めて送付し、安全に配慮した事故のない業務を訴えている。
同組合は先月二十日、同市民連絡会が製作、配布している啓発ステッカー「SOFT DRIVE 〜法定速度を守り隊」を五千枚購入し、組合の二百五十事業者に二十枚ずつ配布した。同組合の交通対策委員会委員長名で要請文書を出し、「法定速度を守るソフトドライブを鉄鋼団地の取り組みとしたい」とする。
松田中同委員長は「交通事故防止は事業者側としても重要な問題。市民が率先する取り組みにぜひ協力したい」という。事故防止に向けて検討を進めてきた両者は、これを機に連携を強める。松田委員長は「これまでは団地内を対象に対応してきたが、これからは周囲と手を携えて、団地内外について対策をとっていきたい」とし、昨年起きた地元小学生の交通死亡事故の現場も含め、団地周辺の道路環境の改良などの要請でも、協力して取り組んでいく方針。
同市民連絡会の渡辺伸子代表は、「市や警察が協力してくれている市民活動に、民間の協力が得られてありがたい。ここ数年で死亡事故が何件も起きている。地域でまとまって事故の防止に取り組んでいきたい」とし、市民一人ひとりの協力も求めている。
上流と下流のまちが交流=群馬・高崎市倉渕の児童が浦安で環境学習河川の上流と下流の街の交流―。先月二十一日から二十二日まで、群馬県高崎市倉渕の四年生児童三十二人が浦安市を訪れ、利根川水系の河川の変化や河川が結ぶ街の違いを学んでいた。
「浦安市民の森」を旧倉渕町時代に設ける協定を結んだ両市。旧倉渕町の三校(市立倉渕東小、同倉渕中央小、同倉渕川浦小)が合同で、総合的な学習の時間の環境学習の一環として来市した。各校は、「水」をテーマにした倉渕の生き物と下流の関わり、「地球にやさしい人になろう」と題したゴミと水の調査、「植物、動物を調べよう」を掲げた地域ごとの生き物の違いなどを学んでいる。
児童たちは、浦安市立郷土博物館で河川の堆積物と埋め立てでできた浦安の土地や自然の恵み豊富な三番瀬などについて学んだ後、釣り船に乗って江戸川から三番瀬に出て釣りを楽しみ、翌日は旧江戸川や葛西臨海公園水族館を見学した。
浦安市の黒田江美子教育長は「浦安を見ることで、自分の街・倉渕を深く考え、もっといい街になるように頑張ってほしい」と児童を出迎え、同博物館の学芸員は「ノリと貝の値段は浦安で決まる―といわれた時期がある浦安は、山から流れ出た栄養がないと人間や海の生き物の暮らしは成り立たなかった。みなさんの倉渕とは無関係なところではない」と、お互いの街の関係性を説いた。河川の堆積物でできた元々の浦安の地が現在の四分の一の広さだと聞いた児童や教師は、感嘆の声を上げていた。
浦安市民も地元の海に出ることはまれな乗船体験で、潮風に当たりながら川から海へと開けていく様子と、鳥や魚などの生き物に目を奪われていた児童は、船上で業務や遊びに興じる人たちが現れるごとに大きく手を振ってはしゃいでいたが、「ゴミばっかじゃん。きったねー。倉渕はもっと澄んでいてきれいだよ。臭ーい」とこぼしていた。ハゼ釣りでは「ロープだっていいから釣りたいもん」と流れるロープに釣り針をかけようとするほどの“オケラ”で、この日釣れたのはビニール袋とアマモの二つだけだった。
テーマパークではない浦安を訪れた児童は、「自然がぜんぜんない。ビルばっかりで木がない。サッカーもするけど、浦安じゃムシ採りや木の実拾いはできないね」と、自分たちが普段している遊びができないことを感じ取っていた。
日本語学び友達作り=外国出身の子供向け「サバイバル日本語教室」学校のない夏休みでも日本語に親しみ、2学期からまた頑張って―。市川市国際交流協会は先月25日から27日までの3日間、来日してまだ日本語を使い慣れていない市内の小中学校に通う児童・生徒を対象に、「サバイバル日本語講座」を市立第7中で開いた。
