市川よみうり2007年2月
市民が選んだ景観100=市川市・案内地図を製作市川市は1月23日、市民参加で製作を進めてきた「いちかわ景観100選マップ」を完成させ、公表した。市民から募った市川の好きな景観を、分かりやすく紹介する同マップ。歩きながらでも見やすい地図作りを目指し、折り返した部分に掲載されている情報が地図と連携するなど、主体的に携わってきた市民や市内在学者がアイデアを盛り込み、「わがまちいちかわ」への愛着を多くの人にもってもらえるようにと製作した。また、市の観光資源を紹介するとともに、守り、育てていくための役割も担う。
 地図はA2判サイズの両面カラーで八ツ折り。市内を3地域(北部・中部・南部)に区分し、色分けで表示、写真も数多く盛り込んでいる。特長は、地図と紹介文の連動。たとえば南部(行徳地区。地図の下部)を見たい時に上部を折り畳むと、裏面の該当する紹介文と地図が合わせて見られるようになっており、見やすさに配慮されている。今後の取り組みとして市都市計画課は「マップに掲載し切れなかった情報を広く紹介するため、別冊版も検討している」という。
 製作に参加した県立市川工業高校の蒋美喬さん(17)は「使いやすさを大切に考えて作った。マップ作りに携わって、百選というすばらしい景観を、頭で考えるより心で感じられた。京成線沿いが好き」と地図の完成と市内の景観を味わえたことに満足げだった。
 今年度はマップを5千部作製し、本庁舎や支所、出張所、市民文化施設のほか、市内の鉄道各駅にも設置する。
 
社宅跡を公園緑地に=自治会が市川市に要望市川市菅野2丁目自治会(石渡彰会長)は2日、町内にあるNTT社宅跡地を市が買い上げ、公園として整備するよう求める意見書を、1893人の署名とともに市に提出した。同自治会内には公園が一つもないことが大きな理由の一つだが、町内には外環道路が開通した際にはその上部が公園または緑地として整備される計画もあり、市は「街づくり全体のなかで時間をかけて検討したい」としている。
 同地は元貴族院議員で東京市長も務めた西久保弘道が大正5年から昭和5年まで居住していた所で、面積は約2200平方メートル。その後、邸宅は解体され、数年前までNTTの社宅として使用されていた。
 住民たちは、町内のほぼ中央に位置する同地が公園になれば、子供たちの遊び場や市民の憩いの場、災害時の避難場所になるだけでなく、「公園内に自治会館ができれば地域交流がさらに盛んになる」と期待を寄せる。また、同地には樹齢200年を超えると思われるクロマツが10本近く残っており、「住宅地として売却されればクロマツは切られてしまう」という危機感もある。
 西久保弘道は、同地に剣道場を開いたり、白幡天神社に青年会館を建設したりするなど、地域の青少年育成にも協力した人物。住民たちは、「公園の名称などを工夫すれば西久保邸跡地として保存もできる」と、その文化的価値も指摘している。市川市菅野2丁目自治会(石渡彰会長)は2日、町内にあるNTT社宅跡地を市が買い上げ、公園として整備するよう求める意見書を、1893人の署名とともに市に提出した。同自治会内には公園が一つもないことが大きな理由の一つだが、町内には外環道路が開通した際にはその上部が公園または緑地として整備される計画もあり、市は「街づくり全体のなかで時間をかけて検討したい」としている。
 同地は元貴族院議員で東京市長も務めた西久保弘道が大正5年から昭和5年まで居住していた所で、面積は約2200平方メートル。その後、邸宅は解体され、数年前までNTTの社宅として使用されていた。
 住民たちは、町内のほぼ中央に位置する同地が公園になれば、子供たちの遊び場や市民の憩いの場、災害時の避難場所になるだけでなく、「公園内に自治会館ができれば地域交流がさらに盛んになる」と期待を寄せる。また、同地には樹齢200年を超えると思われるクロマツが10本近く残っており、「住宅地として売却されればクロマツは切られてしまう」という危機感もある。
 西久保弘道は、同地に剣道場を開いたり、白幡天神社に青年会館を建設したりするなど、地域の青少年育成にも協力した人物。住民たちは、「公園の名称などを工夫すれば西久保邸跡地として保存もできる」と、その文化的価値も指摘している。

防犯カメラ早くも80%設置=市川市の駐輪場市川市は、市内の自転車駐車場(以下駐輪場)のほとんどに防犯カメラを設置、今月から稼動させている。昨年度から3か年の事業として取り組んでいたが、安全で安心な街づくりのため、1年前倒しの早期設置に踏み切った。
 条例で定められている市内の駐輪場は、今月開所したJR市川駅北口の市川第7駐輪場を合わせて45か所だが、すでに設置していた駐輪場と合わせて、駅周辺の36の駐輪場に防犯カメラを設置した。早期設置について市は「(犯罪が多発する)現状に対して、犯罪の抑止につなげたい。駐輪場内だけでなく、駐輪場は駅周辺や住宅街に多く、街の防犯に役立つ」とし、防犯カメラをこれまでの購入からリースに切り替えることで初期投資を抑え、多くの駐輪場に設置した。
 防犯カメラの設置台数は、駐輪場の規模に応じて2台から24台まで。画像はハードディスクに保存し、1週間で削除。犯罪発生など条例に基づく範囲内で警察に提供する。
 市は今後設置する駐輪場について、防犯カメラの設置を基本としていく方針。

