市川市=生ゴミ堆肥化で循環を 調理クズを堆肥化するモデル事業を提案―。公募市民が市川市の廃棄物行政にアイデアを提供する「じゅんかんプロジェクト4」(第4期循環型社会推進懇談会)は先月26日、1年間かけて検討し、まとめた報告書を千葉光行市川市長に手渡した。
座長の小野亘さんは「生ゴミの減量に絞って検討を進めた結果、農家に協力してもらい、生ゴミ堆肥で野菜を作り、消費者も含めた循環システムを確立していきたい。市川版千産千消です」と報告書の概要を説明した。もう一つの柱である12分別収集の徹底については「積極的な協力者を表彰するほか、転入者への周知・啓発が必要」と指摘した。
これに対して千葉市長は「12分別収集は年々成果を出しているが、時間ともに協力度は下がっているようだ。再度盛り上げていかなくては。これからも協力して欲しい」と長期間の検討をねぎらった。
プロジェクトメンバーは「実行しなければ問題点もわからないのでぜひモデル事業を進めてほしい」「行政の指導がないと市民のモラルが向上することは難しいのでは」と訴えた。
生ゴミの堆肥化モデル事業について千葉市長は「学校給食の調理クズを堆肥化して販売しているが、まだ高い。協力してくれる農家がいれば循環サイクルが確立できるだろう。」と語った。
提案では、協力市民が提供する調理クズを協力農家が据置型コンポスト容器で堆肥化、野菜を生産し、消費者に販売する。
市は今後、事業実施への詳細を詰め、早ければ5月にも事業を開始する考え。同プロジェクトメンバーには梨農家も参加しており、前向きな姿勢を見せている。過去の同プロジェクトメンバーたちが中心に昨年3月に発足した市民有志の「生ゴミじゅんかんプロジェクト」も積極的。
市川市=マナー条例施行からモメ事は毎日 市川市がマナー条例を施行、鉄道駅周辺で路上喫煙者から過料を徴収するようになって約8か月が経った。市民には広く路上禁煙が浸透しつつあるが、市外の人や条例を無視する態度をとる人は絶えず、「モメ事は大なり小なり毎日あるよ」とマナー条例推進指導員。
今月3日にも、JR本八幡駅南側で同指導員と条例違反の若者とのトラブルから、警察と消防が現場に急行する騒ぎが起こった。「市が過料を徴収し始めてから初めて」という市マナー条例推進課は「市民への浸透が進んでいる反面、市外者や条例を無視する人の占める率は上がっていると思う。指導員の話を日々聞いていて、いつ(事件が)起きてしまうかと感じていた」と語る。
過料は昨年6月以降、路上禁煙地区に指定されたJR市川駅、同本八幡駅(京成八幡駅周辺含む)、東西線妙典駅、同行徳駅、同南行徳駅周辺で喫煙や吸い殻をポイ捨てした場合に徴収している。
徴収件数は今月2日までに2532件。96%(2426件)が男性で、「20〜30代の若者が多く見られる」という。
地区別で見ると、最も多いのが市川地区で607件(全体の約24%)。次いで行徳地区576件(同約23%)、八幡地区562件(同約22%)。南行徳地区は424件(同約17%)、妙典地区は363件(同約14%)だった。
大和田自治会=地域通貨「てこな」でIT受講市川市の大和田自治会はこのほど、国の実証実験として市が進めていた地域通貨「てこな」を利用して市のIT講習会を受講した。組織の枠を越えた初めての、地域通貨のやり取りとなった。
パソコン初心者の同自治会員14人が、パソコンの基礎からインターネットの検索までを2時間にわたって学んだ。受講料は一人200てこな。
参加者は「ボランティアをしたことで、こうしてパソコンの使い方をただで教えてもらえたんですね。データのやり取りがわかりづらいですが…」と助け合いの輪の仕組みを体感していた。
講師を務めた市IT講習会サポーターの堀岡邦弘さんは「今後、日本の人口は減少し、高齢者率もさらに上がる。市川市が実施した地域通貨てこなを生かすことで、お互いができることで助け合っていきたいですね」と今後も積極的に取り組んでいきたいとの思いを語った。
浦安市=自然エネルギー街灯導入へ 浦安市は、市内道路の街灯が設置してから25年から30年ほど経過しているため来年度以降に順次整備していく方針だが、街灯が停電や災害時でも道路を照らし続けられるよう、風力発電や太陽光発電といった自然エネルギーを活用させていく考え。