参加した行徳地区を中心とした約40人は、中国やフィリピンのほかタイ、ペルー、韓国出身の子供たちで、まだ日本語がわからない子供や日常会話ならできる子供などさまざま。漢字と絵を合わせるゲームや学校で使う日常用語を学ぶゲームなど5つのコーナーを回って、楽しみながら日本語を再学習した。
同協会の外国人委員会リーダーの中島スザナさんは、「日本に来てまだ1か月もたっていない子供もいる。夏休みの1か月半、日本語から遠ざかっている子供たちが、2学期が始まる前の勉強のきっかけになれば」と、初めて開いた昨年から引き続き開催した意図を語る。
来日して6年の菅原奈美さん(15)は、「(講座は)友達をつくれ、勉強もできてとっても楽しい場所。まだ日本語がよくわからない小さな子供たちに教えられるのもうれしい」と、流ちょうな日本語で話していた。
来日して市内の学校で学び、卒業後にボランティアで参加する子供たちも同講座主催者の自慢。中国から来日したディラレさん(16)は、「昨年は勉強する側として講座に参加したが、ボランティアの方が楽しい。だって、いろいろな文化をもった人たちと触れ合え、友達をつくれて、おしゃべりができた」という。
「日本に来た子供は日本語が分からずに困っている。一番の悩みは友達づくり」という中国から来日した閻迪さん(16)と、「講座でいままでお世話になった。後輩のためにいろいろな人と触れ合う場づくりを手伝いたい」というフィリピン出身の岡本チエリさん(17)の将来の夢は通訳で、その初体験の場ともなった。
全国大会を初制覇!=昭和学院中「新体操部」「女子バスケ部」夏休み中に行われた日本中学校体育連盟主催の全国中学校体育大会で、市川市東菅野の昭和学院中・女子新体操部(監督・塩屋恵美子教諭)と女子バスケットボール部(同・一関智子教諭)が、ともに全国制覇を成し遂げた。両部とも同大会での優勝は初めて。
新体操部は、7月から地区大会優勝、県大会準優勝、関東大会優勝と勝ち抜き、先月22日から24日に富山県射水市で行われた全国大会に出場。2本のクラブを交換する難度の高い技をすべて成功させ、ほぼパーフェクトの演技で優勝を決めた。「県大会のタイトルを逃したことで、チームが一つにまとまり、全国優勝につながった」と塩屋監督。将来は新体操の指導者を夢見るチームキャプテンの菊池杏花さん(3年)は「このチームで優勝出来たことに感動した」と振り返った。
女子バスケットの大会は先月22日から25日まで、新潟県新潟市で行われた。キャプテン関根彩乃さん(3年)が「気が緩んだ」と話す準決勝では最大12点差をつけられたが、そこから逆転する粘りを見せ、決勝は53対39で勝利。一関監督は勝因を「最後まであきらめず、基本的なことを確実に着実にやり通したこと」と分析。関根さんは「昭和のメンバーで最後まで戦えたことが嬉しかった」と優勝した時の気持ちを語った。
年度末で廃止=市川市「あんしん共済」市川市はこのほど、会員から集めた会費のなかから火災・交通災害に遭った会員に見舞金を支払う「あんしん共済」を、来年度から廃止することを決めた。
民間保険会社の充実などで加入率が低下している上、見舞金増加時のリスクを負担していた民間保険会社と契約できなくなったことが主な理由。
市は今年度いっぱいは同事業を継続した上で、来年度以降については加入者に対して全労済や県民共済などの類似制度を紹介していくとしている。
芳澤ギャラリーで個展=仏ミレー絵画展で最高賞・土井日出子さん今年6月に、フランス・ミレー友好協会本部展で最高賞の「落ち穂拾い賞」を受賞した市川市在住の画家・土井日出子さんの個展「地球の望み」が28日まで、同市芳澤ガーデンギャラリー(真間5の1の18)で開かれている。
土井さんは10年ほど前、家族の介護の疲れから突如両手がマヒ。手術後のいまも完治はしていないが、時間を見つけては絵を描き続けてきた。「絵の審査が厳しいフランスで評価を受けたい」と、以前から応募を続けていた同協会本部展で数々の受賞を経て、ついに最高賞に輝いた。
