市川よみうり2007年10月
春木川など改善必要=平成18年度環境調査変化なく市川市はさきごろ、市内の大気・水質・騒音などに関する「平成18年度環境調査」の結果をまとめた。各項目とも前年から大きな変化は見られず、ほぼ横バイの状況。春木川の水質や主要道路の騒音などは、依然として改善が必要な状況が続いている。
 大気については、市内八か所または3か所の測定局で調べている5項目のうち、「二酸化硫黄」「二酸化窒素」「一酸化炭素」は基準をクリアしたが、濃度が高くなると光化学スモッグとなる「光化学オキシダント」は、前年度と同様に全地点で基準値をオーバー。また、「浮遊粒子状物質」は1か所で2日連続で基準値を超えたため、基準をクリアできなかった。
 河川の水質については、前年同様にCODが基準値を超えた春木川以外は、ここ数年の緩やかな良化傾向を維持。海域の水質は、沖合部全四か所のCOD、沿岸部全3か所の全リンが基準値を超えたが、数値的にはほぼ横バイが続いている。
 国道14号や市川・浦安線などの主要道路の騒音については、多くの地点で基準値を超過。騒音については全地点で要請限度を満たしていた。
 調査結果の詳細は、市ホームページに掲載される予定。
 
住基カードで図書館の本借用可=市川市・11月から11月1日から、市川市では住民基本台帳カード(住基カード)を使って市立図書館の図書を借りられるようになる。市は、3月末現在で約12万枚を発行している図書館カードの機能を取り込むことで、住基カード発行枚数の増加を目論む。
 図書館カード機能付きの住基カードは、図書館カードに印刷されているバーコードを住基カードの裏面に印字。図書貸し出しの際に使用するのはこのバーコードだけで、住基カード内の情報や記憶領域は使用されない。すでに住基カードを所有している人には、バーコードの印字されたシールを住基カードの裏に張って対応する。
 市は昨年10月から、通常500円の住基カード発行手数料を無料とするキャンペーンを来年3月までの期間限定で実施するとともに、住基カードに印鑑登録証としての機能を追加。今年1月には、住基カードを使って証明書を発行する自動交付機の台数と交付する証明書の種類を増やし、同機を使用した場合の証明書発行手数料を窓口で発行する場合より50円低い250円に変更するなど、“住基カードのメリット”を打ち出すことで普及を図ってきた。
 その結果、キャンペーン開始前の昨年9月末時点で約6000枚だった住基カードの発行枚数は、今年7月末までに累計18752枚と3倍以上に増加。自動交付機による証明書発行枚数も、キャンペーン開始以前は月平均57枚だったが、今年1月から7月までは同1124枚へと増加しており、サービス拡充の効果が表れている。
 市は、今回の機能追加による目標として、毎年新規に発行する図書館カードのうち住基カードによるものを、新規発行数の約3割にあたる5000枚に設定。また、すでに図書館カードを保有している人については、市内に在住する20歳以上の保有者の約3割にあたる27000人を、最終的な住基カードへの切り替え人数の目標としている。

浦安市ゴミ減量に向け=食器返却を実験浦安市は6日に開かれたスポーツフェアの飲食ブースで、洗って再利用できる食器を使い、ゴミを出さないように努めた。食器を貸し出す際にお金を預かるデポジット制を初めて導入した。
 ゴミを出さないための取り組みは、一昨年の市民まつりから始め、今年の防災訓練を含めスポーツフェアが4回目。再利用できるプラスチックの食器を昨年の市民まつりで初めて導入したところ好評だったことから、今回も引き続き実施した。
 食器を借りるために必要で食器返却時に返却されるデポジット料金は、カレーなどを食べる平皿、トン汁などに使うどんぶり、ビールを飲むコップ、マグ一つにつき100円がかかった。はしやスプーンにはかからない。食器は、同事業を委託したイベントごみ減量に取り組む環境NGOシードジャパンがその場で洗浄して再利用した。市は、「食器の返却率を上げること、市民のみなさんにゴミの減量の取り組みに参加していることを体感してもらいたい」とデポジット制を導入した。食器を借りていた家族は「ゴミを減らすことでとてもいい。協力したい。貸し出し、返却場所が近いのが大切」「食器に固さがあるので食べやすいが、このコップじゃビールはあまりおいしそうじゃない」と話していた。 デポジット制で環境活動をより理解してもらう

