今年から修了証・曽谷小4年生自転車交通安全教室「みんな、自転車に乗った瞬間、被害者から加害者にもなる」ー。
市川市と市川署は先月27日、市立曽谷小(室田正美校長、児童542人)で4年生を対象に自転車交通安全教室を開き、終了後、今年度から発行を始めた自転車教室修了証を子供たちに手渡した。
「市川市は自転車事故が県内でも特に多い。自転車は車の仲間。車道の左端を走り、標識を守るように」と、4年生85人に、守るべき標識や、車や歩行者に注意した乗り方を、写真を使って伝えた後、校庭で飛び出しの怖さを人形を使って実演。飛び出した人形をひいた車に乗った児童は「危ないーと気づいても車は急に止まらない」と道路での飛び出しの怖さを体験した。
児童は、「そんな(平成17年、県内の交通事故死亡者が5月26日までですでに123人)に死んでいるなんて」「自転車に乗るにはたくさんのルールがある」「車に乗っている人から見えない位置がたくさんあって、車のそばはとても怖い」など、さまざまな感想をもっていた。
教室修了証は市交通計画課と市川・行徳署が発行を開始したもので、学校名と氏名、生年月日、血液型を書き込める。永嶋英樹警部補は「事故に遭うと緊張してつい“大丈夫”と答えてしまうと思うが、家に帰ってから骨折などに気づいても事故を起こした相手はわからない。修了証やきょうの教室のことを思い出して、どんなに小さな事故でもお父さんお母さん、警察に電話してほしい」と、事故の対処の仕方を切実に訴えた。修了証は個人情報に配慮して住所や電話番号を書き込む欄はない。
県内初市民防犯ネットワーク=浦安・かけこみ110番 浦安市は市内600を超える店舗の賛同を得て、「防犯かけこみ110番の店プロジェクト」をスタートした。犯罪に遭ったり、遭いそうになった時のかけこみ先は、これまで子供を対象にした個人宅や店舗はあったが、今回のような、大人も含めて全市民を対象にしたネットワークは、全国的にもめずらしく、県内でも初めて。「犯罪の半数以上が道路や道路に面した場所で起きている」(浦安署)ため、市内全域をカバーする店舗を核とした防犯ネットワークの効果が期待される。
店舗は、かけ込んで来た人を、<1>犯人、不審者から保護<2>110番通報<3>警察官到着まで保護ーを柱に、被害に遭った、あるいは遭いそうな人をいち早く守り、犯人検挙に協力する。店の入り口など外から見えるところにシール「防犯かけこみ110番の店」を張り、市民にわかりやすくしているほか、「犯人への警告としても効果がある」(浦安署)。店舗には防犯ブザーなどの物資を必要に応じて配布する考え。
賛同した事業者は各組合の加盟店が中心だが、市が直接、協力を求めたコンビニエンスストアも54店舗参加した。今後、組合のない業種や組合非加盟店舗にも随時、協力を呼びかけ、賛同事業者を増やしていく。
先月31日に、市と浦安署、賛同した店舗や組合代表者が覚書に調印。松崎秀樹市長は「市民生活に直結した店の数多くに賛同してもらってうれしい」とあいさつ。平野彰三署長は「平成14年を最多に、市民の防犯意識が高まり、犯罪は減少したが、油断はできない。犯罪を逃さない、被害者を孤立させない社会づくりが大切」と、特に高齢者や女性、子供を守るネットワークとしての重要性を語った。
新浜小で防犯啓発・青色回転灯付パトカー紹介 市川市と行徳署は同市立新浜小で1日、先月下旬に同市に納入された青色回転灯装備パトロールカー2台を同小3年生142人に披露し、千葉光行市長や今満博署長が犯罪への注意を呼びかけた。
千葉市長は<1>先生の言うことを聞く<2>お父さん、お母さんの言うことを聞く<3>知らない人の話にのらない―という3つを児童と約束。今満署長は<1>イヤなことはイヤと言う<2>防犯パトロールには協力的に―の2点を、児童に呼びかけた。
同市の保有する青色回転灯装備パトロールカーは合計4台。2台は警察や消防のOBなどで構成するパトロール員用で、残り2台は県警から同パトロールカー使用の証明書を交付された団体への貸し出し用として利用していく。
