市川よみうり2002年6月 |
三番瀬の課題早期解決を市川市長が知事に要望 県の三番瀬里海の回復と市川市の海の再生は同様のものである。しかし待てる問題と待てない問題がある−。千葉光行市川市長は5月14日、堂本暁子知事に「海と再生と行徳臨海部の課題解決に関する要望書」を提出した。
同市長は海の再生について経緯と現況を述べ、さらに「本行徳石垣場・東浜地区における下水道処理場計画の見直し」や「護岸の改修と海岸線の明確化」「市川塩浜駅周辺地区の再整備と街づくり支援用地確保見通しの明確化」「行徳近郊緑地特別保全地区(行徳鳥獣保護区)の本格的な再整備」「海の再生と行徳臨海部の課題解決に関する推進体制及び制度の整備について」など、それぞれ具体的な事項を要望している。
グラウンドゴルフでわきあいあいの高齢者交流 高齢者のふれあいの場つくりを目的に、市川市グウランド・ゴルフ愛好会(若松清会長)は5月23日、中山競馬場で第13回グラウンド・ゴルフ大会(市川よみうり新聞社協賛)を開いた。高齢者クラブ・迎米交友会の井上鈴江さんが「明るく楽しく、事故のないようにプレーします」と選手宣誓。参加者約150人は、1ラウンド16ホールの2会場で32ホールを回り、熱戦を繰り広げた。
グラウンドゴルフは、ゴルフボールより一回り大きいボールを、パター様のスティックで10−80メートル先にある、直径約15センチの鉄かごにめがけて転がすゲーム。ショートホールでは、全員がホールインワンをねらってフルショットしていた。
若松会長は「運動量がかなりあり、多いときで1万歩以上歩くので健康的」と効果を語り、「ゲームは芝をよくよんで、勾配を計算、コースを定めて思い切り打つことがコツ」という山崎三雄副会長などと和気あいあいながらも、真剣なプレーをしていた。
旧木内家別邸跡地マンション建設問題で県開発審査会口頭審理長い間守られてきた森にとって不運−。市川市真間四丁目、旧木内家別邸跡地に計画されているマンション建設問題で、県開発審査会は5月31日、千葉市文化センターで審査請求を提出した市川市内の二つのグループと、市川市に対して審査請求にかかわる口頭審理を行った。しかし、請求者側と市の議論がかみ合わず、平行線のままに終始した。
陳述した請求人総代・竹乗義晴さんたち住民は「建設計画地域は、第一種低層住居専用地区で建物の絶対的高さが制限され、風致地区で建物などの規制がある」「自然破壊が進んでいる」などと述べ、一様に開発許可処分の取り消しを求めた。また、住民側の参考人として市川中高教諭・石井信義さんが、植物生態学見地から「このように問題がこじれた原因は、最初のボタンのかけ違い。クスノキを中心に、市川の自然に一番合った木が最も安定した自然な状態で極相林として存在している森にとって、今回のことは不運。断腸の思いである」とこれまでの調査結果を説明した。
対して山越均・市川市都市計画部長は「生命や財産に直接的な被害を受けることが考えられないことから、審査請求人らは、法律上の利益を有するものでない。審査請求は不適法なものとして速やかに却下されるべきなもの」と主張。平行線のまま審理は終了した。
車イス体験などでバリアフリー調査 市川の福祉を考える市民グループ「市内バリアフリー調査団」今井康裕団長)は1日、JR市川駅など市内6駅周辺で、健常者が車イスの試乗や高齢者の不自由さを体験する擬似体験器具を使って歩道の段差や公共施設での障害者トイレ、駅構内エレベーターの対応、ホームと電車の隙間などをチェックした。
日常生活で車イスを使用している今井さんの指摘に従って、化粧ブロックの歩道を車イスで体験した参加者は「振動が激しく腰が痛くなったり、車酔いの症状が出て気分が悪くなったりした」と一様に発言。さらに放置自転車は「健常者には単にじゃまだが、車イスの人は『怖く、いつも身の危険にさらされている』と聞かされ、初めて認識の違いを感じた」と意見を述べた。
行徳野鳥観察舎友の会が県の環境賞を受賞環境活動に功績があり今後も継続していく団体と個人を表彰する県環境賞と地域環境功労者知事感謝状受賞式が6日、県庁で行われ、環境賞に市川市のNPO行徳野鳥観察舎友の会(東良一・理事長)が受賞した。
同友の会は「不特定多数の人々に自然と触れ合う機会と場所を提供して自然保護の意義と知識の普及活動を図り、公益の増進に寄与するため」昭和54年に設立。これまで「生活排水で汚濁の激しかった丸浜川を養魚用水車で浄化、生き物の復活と再生を図ることに尽力。淡水水源のない行徳鳥獣保護区に、生活排水を浄化して供給し、湿地の生き物と水鳥の生育環境の復活に取り組んでいる」と市川市自然環境課は功績概要を説明。
さらに、定期観察会や市民参加型保全活動、会報『すずかも通信』の発行など、人と自然との触れ合う機会の提供や普及啓発に尽力し、地域学校と協働で稲作体験など地域文化学習に貢献している。
旧木内家別邸跡地マンション建設計画に反対の市民グループがアピール集会「守ろう真間山、マンション建設を止めさせよう」−と、市川市真間四丁目の旧木内家別邸跡地マンション建設計画に反対する真間山の緑地を守る会と市川緑の市民フォーラム(佐野郷美事務局長)は9日、JR市川駅北口駅広場で「真間山の緑は市川のシンボルで、別邸跡地は県の天然記念物や自然環境保全地域候補になった緑地。市民の力で守り抜こう」とチラシを配布するなど、その重要性を訴えるアピール集会を開いた。
集会後、横断幕を掲げて大門通りから真間山のふもとまで行進。佐野さんは「市はマンション建設を行っても9割の緑地は残ると言っているが、専門家は『9割は残らなく、悪くすると5割しか残らない』と指摘している。9割残らなければ即刻中止すべき。この緑地をいまのまま残して市民の財産にすべきである」と訴えた。