船頭・千田貴之さんに感謝状=水難事故女性を救助水難に遭った女性を救助した、市川市南行徳の釣り船・千田貴之さん(44)にこのほど、浦安署からを贈られた。
千田さんは3月1日午後4時40分ごろ、客を降ろした釣り船を移動しようとしていたところ、東京・江戸川区側から流されてきた30代の女性を、同市猫実5丁目地先の旧江戸川で救助。「仕事がら、流れているものを船にあてないように注意している。100メートル位の距離だったが、人のようだと直感」、身に着けていたダウンジャケットが浮き袋代わりになり、仰向けで頭と手だけが水面から浮いていた女性を発見。「潮があり寄せるのも大変で、下手をするとプロペラに巻き込んでしまう」ため注意を払い、水面まで約1メートルある船の縁から一人でつかんで引き上げた。当時の水温は「9度ほど」。意識があることと外傷がないことを確認し、仲間に連絡して救急車を呼んた。女性は命を取り留めている。
浦安署の中山邦文署長から「普通なら2、3人でないと上げられないのでは。身の危険を顧みず、適切な対応で救助した」と評された千田さんは、「早く水から上げて病院に連れて行かなければ―と気が動転していた。さらに下流だったら見つけられなかっただろう。助かってほっとした」と話していた。
新型排煙車を導入=市川市消防局市川市消防局はこのほど、大型ビルや工場、地下の建物など開口部の少ない火災現場で排煙・泡消火を行う排煙高発泡車の新型車両を県内で初めて導入した。新型車両は、これまでのように建物内に充満した煙を吸い込んで排出する方式ではなく、搭載された巨大なファンから強風を送って煙を押し出す方式で、排煙能力はこれまでの3.5倍。大きさも七dトラック級から3トントラック級へとコンパクトになり、活動範囲の拡大も期待されている。
従来の吸引式は排煙能力が低いだけでなく、煙と一緒に吸い込んだ熱が、排煙車のある避難口に集まる欠点があった。しかし、新型は熱の移動方向と避難方向が逆になる上、風と一緒に霧を噴出するので冷却効果もあり、避難や救助がしやすくなるという。
また、火の場所が特定できない場合や密閉度の高い場所で効果的な泡消火は、これまでの車両では排煙装置と同じ機材を使用して行っていたが、新型車両では持ち運び可能なコンパクトサイズの泡消火装置を排煙装置とは別に搭載。車両の入り込めない狭い場所でも使用可能になっただけでなく、泡消火と排煙を同時に行えるようになった。
また、車両自体もコンパクトになり活動範囲や到着時間の短縮などの硬貨も期待される。小さくなったことで乗員数や泡消火用の薬液の積載量が大幅に制限されることになるが、同時に現場に向かう他の車両を活用することで対応していく方針。
教諭らが校内セクハラを学習=NPOがワークショップ開催NPOスクール・セクシュアル・ハラスメント防止関東ネットワークのワークショップ「スクール・セクシュアル・ハラスメントを考える」が、さきごろ浦安市民プラザWAVE101市民サロンで開かれた。
「部活で顔を近づけ過ぎてくる」「身体測定の時に男性教諭が入ってくる」「職場の同僚からのセクハラ」「校長に伝えても対応してもらえなかった」―。参加した現職の教諭や教諭志望者、市民など男性を含む20―60代の約30人は、自分が体験したり聞いたりする学校でのセクハラを例示しながら、犯罪型やからかい型、身体接触型など学校でのセクハラとは何かを学んだ。
教諭が生徒に顔を近付け過ぎるセクハラが起きた設定で、生徒がほかの教諭に「どうしたらいいか」と相談するが、教諭が「あなたのことが心配で見てくれているのでは? 大したことないでしょ」と答えるロールプレイイングでは、生徒と教諭の立場を交代しながらそれぞれの意識の違いを考えた。生徒の立場では「勇気をだして言ったのに、相談してもダメだとがっかり」「言った自分が悪いのかとも思う」、教諭役では「大したことないのにうるさい」「同僚には言いにくい」「生徒に学校を休まれても困る」「分かりましたと言ってくれれば面倒ないのに」と感じていた。
同NPOは、「子供がやっとの思いで相談をしてきた時に、『でも…』と言わず、子供の気持ちをなおざりにしないで、きちんと受けとめること」とアドバイスした。参加した男性は「相手の立場に立って考えることでセクハラも、パワハラも理解できる。参加してよく分かった」、教諭志望者は「立場の違いと生徒の気持ちが、教諭になる前に分かってよかった」と話していた。
初めて市民を対象にワークショップを開いた同NPOは、「子供はまず、親に相談することが多いので、親が子供の声をきちんと受けとめなければならない。学校などで相談することで回りからバッシングを受ける二次被害は子供の心をもっと傷つけることがある」と注意を促し、市民一人ひとりへの啓発の必要性を説いた。
