関心・楽しみ・安全を目標に=市川市食育推進計画案公開市川市はこのほど、平成20年度から同22年度までを計画期間とする「市川市食育推進計画」の案をまとめた。同案は現在、市のホームページや保険センターなどで公開中。11日まで、市民から意見を募集している。
同計画は、平成17年に施行された食育基本法に基づいて策定するもので、市民が食に関する知識を習得して適切な食生活を実践できるよう、市や関係団体が取り組む内容を示している。案の作成にあたっては、学識経験者や医師、教育関係者など15人の委員による同計画策定委員会と、庁内の10課13人による作業部会を5月から10月までに合計11回開いて検討を重ねた。
同案では、「食と栄養に関心を持つ」「食を楽しむ」「安心できる食を選ぶ」の3つを基本目標に据え、その目標ごとに「ヘルシースクールの推進」「『早起き・早寝・朝ごはん』の推進」「環境にやさしい農業の推進」などの取り組みを掲示。平成22年度の数値目標として、「食育の言葉と意味を知っている20歳以上の人の割合を80%にする」「朝食を欠食する子供の割合を零%に近づける」など13項目を掲げている。
同案の閲覧は、保健センターのほか、南行徳保健センター、市政情報センター(本庁舎プレハブ一階)、市政情報コーナー(中央図書館、行徳図書館、大野公民館図書室、男女共同参画センター)で可能。意見は保健センターまで郵送(〒272―0023市川市南八幡4の18の8)かファクス(377・4511番)で提出できる。
危険場所探る防犯ウオーク=浦安中学校区・生徒や保護者など学校や自治会など地域のさまざまな団体で構成する浦安中学校区青少年健全育成委員会は先月28日、自分の足で歩いてまちを知り、危険な場所を探る防犯ウオークを開いた。
台風一過で雲もほとんどない秋晴れの下、小学生から高校生までの児童・生徒や保護者、同委員会関係者の約150人が、同委員会地域の市立東小学校から同北部小、同浦安小を経由して戻る約5キロメートルを2時間45分かけて歩き、公園や住宅地、裏通りのほか、駐車場や放置自転車が多い場所、交通量の多い交差点など、地域の実情を自分の目で確かめた。浦安署はスーパー防犯灯やこども緊急通報装置の仕組みも紹介し、「警察にすぐにつながるので、危険を感じた時のほか、交通事故や街灯が切れているなど、さまざまな時に活用してほしい」と利用を促した。
参加者は、「ここの公園は街灯がないので夜は暗くて怖い」「路地が多くて長いので、いざという時は危険かも…」と注意点をあげていた。東小1年生の母親たちは幼い子供を乗せたベビーカーを押しながら参加し、「地域での危ない話をよく聞く。自宅や駅周辺、子供の通学路を細かく知ることができるし、ハイキングのつもりで参加した。楽しいので、これからもこういったイベントを開いてほしい」と話していた。
浦安小児童は「きれいな家やまちのいいところを見つけられて面白い」、浦安中の3年生男子は「高校生になったら地域活動にはなかなか参加できない。次の世代の子供たちのためになる活動だから」と有志で、また、県立浦安高は浦安学生防犯ボランティアV5や地域美化活動に参加している生徒が参加した。
同委員会長の永井通さんは、「子供たちの安全を守るために地域で何ができるかを考えて昨年から開いている。みなさんが気づいた点をまとめて安全マップをつくり、新年度に子供一人ひとりに配り、地域にも知らせたい」と計画している。
薬物はダメ!=中高生が街頭キャンペーン市川市や市内の公共団体などで組織する「市川市明るい環境をつくる会推進会議」は先月27日、JR市川駅前と東西線行徳駅前、ニッケコルトンプラザの3か所で薬物乱用防止街頭キャンペーンを行い、道行く人々に薬物の危険性を訴えた。
同キャンペーンは毎年10月にコルトンプラザで行っていたが、今年から実施場所を3か所に拡大。3会場合計で、ボランティアの中高生100人を含む約200人が参加した。
市川駅前では、不二女子高吹奏楽部が演奏をした後、同会議のメンバーや中高生、市川ロータリークラブなど約50人がチラシやティッシュなどを配布。台風の影響で雨足が強まる悪天候のなか、行き交う人々に懸命のPRを行った。
来年度順次ネットワーク一元化=市川市・防犯カメラ増設市川市は来年度、これまで駅前や公園に試験的に設置してきた街頭防犯カメラを市内全域に設置し、ネットワークでつなぐことで一元管理できるようにする。設置場所は照明灯がつく電柱などで、来年度は上限50台。