一昨年、日本橋で個展を開いた際に訪れた市川市職員との出会いで実現した、という今回の展覧会。受賞作「銀河を駆ける」をはじめとする土井さんの画風はメルヘンで、星や植物、妖精などが優しいタッチで、色鮮やかに描かれている。世界の子供が、地球の上で国旗模様の連だこを揚げる「連なる」や、風が吹きぬける縄文杉の根元で子供たちが手をつないで輪になっている「縄文杉の願い」など36点の油彩画とともに、趣味の海外旅行先で描いた水彩画やパステル画など40点も展示。自然が好きで、旅行のたびに集めたという「世界の貝」コレクションも見られる。
開館時間は午前9時半から午後4時半(入場は同4時)まで。最終日は正午まで。休館は22日。入園料は高校生以上200円。中学生以下は無料。
問い合わせは土井さん(рR32・7576番)。
二重ロックで未然防止を=市川市の駐輪場で自転車盗難が急増市川市内の駐輪場で自転車の盗難が相次いでいる。過去10年間では平成14年をピークに減少しつつあったが、今年5月以降急増し、特に駐輪場での発生が目立っている。8月末の時点では約1400件で、昨年(1948件)を大きく上回る勢い。市は、普及途上の「二重ロック」を自転車利用者に呼びかけている。
4月から8月までで発生状況が明らかな499件のうち、発生場所は駐輪場が55・8%(278件)。鬼高のニッケコルトンプラザ駐輪場が最も多く20件、次いで市営八幡第3(13件)、市川大野第1(12件)、市川第1(9件)、八幡第1(8件)などで、市営駐輪場では17か所で延べ82件発生している。そのほか、主な発生場所は、個人宅など敷地内(117件、23・4%)、路上(101件、20・2%)。
カギをかけているにもかかわらず被害に遭ったのは50・5%の252件。だが、被害に遭ったうちの81・3%(205件)を自転車購入時から付いている「馬蹄錠のみ」が占めている。二重ロックは4件(1・6%)のみだった。
市川大野第1駐輪場では、二重ロックの自転車は約1割。市川市防犯担当は「(カギを差し込んで倒すだけの)購入時から付いているカギは簡単に開けられやすい。『1ドア2ロック』の空き巣対策と同じように、自転車も二重ロックすることで、犯人は盗みづらくなる。カギはシリンダー式がいい」と、今月を強化月間としてワイヤーロック延べ2000個を配布しながら市内で呼びかけている。
同駐輪場で二重ロックをしていた女子高校生は「新しく買った自転車で、親からも言われて二重ロックをしている」、男子高校生は「盗まれたことがあるから二重ロックをしている」と話していた。
厚焼き玉子に事故米が混入=市川市の学校給食市川市教委は20日、島田化学工業(新潟県長岡市)から転売された事故米を原料に含む厚焼き玉子が、県学校給食会を通じて市内の学校給食に使用されていたと発表した。同日までに、健康被害は出ていないという。
事故米が使用されていたのは、すぐる食品(東京都目黒区)が製造した「手づくり厚焼玉子500」。県学校給食会が購入していた期間は平成15年9月から同19年12月までで、そのうち同19年4月6日以降に購入したものに関しては汚染米の使用が明らかになっている。
同製品には米を加工して製造したでんぷんを使用。同社から、県学校給食会に「でんぷんの一部にカビの付着した事故米が含まれていることが判明した」と連絡があったという。
同製品の米でんぷん配合率は、0・7%で、1人前あたり0・35c〜0・44c。市川市内では小中学校17校と定時制高校1校で合計23回提供されたが、同日までに健康被害の報告はないという。
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