市川よみうり2004年6月
舟大工技術保存会=境川で打瀬舟「浦安丸」お披露目浦安市の舟大工技術保存会(宇田川信治代表)が作製していた打瀬舟「浦安丸」がこのほど完成し、5月22日に境川でお披露目された。
 打瀬舟は、袋状の網を海底に沈めて曳(ひ)き魚をとる打瀬網漁に使用された舟。江戸時代の宝永年間(1704〜1711)に和泉岸和田地方(現在の大阪南部)で始まったといわれ、浦安でも昭和20年代までは盛んに行われていたという。
 「浦安丸」は、当時の形を再現。8馬力のエンジンは使用しているが、当時と同じく帆船としても使用できるようになっており、エンジンが目立たぬよう設計。材質には印旛スギを使用。大きさは長さ9.5メートル、幅1.7メートル、深さ0.7メートル、重さ約1.5トンで14人乗り。のり養殖や潮干狩り、帆船などの体験船として活用する予定だ。
 この日は進水式でお払いとお清めを行った後、境川でお披露目。同市の囃子(はやし)保存会と、市立浦安小児童によるお囃子の舟に先導され、大漁旗をなびかせながら、境川の新橋―今川橋間を約1時間にわたり航行した。
 
市川市菅野地区・新しい公民館オープン新しい公民館「中央公民館・菅野分館」が市川市菅野地区にオープンした。住友鋼管跡地向かいの菅野子ども広場内に建設された。
   菅野分館は敷地面積約496平方メートル。延べ床面積280平方メートル。道路を走る車の音も気にならない防音機能を備えた多目的ホール(定員70人)、学習室(同25人)、和室(同20人)のほか、ベビーベッドの設置や車イスでも利用できるトイレなど。多目的ホールはカラオケや音楽、ダンスサークルの利用が可能、規模によって演奏会も開けるという。
 住友鋼管関係者は、「市川は会社の発祥の地で、特に周辺のみなさんに育てていただいた。集会所のない周辺の自治会にそのお礼として、形に残る施設を贈りたかった」と語る。建物は平屋だが、天井を高く、窓も大きくしたなど、明るい施設となるように工夫を凝らしたという。
 菅野分館の開館時間は午前9時から午後9時まで。休館日は月曜日と祝祭日。斎藤義一館長によると、「先月20日に新規サークル16件、既存サークル3件の合計21件を受け付けている」という。   

市川市初の美術館誕生「芳澤ガーデンギャラリー」 市川市初の美術館が、真間の閑静な住宅地のなかに広がる庭とともに楽しめる施設「芳澤ガーデンギャラリー」(仮称)として生まれた。市川縁(ゆかり)の芸術家作品を中心に展示・収蔵。グランドオープンは9月下旬を予定している。同地は、樹木や邸宅、美術品も合わせて一昨年3月に芳澤月恵さんが市川市に寄贈した同敷地の豊かな庭園の緑とギャラリーの整備を計画、昨年8月に着工した。
 敷地面積は約3376・33平方メートル。建物はRC造平屋建て、延べ床面積は約599・23平方メートル。間仕切りをとって200平方メートルの展示室としても使える100平方メートルの展示室(高さ4.5メートル)2室と、茶室(35平方メートル)を含め和風の部屋が75平方メートル。ロビーは全面ガラス張りで緑の色濃い庭を堪能できるほか、パソコンも設置して美術品について調べられるようにする。
 展示室には天窓を設けてあり、自然な光を取り入れるほか、窓を開放することで自然と調和した展示も可能。
 茶室のほか、野点(のだて)についても希望があれば検討するという。周囲は住宅街だが、四重奏くらいの演奏としての利用も視野にある。
 市は同施設を「街かどミュージアム都市づくり」真間地区の拠点施設として位置づけており、隣接する「旧木内別邸」(仮称)や、先月19日、着工にあたり埋蔵物調査の始まった「郭沫若邸」(仮称)と連動させて、市川の文化発信活動を展開する。

市川市過料10日間で119人・禁煙地区で一服2000円マナー条例により、6月から路上禁煙地区での喫煙やポイ捨てに2000円の過料を開始した市川市で、過料を受けた人が巡回した10日間で合計119人に上った。
 現在の指導体制は、10人の指導員が2人1組で、市内5駅の禁煙地区を一日おきに巡回。件数については、始まったばかりとあって、多いとも少ないともいえない状態だが、ある指導員は、「4月と比べるとだいぶやりやすくなった」と語っており、5月までの周知活動が効果を挙げたよう。
 ただ、違反者のほぼ半数を占める市外在住者の多くは条例を知らないと答えており、市は路上禁煙シールを倍増している。
 これまでは大きなトラブルは起こっていないが、指導直後は条例を「知っている」と認めたが、過料を告げると「知らない」と一変する人や、説得するのに五十分もかけたケース、過料を払わずに逃げてしまう人もいた。
 「あと2、3か月でどうなるか」と、市は様子を見守っている。   
 
市川市役所市民課に地上デジタルテレビ市川市役所市民課ロビー奥に地上デジタル放送が見られるテレビがお目見えした。市内ケーブルテレビ局のいちかわケーブルネットワークが市制施行70周年を機に寄贈した。
 テレビはワイド画面42型のプラズマディスプレイパネル、外付けチューナのセットとテレビ台、広報や同ケーブルテレビ局のパンフレットを置くスタンドで、総額約108万円。市は「市内の情報通信技術を通して市民サービスの向上を図り、誰もがより快適に暮らせるまちづくりに寄与する」ものとして感謝。同ケーブルテレビ局の大久保博社長は「資金面も含めて市には大変お世話になっている。その恩返しに贈らせてもらった」と語った。
 テレビでは、NHKデジタル総合チャンネルや同ケーブルテレビ局の番組、市の広報番組「マイタウンガイド」、議会中継などが見られる。地上アナログ放送は、平成23年には完全にデジタル放送に切り替わるため市は、高画質・高音質で双方向性などデジタル放送ならではの特徴をもった地上デジタル放送を市民に知ってもらおうという意向もあるという。

JR京葉線・市川塩浜駅南口供用開始JR京葉線・市川塩浜駅南口が、18日から利用できるようになった。
 同駅南口は建設時から設けられていたが、目の前に広がる市の保有地が未整備で、柵で囲まれたまま使用できない状態が続いていた。
 市有地は、県の市川二期地区埋め立て計画が決まり次第整備する予定だったが、同計画の先行きが不明確だったため、未整備のままだった。
 しかし、平成13年に堂本暁子知事が同計画の中止を表明したことを受け、市はJRと協議を開始。地元の塩浜協議会からの要望もあり、駅利用者の利便性を高めるため整備が決まった。今回の整備は、南口につながる歩道と約1000台分の臨時駐輪場だけの暫定的なもので、行徳臨海部の今後のまちづくりの状況によっては変更できるようにしている。
 市は南口の供用開始により隣接する昨年7月にオープンした市三番瀬塩浜案内所の利用者増も期待している。

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