市川よみうり2002年11月 |
市川市みどりの基本計画策定で初合同会議 緑を守り、造り、育てていくための目標「市みどりの基本計画」の策定を進めている市川市は10月23日、公募の市民懇談会(座長・浅野義人千葉大教授)と市職員組織の策定班会議の初合同会議を開いた。それぞれの委員が「市街地」「公園」「水辺」「樹林地」のテーマ別に分かれ、問題点と対応についてワークショップ。
市街地班は「市全体に公園が少ない。道路が狭く緑地帯が作れない。また、コンクリートブロックの塀が多いことから生け垣が少なく、緑が見られない」と問題点を挙げ対応として「クロマツの保全募金を募り、補助制度をつくる。市民や事業者が建物をつくる場合、市と建築協定を結んだり地区計画の網をかけ、地域全体で緑を保全していく」ことを提案。公園班は「一年を通して四季を感じられる公園やテーマ、機能別の公園づくりを行う。塩浜地区に自然公園を再生し、多様な生物の生息環境をつくる」ことを、また水辺班は「河川は水質の改善が必要。三番瀬は護岸の整備を行い、それぞれ子供が水辺に近づいて親しめるようにする。それには下水道の早期整備と三番瀬護岸はコンクリートの直立護岸でなく、自然豊かな護岸にして『きれいな水と緑の共生』」をそれぞれ提言した。
樹林地班は「市民トラスト基金を設け林を保全していく。また、景観を保全するために景観税制度の導入。さらに、市内に点在している休耕地に木を植樹、林や森をつくり緑のネットワークを進める。また木を1本切ったら2本植えていくなどの市民への認識の啓蒙」などを発表した。
市川市教委の新組織「コミュニティ・サポート連絡会」準備 市川市教委は現在、市立小中学校校長会、市PTA、市子ども育成会、市コミュニティースクール(CS)、市ナーチャリングコミュニティ(NC)5関係機関の会長・副会長と、平成15年4月からの<1>子供たちの健全育成<2>コミュニティーづくり<3>生涯学習社会の創造を目標に新組織「コミュニティ・サポート連絡会」設置に向けて準備を進めている。
これまで子ども会やCS、NCなどは子供たちの健全育成のため、地域でボランティア活動を展開してきた。しかし「事業がタテ割りで連携が図られていないため、事業が乱立、活動場所の取り合いや子供たちの奪い合いなどさまざま問題が生じてきている」現状から「今後、子どもの居場所づくりや総合型クラブ、外国語の体験活動など、新たな施策の展開による乱立の加速を防ぐため、学校や地域の諸団体が対等の立場で日程や活動場所の調整、情報交換を行う一方、、同連絡会の下部に推進委員会を置き、その下にサポート委員会を設置、各小学校区単位で事業を展開していく」と説明する。しかし、NCブロック会議では、大半が「よけいなことをするな」「ほっといてくれ」と猛反発。今後、NCの協力をいかにとりつけるかが、大きな課題となっている。
NC関係者の反発理由は「NCは学校教育から子供を開放し、地域の遊びのなかで育てるという大原則があった。校長会やPTAのような子供たちを管理する団体が入ると、子供の自由が奪われる」と非難。「市教委は子供のために−といっているが、結局は自分たちのやり良いように統一しているだけ。どこにも子供たちの意見が出ていない。どうしても推進するならば、別に子供が自由に企画運営できる遊びの組織を設置して、両輪で子供たちのための事業を推進していく方がバランスがとれている」と指摘する。
「なぜいま」があいまいな市川市行財政改行財政改革の推進に関して、市長の諮問に応じ調査・審議と、同時に建議も行う、市川市行財政改革審議会(会長・岡本博司、千葉商大教授、委員15人)の第2回会議が10月28日に開かれ千葉光行市長と討論を行った。
会議では、市の行財政改革の取り組みや現状課題を考察・解決する方法などが議論されたが、「いまなぜ、行財政改革なのか」の原点と、「行財政改革を行うことで市民にどのように反映され、市民がどれくらいのメリット、デミリットを受けるのか」などの議論は行われず、行政改革推進課も「行財政改革は、負担が増えるとか市民サービスの低下と言われるが、ここで節減されたものが他の市民サービスに充当される。どこに財源とパワーと投入しなければならないのかが明確になってくる」と総論的説明。具体的な部分には触れないまま、終了した。
浦安市長・松崎秀樹氏が再選を果たす 任期満了に伴う浦安市長選の投票が10月27日に行われ、再選を目指した現職・松崎秀樹氏(52)が3万1022票を獲得、新人・熊川賢司氏(42)を1万832票差で破り当選。福祉や教育などソフト面に重点を置き、取り組んできた4年間の実績が、市民に信任された。
一方、前市長・故熊川好生氏の地盤を生かした組織票に加え、若いスタッフが中心となって選挙運動を展開してきた熊川陣営だったが、浮動票を獲得しきれなかった。これまでの4年間、市議会や市役所内部をまとめきれず、発揮できなかった行政手腕を、今後どのように修正していくかなどが注目されるなか、2期目を迎えた松崎市長は午後10時20分、選挙事務所に現れた松崎秀樹氏を、支持者たちが拍手で出迎え。市選管の10時30分発表は、松崎氏・4千票、熊川賢司氏・3千票。運動員は「まだ勝利宣言はしないけど、OKよ」と指で合図。その後、松崎氏1万6千、熊川氏1万1000−と差が開いた時点で「当確」を宣言すると、事務所内は拍手と歓声に包まれた。
境川に軽快な「ばか面囃子」のリズム ピーヒャラララ、トントン−と、笛や太鼓が奏でる軽快な囃子のリズムに乗って、浦安市を横断する境川で第1回・川祭り(浦安囃子保存会・浦安細川流投網保存会・浦安舟大工技術保存会主催)が行われ、橋の上や川沿いから見守っていた市民たちは、かつて同地で生活の一部として行われていた水神祭や、投網の披露などを楽しんだ。神楽船や御座船など五そうが、境川東水門付近から西水門方面へ出発。ばか面をつけた囃子保存会メンバーらが船上から手を振ると、カメラ片手に訪れた見物者も笑顔を見せていた。
京葉地区3市長が知事に各市の課題解決を要望市川、浦安、船橋の京葉地区3市長と市議会議長組織・京葉広域行政連絡協議会は15日、堂本暁子知事に3市が抱える個別の課題解決と、共通する「中小企業融資損失てん補における市町村制度融資分の継続」「葛南広域公園の早期事業着手」に向けて要望書を提出した。
市川市は「三番瀬の再生と行徳近郊緑地特別保全地区を含む行徳臨海部のまちづくり」と「千葉県血清研究所廃止後の跡地利用」、浦安市は「浦安海岸舞浜地区の整備促進」と「舞浜地先の旧江戸川緩傾斜護岸の早期修景整備」を、それぞれ要望した。三番瀬の再生についてはh円卓会議の早急な結論と再生計画早期提示i塩浜地さきの暫定直立護岸の本格的な改修と海岸保全区域の変更早期実現j魚類や貝類の繁殖・渡り鳥の飛来地につながる人工干潟の創出など環境修復事業を、県血清研究所跡地利用歯「緑の多い周辺環境に多大な影響が想定されることから事前の協議」を求めた。
浦安海岸舞浜地区の整備促進は「親水性豊かな海岸整備に向けて県の護岸改良整備に合わせた早期の緑地整備」を、また舞浜地先の旧江戸川緩傾斜護岸の早期修景整備については「対岸の都側と同様に遊歩道や護岸面を整備と親水性豊かな憩いの場」を要望した。