危険な交差点で緊急現地診断=浦安署富岡交番前先月14日、浦安署富岡交番前の交差点で下校途中の児童が左折する大型トラックにひかれ死亡した交通死亡事故を受けて9日、県警、県、市や地元事業者、住民などが緊急現地診断を開いた。交通量の多い交差点だが、信号と横断歩道があり、死亡事故がこれまでなかったことから、交通誘導員の配置以外、特段の対策は採られていなかった。
 同交差点を通過する車両は1日に約3万1800台(平成19年1月=平日=の調査)。大型車の混入率は全体で29.5%。そのうち、右左折する車両は1万1261台で、35.3%におよぶ。
 児童は同日午後3時6分ごろ、友達と別れ一人横断歩道を渡る途中、舞浜方面から湾岸道路方面へ左折する際に左方の安全確認が不十分だった大型トラックに衝突され、後輪でひかれた。この事故から約一か月後に行われた現地診断は、「痛ましい事故だ。地元従来から住民が交差点の問題点を指摘していた。今回の関係各者の診断結果を効果的な対策に生かしたい」(中山浦安署長)と40人以上が参加し、同交差点の問題点を探った。
 同交差点は市総合公園やTDR(東京ディズニーリゾート)、浦安鉄鋼団地、JR新浦安駅など交通量の多い地点を結ぶ若潮通りにあり、湾岸道路に向う市道との交差点。近年浦安の新町地区に新たにホテルが開業したことも加え、交差点を通行する車両は増加傾向にある。
 同交差点の問題点には、「子供たちが多く利用する。歩者分離信号などをつけるべき」「交差点の歩道の道路際に電柱が立っており見通しが悪い」「緩衝緑地の樹木を伐採すべき」「交差点南部の道路に路上駐車が多く交差点に影響する」「大型トラックやTDRのリムジンバスなど交差点右左折車両が多い」などが指摘された。
 県警や県、市は、「(横断歩道が青に変わった時に右左折し切れていなかった車両が進入することがないよう)すべての信号が赤になる時間を3秒から4秒にするよう検討する」「歩車分離信号について検討する」「伐採が必要な緩衝緑地は、裁判において求められている現状維持終了後に行う」「同交差点には事件後、緊急の業務のない警察官を配置している。きょうから違法駐車の取り締まりを行う」と答えた。ただ、今後、市が実施する同交差点を通行する車両と歩行者などの実態調査を基に必要な対策と効果を検討し、予算計上して行うため、すぐに取り組める対策は多くない。
 同交差点を利用する運送業者の出入りが少なくない浦安鉄鋼団地。「事故後から警備員を交差点に配置しているが、交差点の状況が改善されるまで配置し続ける」という同鉄鋼団地協同組合は、安全運転厳守を警告する運送業者向けのチラシをすでに七千枚配布しており、新たに制作しているチラシ3万枚を今月中にも送付する予定。また、安全運転を促す立て看板も設置する。
 市教委は、学区内の交通危険交差点の交通誘導員をシルバー人材センターに依頼しており、同交差点には昭和61年から二人を配置している。
 
社労士が直接アドバイス=市川市・年金相談を対面で市川市は今月中旬から、年金記録の内容を見ながら社会保険労務士が対面で、直接アドバイスする新たな年金相談を始めた。これまで本庁舎と行徳支所で月1回ずつ行われていた一般的な年金相談よりも回数を大幅に増やし、市民の年金不安解消を目指す。
 同市では7月から、市民に代わって社会保険事務所に年金記録の照会を申請するサービスを始めたところ、1か月間でおよそ1500人が申請。申請数は9月に入ってから減少しているが、それでも月間で約600件に達しているという。
 新しい年金相談では、まず市民が相談日を予約し、市に年金記録取り寄せの委任状を送付。予約日には、市が社会保険事務所から取り寄せた年金記録を見ながら、社会保険労務士が相談者に年金記録の見方を説明するとともに、食い違いがあった場合には必要な手続きなどをアドバイスする。
 相談時間は、本庁舎が毎週火・土曜日と第3水曜日の午後1時―同4時半と毎週水曜日の午後5時―同8時、行徳支所が毎週木曜日と第1水曜日の午後1時―同4時半で、1回30分。年金記録の取り寄せには通常2週間ほどかかるので、早めの予約が必要となる。すでに年金記録をもっている人の相談も可能。問い合わせは市国民年金課(TEL334・1127番)。

交番侵入者を確保=市川署・新人警察官が訓練新人警察官を対象にした交番侵入者への対策訓練がこのほど、市川署大洲交番で開かれた。
 交番を訪れる人のなかには、警察官に暴行を加えたり、銃を奪おうとしたりする人もいる。これら不測の事態に、冷静沈着に対応し、負傷することなく制圧することを目的とした実地訓練。同署管内に配属された新人九人が参加し、実際に制圧にあたった。
 訓練は、「相談がある」と交番に入り、警察官の対応に不満をもった相手が刃物を出す例と、「自殺をしたい」と警察官の銃を奪おうとする例。刃物をもつ相手に帽子を投げて視界を塞ぎ、サスマタで壁に押さえつけて手錠をかける緊迫した対処に、現場を想定した訓練が初めての新人たちは緊張した面持ち。手塚聡巡査は「ふだん何も事件がない時でも危険が伴う仕事を実感した」、永妻愛子巡査は「訓練と分かっていたが怖さがあった。とっさに対応できるように訓練を重ねたい」と、これから始まる警察官としての勤務に気持ちを新たにしていた。
       
BACK