同ワークショップは、浦安市立小学校の特別学級で起きたとされる教諭による生徒へのセクハラ事件の「被害者とその家族を支える会」が昨年11月に開いた学習会を受けて、同NPOが県内で初めて開いたもの。同NPOは、「学校でのセクハラをなくすためには現場の教諭の意識を変えることが大事」として、2年前から現場の教諭を対象に出前講座を行っている。
同NPOは、毎週土曜日午後2時から同7時まで、学校でのセクハラで困った時に相談できる電話相談窓口を設けている。担当は女性スタッフ。秘密厳守。スクール・セクシュアル・ハラスメント電話相談(03・5328・3260番)。
学んだ落語を披露=市川市立福栄小市川市立福栄小の児童がさきごろ、地域のデイサービスセンターで落語を披露した。通所者は児童のかわいらしくも立派な高座に、笑顔と大きな拍手を送った。
国語科の授業で落語を学んだ児童たちがその発展学習として、地域のお年寄りの施設で成果を発表した。
児童は自分の名前に「亭」や「丸」「遊」などをつけ、浴衣に着替えて座布団に座り、「一眼国」「しの字ぎらい」「もとイヌ」「寿限無」「どうぐ屋」などを流暢に披露。途中つっかえると会場から「頑張れー」の声もあがった。
通所者は「長い話をよく覚えていた」「対話をよく表現していた」「笑えました」とほめていた。児童は「お年寄りが相手だったので大きな声で、ゆっくりと話した。85点のでき」「情景を伝えるためにその人になりきり、身ぶりをしっかりやった」「実際にはあり得ない話だけど、落語って面白い」と楽しんでいた。
貸し出し200万冊を超え=浦安市立中央図書館図書館の年間貸し出し数が人口16万人規模の自治体で初めて200万を超えた浦安市立中央図書館で19日、200万冊目を借りた市内在住の長谷川久美子さん(37)と松崎秀樹市長などが同記録を祝った。
浦安の図書館は、中央図書館と各公民館図書室の7施設。蔵書数は図書が104万9千940冊、雑誌が911タイトル、視聴覚資料が2万1976点。
平成19年度は203万9千884冊が、4万7千168人の市民に貸し出された。図書は180万2千309冊(約88%)、雑誌は11万4千369冊(約6%)、視聴覚資料は12万3千306冊(約6%)。延べ貸し出し利用者は65万3千821人(市内在勤・在学・市外利用者も含むが全体の約5%)。
長谷川さんに花束と記念品を贈呈した松崎市長は、「文字離れ、本離れが言われているが、そのようなことがないよう、みんなに利用される、支えられる図書館にしたい」と話し、図書館のさらなる充実を目指していく。
2人の子供、夫と出席した長谷川さんは、「この場にいられてうれしい。家族ともどももっと利用していきたい」とあいさつした。長谷川さんは長男(8)や長女(4)が好きな絵本やお弁当、料理の本などを中心に二週間に1度、図書館を利用しているという。
同図書館の開設は昭和58年3月1日。年間貸し出し冊数は初年度から90万冊前後を推移していたが、9年目には100万冊を突破。市民の増加とともに伸び続け、25年目に200万冊に達した。同図書館は「中央図書館の貸し出し数と総数がほぼ同数の分館、インターネットでの予約、予約した本の受け渡しができるJR新浦安駅前プラザ・マーレの図書サービスコーナーなど、市民にとって利用しやすい環境が貸し出し数の増加につながった」とみている。予約数は年間36万6千304件で、1日約1000件。インターネット利用が約8割を占めており、開館時の約50倍になるという。
新舞踊や民謡など練習の成果披露=ICA春のチャリティー大会市川市内で新舞踊や民謡の研さんに励む市民からなる市川カルチャーアソシエーションは20日、春のチャリティー大会を開いた。会場はお年寄りや互いの練習の成果を学ぼうと、定員900人の会場は満員の大盛況。
ステージでは約60のグループが踊りや太鼓、歌を披露。イベントでは数少ない子供たちも演技。柳扇会の5歳から7歳の女の子はそろいの桃色の着物姿でかわいらしく、あでやかに踊り、おじいちゃんやおばあちゃんたちの笑顔を誘っていた。「秋田ポンポン節」を踊り終えた里美会の男性(79)は「来てくれた人たちが真剣に見てくれるので、踊りがいがある。感謝している」、女性(25)は「踊りを習い始めて四か月で初めての舞台。たくさんの人たちが見ていて、頭が真っ白になった」と興奮気味だった。
イベントのテーマは昨年に引き続き「絆(きずな)」。毎回チャリティー金を寄付している市川市社会福祉協議会から感謝状を受けた山本弥恵子会長は「見てくれる、支えてくれるみなさんがいるからICAがある。技も心も磨いている。市民のみなさんとの絆を深めたい」と感謝を述べた。チャリティーでは、プロ野球球団・楽天の野村克也監督の夫人・野村沙知代さんも参加した。
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