市川よみうり2004年5月
市川市=市川関所再現・街角ミュージアムの拠点「箱根で有名な関所が市川にもあったことは、意外と知られていないんです」―。市川市は夏をメドに江戸川堤防の上に関所跡地を再現し、歴史ある市川にさらに愛着をもってもらおうと、市民の憩いの場所として開放する。
 関所は、江戸時代に東京・小岩と向かい合って設けられた。市川の渡しに設けられた番所が昇格したといわれ、諸大名の参勤交代の経路として重要な道となっていた。当時の位置は、江戸川堤防の京成線すぐそばにあったという説もあるが、現関所跡はその南、松戸街道を国道14号線市川広小路から北上した、最初の右カーブあたりの堤防下にある。
 現関所跡は石碑と解説板、木柵があるだけだが、関所らしく門を設け、クロマツの植えられた当時の情景を偲ばせるものとする。門構えは幅約8メートルで、跡地全体の幅は約30メートルをイメージしている。現在設計中で、入札を経て6月以降工事に入る。ベンチも設け、堤防でスポーツや散歩を楽しむ人にも親しんでもらえるようにする。
 関所跡は、昭和58年に設置したもので、解説板はすでに字が消え、維持管理していた地域の人から昨年、改修してほしいと要望が出ていた。
 市は、同関所跡を市川の文化・伝統をネットワークする街角ミュージアム構想に組み込み、その拠点と位置づけている。移設・改修は市制70周年記念事業の一つ。
 
塩焼地区5自治会合同の防犯パトロール隊発足自分たちの街は自分たちで―。市川市塩焼地区自治会連絡協議会は、同地区の安全を目指して防犯パトロール隊を発足、4月24日に発足式を行った。
 発足式には千葉光行市長や、塚本勝身行徳署副署長も参加。千葉市長は「地域から安全な街づくりという意識をつくりあげていくことが最も大切。地元で立ち上がることは大変すばらしい」とあいさつ。塚本副署長も「警察としてなすべきことはやっていくが、限界もある。各地で自主防犯活動は活発化しており、その成果は実証されている」と、同パトロール隊への期待を述べた。
 同地区では以前から各自治会ごとに防犯活動を進めていたが、最近になって放火などの事件が多発していることから、5自治会共同による防犯パトロール隊発足の運びとなった。
 市内では昨年7月に、福栄1丁目自治会でパトロール隊を発足したところ、空き巣狙いの発生件数が半年間で約84%も減少するなど、効果が現れている。   

市川市消防局=ハシゴ車試乗体験などこども消防広場開催市川市消防局は1日、江戸川河川敷行徳橋北詰消防訓練場で「こどもの消防広場」を開催した。
 ハシゴ車や救助車など、ズラリと並んだ特殊車両。音楽隊の生演奏に、青空を元気に泳ぐ70匹のこいのぼりと、会場はちょっとしたテーマパーク。配布された豆こいのぼりやおかし、水ヨーヨーを手にした子供たちが特殊車両やぬいぐるみと記念撮影する姿があちらこちらで見られた。
 消防隊員が手押ししてくれるミニ消防車や、てっぺんまで昇れるハシゴ車試乗体験、震度7が体験できる地震体験車など、アトラクションも充実。地震体験には大人たちも「すごーい」と驚きの声を上げていた。
 天気にも恵まれた同広場にはたくさんの家族連れが来訪。どのアトラクションにも終了間際まで長い列が続いた。

浦安JC=浦安DASH村で小学生が田植え体験 浦安市内の小学生を対象に、浦安青年会議所(菊間厚理事長)が企画した「浦安DASH村」。第1日がさきごろ茨城県稲敷郡河内町で84人が参加して行われた。
 この日、バス3台で河内町移動後、午前中に児童たちは青年会議所メンバーとともに、ふだんはあまり経験しない裸足になって苗1200本の田植えを実施。
 昼食は河内町で収穫された「おかずのいらないかわちのお米」で作られたにぎり飯を食べたあと感想文の作成。そして自分たちの田んぼに立てる看板の製作と、育苗工場の見学を行った。
 8月には自分たちで植えた稲を収穫する予定。稲の発育状況はインターネットのホームページ(http://www.urayasu-jc.net/)でも公開する。10月に予定されている市民祭りで、収穫した米でおにぎりを作る予定。   
 
市川市教委=体育好き児童増加に専門家派遣市川市教委は14日から、保健体育の専門的知識と指導技術を持つ指導者を市内の4小学校に派遣し、より充実した体育学習を目指す「豊かな子どもを育む体育事業」を開始した。市は同事業により、児童の健康保持増進や体力向上を図るとともに、いわゆる「体育好き」児童の増加を期待している。
 初年度となる今回の派遣校は中国分小、八幡小、行徳小、鬼高小の4校。「児童数は多いが校庭が狭く、工夫が必要なところなど、指導者の専門性が生かせるところを選んだ」(保健体育課)という。
 指導員は、保健体育または小学校の免許を有する40歳未満の教職志望者から書類選考、面接を経て2人を採用。1人2校ずつ担当し、担任の教師と一緒に指導するチームミーティング形態で、児童をきめ細かく支援するほか、体育的行事や特別活動などへの支援も行っていく。
 今後の指導員増加について同課は「増やしたいが、これから問題点も出てくると思うので、検討していく」という方針。

旧木内別邸=大正の雰囲気復元・9月から一般公開長年放置され、荒廃した市川市真間の仮称・旧木内別邸がこのほど移築復元され、12日、同別邸で、工事を行ったサンウッド社・中島正章社長や千葉光行市長、市議会議員など多数が出席して市川市への寄贈式が行われた。
 寄贈式が行われたのは同別邸一階の書斎。フランクリン型暖炉が設置され、上部に風景画が描かれるなど、華やかな雰囲気のなか、中島社長が「出来栄えは想像以上。末永く市民の憩いの場になってくれれば」とあいさつ。千葉市長は「自然を守ること、木内別邸復元の約束が守られたことは多くの犠牲のなかでできたこと」と述べ、同社や関係者に感謝の意を伝えた。
 旧木内別邸は、貴族院議員だった木内重四郎氏が大正3年(1914)に建設。洋館と和館を併せもち、明治から大正にかけての近代建築様式として歴史的に価値の高い建築物だったが、老朽化が著しく保存が危ぶまれていた。このたびサンウッド社が比較的保存状態の良好だった洋館部分を復元し、市に寄贈。1階の建具はオリジナルの素材が使われたほか、家具は当時のものを使用している。
 同別邸の一般公開は9月で、個展なども開ける貸し館として利用できる予定。

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