本八幡駅南口・バリアフリー工事の一部完成JR本八幡駅南口とメディアパーク市川を結ぶ「メディアロード」で現在、バリアフリー工事が進められているが、このほどその一部が完成した。
工事が完了したのは、市消防局とコルトンプラザを結ぶ大通りから、JRの高架下にある八幡青少年館付近までの125メートル。1.8〜3メートルだった全幅を、2.6〜3.9メートルまで拡張したほか、透水性のあるインターロッキングブロックを使用して滑りにくく舗装。視覚障害者用誘導ブロックを敷設し、排水溝のフタを平らに改修した。
今秋には、高架脇の残り125メートルについても同様の工事を始め、年内に完成させる予定。高架を潜ってから八幡第2駐輪場付近までの約100メートルは、ガードレールを撤去して現在約1メートルの歩道を1.5メートルに拡張し、車道とは地面の色で区分けする方針。着工は来年度以降で、完成時期は未定。
歩行者にやさしい“ソフトカー”・試乗の市川市長も関心愛知万博でも展示されている、自動車の最高速度を制御する“ソフトカー”を開発している千葉商大の小栗幸夫教授はこのほど、千葉光行市川市長を訪問。道路やまちづくり部署の職員も、一目見ようと数多く集まった。
大学から、一人乗り電気自動車の「ソフトカー」に乗って来庁。時速2―50キロメートルにボタン一つで設定できるソフトカーを紹介した小栗教授は市長や職員に、「(市川市立)真間小脇の通りは自動車がスピードオーバーの時速30〜40キロで走っていて、歩行者は安心して歩けるところがない。みなさん行政のほか、市民、運転者の問題だ。ソフトカーを出している万博会場のような、閉じられた環境だけが安全では何の意味もない」と強調した。
これに先立ち、小栗教授は、手児奈霊堂で開かれた手児奈日曜市で来場者に真間小周辺の交通事情について青空講座を開いた。「いまの道路整備状況を見ると、道幅を広げるのは21世紀中では無理だろう。車両通行止めにしては、ほかの道の環境がこの通り以上に悪化する。一方通行にしては、かえってスピードが上がる。解決には、自動車のスピードを落とし、少なくとも法定速度で走ることが必要だ。ソフトカープロジェクトは、車や道路中心の都市開発を変えていく取り組み」と訴えた。
そら豆・宮久保小など学校間“食”交流市川市立下貝塚中ブロックで、食を通した小中学校の交流事業が進められている。小学生がそら豆のさやむきを通して、地域や食を学び、中学生も食べながら食を学ぶ取り組みで、学校間の垣根を越えた食に関する事業は「市内でほかには例がない」(市教育委)。
宮久保小2年生が13日、地域の農家の協力を得てそら豆のさやむきを行い、下貝塚中ブロックの北方小と大野小でむいたものと合わせて、同中で調理し、生徒が給食の一品として“大人の味”を楽しんだ。
宮久保小では、栄養士の本間さんが「そら豆は空に向かってさやが育つからそら豆っていうの。食べごろになると下がってくるのよ」と解説。担任教諭は、そら豆を題材にした昔話も紹介した。
さやむきをする児童たちは「おじいちゃんの家でよく食べる」「ちょっと臭いし苦いからあんまり好きじゃない」と話していたが、給食では、旬の塩ゆでしたそら豆をほおばっていた。6月初めには、1年生がむいたそら豆を児童全員で食べている。
同事業は昨年からスタート。昨年は、そら豆だけでなく、枝豆も取り上げた。本間さんと下貝塚中・栄養士の坂田さんは、「児童はまだ大好きじゃないかもしれないが、自分がむいたものだからこそ、おいしいとわざわざ言いに来る。食材に関心をもってくれる」「小学校と中学校で献立が急に変わることがないよう、栄養士が3年前から交流を深めている」と、子供たちの成長を支える“食”への思いを語った。
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