市川よみうり2005年5月
地域の安全を守る・柏井新駐在所落成市川署は先月20日、柏井町一丁目の県道船橋松戸線沿いに移転した柏井駐在所の落成式を開いた。
 旧駐在所は昭和48年に、新駐在所の約380メートル西方に建設されたプレハブ造りで、老朽化していたうえ、来訪者が駐車や相談をするスペースがないなど、不便な面があった。
 新駐在所は敷地面積249.69平方メートル、延べ床面積109.31平方メートルの木造2階建て。相談コーナーや来客用トイレ、2台分の駐車場も設けた。
 駐在所は、職員が家族とともに住み、地域に密着した活動を進めるところ。落成式では、3月から同駐在所勤務となった小松清治巡査が「この駐在所を地域の安全を守るシンボルとして皆様に愛されるよう、家族ともども日夜がんばってまいります」と、抱負を語った。
 
市川市=市川駅北口整備に着手市川市は今年度から、JR総武線市川駅北口で、地域の歴史や文化、自然を生かすまちづくりを進める。駅前ロータリーを人も車も使いやすく整備し、地下駐輪場を新設するほか、真間・須和田地区の歴史・文化施設の周回路整備などを実施する。使いやすく居心地のよい駅前の整備によって、商業の活性化も目指している。事業費は約7億2千万円。
 市にとって市川駅周辺は、本八幡を補完する「サブシビックセンター」。南口再開発に合わせ、商業が集積する北口の駅前広場を中心に、同市、ひいては県の玄関口にふさわしい駅周辺環境とする。
 駅前広場は、駅前ロータリーで自動車の動線整備を行って交通渋滞を緩和するとともに、歩行者が安心して歩けるよう、歩道の拡幅や段差解消、勾配を改善する。防火水槽の設置や防犯カメラ設置支援を行うほか、モニュメントを駅前広場の完成と同時に設置。  歩道は、市道4本を整備するほか、特に、アイアイロードと駅東側を南下するゆうゆうロードを交通バリアフリー特定経路として整備。ゆうゆうロードは道路の拡幅のため、用地買収も進める。
 放置自転車を解消するための地下駐輪場は、アイアイロード第2駐輪場の地下に設置することを検討中。
 市はこれら事業の詳細を検討するため、今月中に地元自治会や商店会、有識者、行政による市川駅周辺まちづくり懇談会を設置する方針。
 同事業は、政府のまちづくり交付金事業として内定済み。交付期間は最長五年。限度額は交付対象事業費のおおむね四割。ハードだけでなくソフト事業も交付対象事業となる。

保育士を対象に侵入者対応講習会市川市東国分の三愛幼稚園(芝田弘一理事長・園児270人)は9日、保育士など職員を対象に侵入者対応講習会を開き、市川署生活安全課の加藤進一さんから、さすまたやモップ、イスなどを使った対処方法の指導を受けた。
 加藤さんは同園について、建物の視認性が良いことのほか、ビデオカメラやカラーボールなどを備えている点を高く評価しながらも、「安心してしまってはダメ」と、注意を喚起。「教室にナイフを持って入るということは、殺すことや傷つけることが目的。決意をもって対処してください」と、躊躇なく臨むことを求めた。
 紹介された対処法は、実演を交えた具体的なもので、「モップは振り回さず、相手ののど元に構える」「さすまたで相手を壁に押すときは腰を低くして上に押し、後ろからひざを突くときは上から下に押す」「さすまたが三本ある場合は、一本で相手の目を釘付けにして残り二本で狙う」など、状況に応じさまざま。熱心にメモを取りながら見ていた保育士たちは「最近このような事件が多いので、他人事ではない」と、気を引き締めていた。

子供の読書意欲を向上・市川市中央図書館と稲越小に文科相表彰子供の読書意欲を高める活動を実践している学校・団体・個人を表彰する文部科学大臣表彰式が先月23日、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで行われ、市川市中央図書館と同市立稲越小(瀧野英一校長)が表彰された。
 同図書館は、「こどもとしょかん」に児童サービス専任職員現在8人配置し、読み聞かせや紙芝居などの活動を行っているほか、こども館での読み聞かせ事業に対しても絵本の選定や同館職員への指導などで協力。教育センターの事業である図書館と学校のネットワーク事業においても、必要な資料の選定・貸出、学校からの照会対応など、全面的なバックアップを行っていることが評価された。
 稲越小は、担任教諭等から児童へ、あるいは6年生から1年生への読み聞かせを常時実施しているほか、図書委員会による図書PR活動も活発。調べ学習や国語、社会などの学習においても積極的に図書館を活用し、児童一人あたりの図書貸し出し数は、月約40冊に上るという。
 
市民相談課脇に授乳室を設置市川市は先月から、市庁舎1階総合市民相談課窓口脇に授乳室を設置した。
 同庁舎では、以前から「授乳室はないか」という問い合わせが多くあり、随時空いている相談室などを利用していた。今回設置された授乳室には、授乳チェアとオムツ交換用ベッド、小さなテーブルを設置。粉ミルクを溶かすためのお湯もポットに用意している。
 同室はカギがかけられているため、利用したい場合は、まず総合市民相談課窓口まで。市子育て支援課は「小さな子供といて疲れたときの休憩でもいい。気楽に利用してほしい」と、話している。

児童虐待相談が大幅増・市川市最多の138件市川、浦安など4市を管轄する県市川児童相談所はこのほど、同所によせられた平成16年度の児童虐待相談件数(速報値)をまとめ、前年度の194件から63.4%増加し、これまでの最多件数を大幅に上回る317件に達したことがわかった。市別では、市川市が138件と最も多く、次いで船橋市の119件。浦安市は38件、鎌ヶ谷市は21件で、鎌ヶ谷市を除く3市で過去最多を記録した。
 ただ、相談件数の増加が実態の悪化を表すとは限らず、これまで隠れていた虐待が表面化したという見方もある。同所は「事件報道などもあり、市民の意識が強くなっていることも反映されているのでは」と見ている。
 同所への相談件数は、平成11年度には63件だったが、児童虐待防止法が成立した翌年の同13年には219件と急増。その後2年間は、190件前後で推移していたが、昨年度、再び大幅な増加に転じた。
 同所は昨年12月、施設を拡張した東大和田の新庁舎に移転し、地域の児童福祉関係者に講堂や多目的広場の貸し出しを開始。「孤立が虐待につながることもあるので、市や関係者と連携、地域で支え合える体制をつくりたい」としている。
 児童虐待の通報は(TEL370・1077番)、相談専用(TEL370・5286番)まで。

  市川市・児童虐待通報と相談窓口専用電話を開設
 児童虐待の相談件数が増加するなか、市川市は虐待への初期対応と、子育て不安解消による虐待の未然防止を図っている。
 昨年、児童虐待防止法と児童福祉法が改正され、児童相談所の任務が一部、市町村に移管された。これを受け、市は4月から、子育てに関する総合的な窓口「こども総合相談窓口」を、市庁舎1階の子育て支援課内に新設。窓口内には、児童虐待通報専用電話を開設した。
 同窓口には、こども福祉課や保育課の相談員を集めるとともに、職員も増強。他の部署にまたがる相談には、当該部署職員が来て一緒に対応するなど、虐待を含めた総合的なサポートと、ワンストップ化による市民の利便性向上に努めている。
 同窓口の(TEL334・1392番)。「虐待を見た」「虐待ではないか」というときは、児童虐待通報専用電話(TEL334・1391番)まで。


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