街灯整備は、最も経年している旧街を中心に進めていく方針。導入する街灯は、節電とともに、撤去時には財産として処分できる効率のよいタイプを検討。県企業庁が保有する土地や東京ディズニーリゾートを含めた市全域の電気代として試算すると、年2億円の削減にもなるという。
現段階では、各避難場所を結ぶ大三角線や、市庁舎へ至るさくら通りなどが候補にあがっている。
自然エネルギーを活用させる街灯は、ある程度の距離を置き、分岐点やターニングポイントに設置する。市建設部土木課は「停電や災害時に、街灯が消え、街が真っ暗闇になってしまわないよう、また、災害時の道しるべとなるよう導入していきたい」としている。
市は、本庁舎と第2庁舎間にプロペラ型の風力発電装置と太陽光発電パネルで点灯する街灯を試験的に設置した。現在、騒音問題も含めて導入に向けた検討を今年の夏ごろをメドに進めている。子供たちへの環境学習をはじめ、市民に対して自然エネルギー活用を訴える役割も果たしている。
浦安市犯罪発生率県内トップ 浦安市の平成16年中の犯罪発生件数(暫定)が、市町村別人口1万人あたりの犯罪発生件数で県内トップとなった。一日あたりの犯罪発生件数は14.63件。
大きく増えたのは、ほとんどが万引きで年々増加している「その他侵入盗」(1588件、前年比194・84%)。浦安署では「万引きをはじめ、犯罪全体を通して少年によるものが半数以上を占めている」という。
次いで、いわゆる振り込め詐欺などが増えた詐欺(147件、前年比131.25%)。オレオレ詐欺と架空(不当)請求詐欺、融資補償金詐欺の合計被害件数は35件で、被害総額は6千412万5千950万円に上った。同署では「振り込む前に、まず事実確認。本人に電話をして確認するほか、警察にすぐに相談してほしい」とアドバイスする。
反対に減ったのは「空き巣」「自転車盗」「車上ねらい」「ひったくり」。
平成15年に大幅増加(前年比160.13%)した空き巣は、121件減の353件(同74.47%)。浦安市では数多くの自治会で防犯パトロールが行われているほか、公共空間犯罪を防ぐため浦安署も特別警察隊を組織して対応。同署の渋谷副署長(当時)は「市民の自主パトロールの力が大きい。行政と民間事業者、防犯協会、警察が連携して組織したことも効果を発揮している」とみている。
窃盗犯は、117件減少の自転車盗が1230件(同91.31%)と多数を占めている。放置された盗難自転車を乗り回すケースも多く、交通ルール、マナーも含めて自転車に関連する課題は大きい。
減少傾向にある車上狙いは228件減の491件(同68.28%)。同署では、警官が特別チームを編成、夜間に私服でパトロールを実施、未然防止に務めているという。
浦安署は独自の活動として、防犯協会を通じて毎日、市内の犯罪状況を公表、「どんな犯罪が起きているのか、どんな手口が使われているのかを伝えることで、市民のみなさんに気をつけてもらいたい」と活用を訴えている。
菅野グリーンクラブ=こどもエコ県代表に小中学生が学校や地域、家族、友達などと環境学習に取り組む「いちかわこども環境クラブ」に登録している「菅野グリーンクラブ」が、3月26日から2日間、愛知県で行われる環境省主催「こどもエコクラブ全国フェスティバルinみはま・はんだ」の県代表に選抜され、代表児童4人と指導の中村あづさ教諭が18日、千葉光行市川市長に報告した。
同フェスティバルの市川からの選出は3度目で、菅野小からの選出は平成14年度以来2回目。各都道府県代表一組が選出され、今年度の応募数は全国から556。菅野グリーンクラブは、市立菅野小6年3組の児童28人が総合的な学習の時間に取り組んだ田んぼでの稲作や、その家庭で触れ合った人、学んだことなどについて、壁新聞で発表していた。
子供たちは、千葉市長に「選ばれたと知ったときは真っ白になって、あとですごいと思った」など受賞の感想や、「沖縄や北海道など、気温の差が違うところのエコの取り組みを見てみたい」など全国大会での学習会への思いを語ったほか、「田んぼで顔が真っ黒になった」と体験談を楽しそうに報告。千葉市長の「米偏に『健康の康』と書くと『糠(ぬか)』。糠は体にいいんだよ」「人に良いと書くと『食』。バランスのとれた食事をとらないといけない」との話に感心していた。
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