自転車盗難ゼロを目指す=学生が手づくりイベント「二重ロックの装着をお勧めします」―。
 浦安市内の高校生と大学生で組織する学生防犯ボランティアX5が24日午後1時から同3時まで、自転車盗難ゼロを目指した二重ロック普及イベントをJR新浦安駅前のショッパーズプラザと駅前広場で開く。学生手づくりのイベントで、市民に犯罪のない街への協力を訴える。
 浦安市内の犯罪発生率は、県内人口10万人以上の自治体のなか、平成18年度は2位(3657件)で、その多くが自転車盗難(902件)と盗まれた自転車を乗り回す占有離脱物横領(359件)。学生は学内でも起きている自転車盗難をなくそうとV5(明海大学、県立浦安高、同浦安南高、東海大浦安高、東京学館浦安高)の各校で二重ロックや防犯登録、決められた場所への駐輪の徹底を学校側とともに呼びかけ、徐々に実績を上げている。
 学生らは、「一人ひとりが自転車を盗まれないように二重ロックをすればいい」というこの運動を市内に広げ、犯罪のないまちづくりに貢献しようと、各校の生徒会や学友会、有志約七十人が同イベントを企画した。
 各校はショッパーズプラザ一階広場で、“二重ロックの装着”をテーマにした紙芝居や防犯手記の朗読、防犯劇のほか、護身術、チアリーディングやハンドベル、よさこいソーランも披露。駅前広場では、昔から市内の縁日で売られていた名物の玉子フライ(タマネギのみじん切りを練り込んだ生地を薄くのばしてフライにし、秘伝のソースをつけて食べる)がもらえる防犯クイズ、ちびっ子警察官記念撮影や白バイやパトカーの展示も行われる。
 浦安南高は、文化祭で好評だった紙芝居で二重ロックの装着を訴える。代替わりした新生徒会と2年生を中心とした生徒たちが、自分たちが体験した事件を基に物語を考え、手づくりで取り組んでいる。同校元生徒会長の伊瀬菜穂さん(3年)は「自転車が盗まれることのない街にするために、小さな子供やお年寄りにも分かりやすく二重ロックをすることの大切さを伝えたい」と、楽しみながら制作に励んでいるという。
 V5のメンバーはイベント後、同駅周辺で二重ロックの実施状況などの点検を実施する予定。
 
会長はじめ10人辞任=市川市男女平等推進委昨年の12月市川市議会で「ジェンダーの解消」を明記した同市の男女平等基本条例が廃止され、4月から「男女の特性の尊重」を盛り込んだ男女共同参画基本条例が施行されることに伴い、同市男女平等推進審議会委員15人のうち、白井堯子会長を含む10人が16日に同審議会を辞任した。
 同日開かれた会見で、白井会長は「新しい条例は現行条例と趣旨が全く違う。基本法とも矛盾するところをたくさんもっている」と辞任の理由を説明。辞任がこの日になったことについては、「いろんな意味で新条例に抗議したいという気持ちを強くもっているため。2月16日は市が新条例をどう解釈しているか説明したので、伺ってから辞めたかった」と述べた。
 これに先立ち開かれた今年度2回目の同審議会では、市が「現行条例を見ると随所にジェンダーを否定するともとれるような規定がなされており、これが歪曲されたジェンダー・フリーの思想・解釈に結び付けられるおそれがあった」という新条例制定の背景や、「『男女がその特性をいかし』という条文は、男女共同参画社会の形成を阻害しないと考えられる社会的性別を指す」「『男らしさ女らしさを否定することなく』という条文は、男らしさ、女らしさを否定した人間の中性化を目指すことは男女共同参画とはことなることを明確に規定したもの」など新条例の中身について、市の解釈を説明。委員からは、新条例の制定過程や名称変更、前文の削除、父性・母性と明記されたことなどに不満の声が相次いでいた。
 ただ、同審議会は現行条例に沿った施策を推進する立場で市に助言などを行ってきた組織であるため、条例の趣旨が大きく変わったいま、委員から不満や辞職の声が上がるのは、ある意味、自然な流れともいえそうだ。

行政情報をネットで=市川市新年度から市川市は行政情報の公開、PRをさらに進めるため、インターネット放送局を来年度中に開設し、災害情報発信の拠点としても位置づけ配信を始める。平成19年度の新規事業として議会に予算を上程した。
 番組として検討しているのは、市の映像文化センターで映像制作公開講座を受講した市民が、市民の目線で制作する健康や文化、教育など生涯学習の公開講座と、行政情報の提供と透明化を踏まえた市の審議会など。審議会の番組化は研究対象で決定ではないが、実現すれば、県単位では実施している自治体もあるが、市町村では珍しい例となる。
 災害情報については、災害時に市の災害対策本部と連携して情報発信の拠点として活用する方針。
 ブロードバンドの普及で、各家庭で情報量の多い映像番組を受信しやすい環境が整いつつあるとともに、市民一人ひとりの情報発信は、文字から音声、さらに映像へと広がっていく。市映像文化センターは、「これまでの文字情報だけではなく、映像も含めることで、わかりやすい情報提供、情報公開を進めたい」という。
 市はすでに、市川ケーブルテレビで「マイタウンいちかわ」を番組提供しているが、インターネットの『いつでも、好きな時間に』という特性を生かし、併用することで広報活動の強化を図る。
 今後は、「制作する番組の検討を進めて、さまざまな番組を提供していくとともに、市民による番組制作をとおして、生涯学習として市民の映像制作力が高まることにもつながれば」(同センター)とみている。
 予算額は1255万5千円。関連予算として、情報システム費など1750万円、社会教育費など450万円を合わせて計上している。また、同ケーブルテレビでの広報番組の放送時間を延長させるため、映像広報制作放映事業として5千36万円(前年度比745万2千円増)を計上する。
       
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