現在、公共空間の街頭防犯カメラは32台。このほか、市営自転車駐車場、通学路、不法投棄場所、見通しの悪い道路、行政施設など延べ約400台があり、犯罪の未然防止、犯人検挙に役立てている。
市は街頭防犯カメラをすでに、市内の駅や公園に合計7台を設置しており、同カメラの有用生を検証してきた。その結果と、各自治会への意向調査の結果を踏まえ、設置する台数と場所を定める。
街頭防犯カメラのネットワーク化は、稼働状況の確認や、犯罪が発生し警察に画像の提供を求められた場合の画像の入手や管理のしやすさを考慮して採用するため、設置台数が少なくネットワーク化の効果が低い場合は対象とならない。
市内の刑法犯の認知件数は減少傾向にあるが、凶悪事件や子供を狙った犯罪など、市民の不安感は大きい。市は、「市民の体感治安の悪化を一掃するため、市民が安全で安心して暮らせる街づくりに向けて設置する」という。
交通災害共済制度の廃止へ=浦安市・加入者減少のため浦安市は来年9月1日をめどに、市単独の交通災害共済制度の廃止を目指している。加入率の低下と税金の投入、民間保険の充実が理由。
同制度は、交通事故で災害を受けた市民を救済する、会員相互の扶助による共済で、昭和43年9月に制定された。当時は車が急激に増加し、交通事故も急増していた。民間の保険も充実していなかったことから、同制度が必要とされ、県内では13の自治体が同制度を開始した。
加入者数は、発足から約40年が経過し、市内人口は増えているにもかかわらず、昭和61年度の3万6千982人(加入率37.4%)をピークに減り続け、平成18年度は3万649人(同19.4%)。会費収入だけでは制度を運営できず、税金(一般会計)を毎年約1200万円を繰り入れている。発足当時に比べ、自動車の事故に関する保険も国民共済や県民共済を含めて多くの民間保険制度も充実し、「市として関与する必要性が低下している」。
市が今年3月に策定した第2次行政改革推進計画で同共済事業について検討が必要とされ、平成16年度の定期監査の結果報告で監査委員から「税金の補てんなくして運営することが困難な状況。近年、民間保険や共済制度が普及・充実し、市の共済制度の加入率も減少傾向にある。市が直接共済制度を運営して行く必要性について、採算性や市民サービスなどあらゆる観点より期限を定め検討されたい」とする意見が出されていた。
同制度が廃止になった場合、加入は来年8月31日まで受け付ける。契約期間中に交通事故に遭った場合、事故発生日から2年以内は見舞金の請求ができる。
なお、県内で同制度を市直営で実施しているのは浦安市のみ。
鉄筋不足問題説明に権利者不満=市川市駅南口再開発ビル「単純なミスというがすごいミス。権利者、入居予定者、市民に大きな心配をかけている。誠意ある対応を求める」―。市川市がJR市川駅南口で進めている第1種市街地再開発事業でこのほど施工者のミスによる鉄筋不足が見つかった問題で、市川市は14日と15日、権利者向け説明会を開き、鉄筋不足が発生した状況と今後の対策が施工者から説明された。
同事業は、特定建築者が建物を建て、完成後に施行者に引き渡す特定建築者制度を採用して建設中だったが、東京側の「ザ・タワーズ・ウエスト プレミアレジデンス」の25階から30階までで、128本の鉄筋が抜けていたことが、日本建築センターが先月11日に行った住宅性能評価の現場検査時に指摘され、工事が中断された。施工者の清水建設・稲崎祥二常務執行役員は「市、権利者、購入者に心配と迷惑をかけ申し訳ない。弊社に不備の責任がある」と謝罪した。
鉄筋不足の是正は、超高圧の水で柱を削り取り、必要な鉄筋を入れ、コンクリートで固めるといい、「原計画と同等の耐震、耐久性能を確保できる」と説明した。来年1月末の竣工と3月末の引き渡し期限は、間に合わせられるとする。是正方法について参加した権利者は、「これだけの高層マンション。是正方法にどれだけ実績があるのか不安」「是正方法が一つしか示されていない。最善のものなのかどうか分からない。いろいろな案を示すべきではないか」と不安を示す。
今後の再発防止については、施行者、工事管理者の検査要領を見直し、いままで行っていない配筋全数検査の実施を行い、チェック体制を強化するというが、権利者は、「鉄筋不足が左右対称に起こっており、偶然のミスとは思えない。24階以下も心配だ」「透明性確保のため、さまざまな過程を記録に残していくべきだ」と訴えていた。
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