市川よみうり2001年12月 |
千葉光行氏が市川市長に再選11月25日に行われた市川市長選の開票作業は順調に進み、午後10時過ぎは真間銀座通りの千葉事務所に「当確」の知らせ。若い支持者の騎馬仕立てに担がれ、支持者一人ひとりと握手をしながら登場した千葉氏は、「市民の目線で市民による市民のための市民の市政を行っていきたい。地方分権が言われるなか、自主・自立でしっかりと基礎を築き、先進都市として新たな一歩を踏み出したい」と決意を述べた。一方、敗れた黒沢氏陣営は「11月9日に記者会見と、こんなに短い期間の選挙は初めて」と選対本部長の中村光夫共産党市川浦安地区委員長。大差がついたものの「投票者数の約20%にあたる19196票を獲得、善戦・健闘した。千葉さんに対する批判が予想以上にあり、政治の流れを変えていけるような意志が市川のなかで出てきた。今後、積極的な批判と提案をしていかなければならない」と語っていた。
市内唯一の野生マメヅタ保存を市に要望市川市真間4丁目の旧木内別邸跡地に通じる千葉商大側道路のコンクリート壁に、市内では唯一の野生のマメヅタが生息しているが、市川中・高校の生物教諭・石井信義さんは「別邸跡地の関連工事で切り通しの道路が商大側に拡幅される計画によって、コンクリート壁が壊された場合、その壁に生息しているマメヅタは消滅する」と危ぐしている。
市では「千葉商大とマンション建設事業社の協力で1.5メートルほど商大側に拡幅する計画。マメヅタの件は両者に伝えた」(都市計画部)と説明。千葉光行市長も「全ての事業を行う際に、環境という冠を頭につけて実施していくし、事業者にも協力を求めていく」と再三発言。鈴木孝男環境部長は「現在、マネヅタを保存する方向で庁内調整を行っている」と前向きな姿勢を示している。
昼間でもほとんど日がささないほど照度が少なく、ほど良い湿度などの自然環境条件で生息し続けられてきたマメヅタだが、旧木内別邸跡地内のマンション建設が始まると照度と湿度が大きく変化して、保存は難しくなるため、石井さんは「行政は緑の遺産管財人の役目がある。最初からあきらめるのではなく、保存しようという強い意志と努力が必要。それにあの切り通しの雰囲気も大事な遺産」とコンクリート壁とともに保存を要望している。
巨樹・巨木林調査で80か所20種類197本を確認市川市は平成12年度に引き続き、今年度も市内の巨樹・巨木林調査を実施、昨年度より14か所5種類26本多い、80か所20種類197本の巨樹を確認した。現在、巨樹の保存について調整を図っているが、水と緑の部では『都市美観風致を維持するための樹木保存に関する法律』を準用して今年度中には「市川市保存樹木の協定に関する要項」を策定、市と保有者が協定を結ぶ仮称「市川市協定樹木制度」を創設する計画。この制度は、市が決める一定基準以上に達した巨木・古木・クロマツの所有者と協定を結び「立ち枯れや倒木などで伐採するとき、20万円を上限に費用の2分の1を補助。また、せん定など管理補助として3万円を上限に費用の2分の1を補助」するもの。
一方で、環境部職員が調査中に巨樹の近くの住民人から「落ち葉が庭に入るとか、雨どいに詰まるなどの苦情があり、所有者は巨木を切らざるを得ない状況」もあり、今後、市では市民レベルで仮称・巨樹愛好会などの設立推進や、市教委と協議して市文化財指定も考慮中で「巨木を一般市民に認知してもらうことからスタートする」(環境部)という。
今回の追加調査で、地上1.3メートルで幹周りが3メートル以上などの巨木生息は<1>神社30か所(66本)<2>寺院17か所(44本)<3>個人所有地11か所(19本)<4>学校8か所(26本)<5>公園5か所(18本)<6>路傍5か所(7本)<7>法人所有地2か所(5本)<8>その他2か所(2本)となっている。
遊休農地の現状は「水田のまま遊休」が最多の約40%市川市は遊休農地解消対策事業の一環として、同市内の遊休農地の半分に当たる約24ヘクタールを有する柏井地区周辺の農家204人を対象に、意向調査を行った(回収率53.9%)。
遊休農地の現状は「水田のまま遊休」が最も多く約40%。次いで「水田を埋め立てて遊休」が約29%、「畑のまま遊休」約5%、「その他・無回答」約30%−となっている。遊休農地の管理は「何もしていない」が約43%、「年に一回以上草刈りはしている」約25%。
今後の遊休農地利用については「予定なし」が約52%と半数を占め、「駐車場など農地以外の土地利用」が約14%、「作物を作る予定」約12%。「予定なし」のなかには「市などに貸しても良い」約60%、「農家に貸しても良い」が約3%、「無償で貸してもよい」約37%、「有償で貸しても良い」が約46%となっている。
市川市「行徳臨海部まちづくり基本構想」対策本部会議開催 市川市はさきごろ「行徳臨海部まちづくり基本構想」について行徳臨海部対策本部会議を開き、県の「三番瀬再生計画策定のための懇談会」の動向を踏まえて「市としての漁場修復、漁業施設整備、市民の親しめる海辺と高潮・高波対策、市川塩浜駅周辺再整備、行徳近郊緑地特別保全地区の再整備など、連携の図られたまちづくり構想としていく」を確認した。
今後、「行徳臨海部の将来の姿を、市民とともに基本構想として描いていく」(行徳臨海部対策担当)ため、平成14年1月11日、「第4回行徳臨海部まちづくり懇談会」を、また2月中旬に仮称・市川市民のための海と海辺のまちづくりシンポジウムを開く予定。
構想の実現に向けて、江戸川第一週末処理場計画地である本行徳石垣場・東浜地区周辺北側地区の植栽をさらに延長するため、地権者の協力を得る準備も進めている。
意見交換の場「国分川調節池を考える会」組織真間川水系の総合治水対策の一環として、県が事業を進めている市川・国分川調節池造成で、住民が自由に整備内容や利用・管理方法などについて意見交換を図る場として11月29日に組織された「国分川調節池を考える会」(座長・恵小百合江戸川大教授)は15日、市立東国分中の屋上から調節池の全体像を確認したり、県立国分高校で意見交換会を行った。
交換会では恵座長が前回の意見を披露した後、参加者からの意見を求めた。参加者からは「地主との話し合いはこの会でなく、別な方法で考えてほしい」「これだけの広い土地が本当に必要なのか。もっと具体的に説明してほしい」など県への要望や「グランドゴルフのようなスポーツ広場を造ってほしい」「地主さんたちが大事な土地を提供されたのだから、次世代に誇れるようなものを考えていきたい」など多様な意見が出された。