市川よみうり04-00
市川よみうり2001年11月
トークリングへの協力で市教委と校長会が背反10月27日、市川市民会館で開かれた「第1回トークリング」(市川市教委後援)で、主催者の市川教育を創(つく)る会(鹿倉たか子代表)が、市川市立小中学校校長会の推薦・協力を求めたのに対し、同校長会役員会(井上俊彦市立第一中校長)は「この件について、各校長の判断でよろしくお願いします」と事実上、協力・推薦をしないとの結論を出した。このことが、波紋を呼んでいる。
 創る会では全公私立中学校と、小学校高学年の児童全てを対象に、学校経由でチラシを配布したが各校長の判断で処理されたため、家庭にどれだけ届いたかは不明。協力的だった校長の中には、「役員会でこういった結論を出されるとやりづらい」との声もあるが、井上会長は「資料代500円と有料であることと、テーマの『学校の先生に言いたいこと』の二つが問題となった」と説明。また「創る会がどのような会か分からない」(校長会役員)ことも理由に挙げている。
 鹿倉さんは「こういうことだから、市川のなかで教育活動ができない。創る会は子供のために活動しようとしている。それなのに各校長は、校長という安全パイから出ることができず、その周辺は全て危険地帯と思っている」と指摘する。
 某教諭は「そんなに目くじらを立てて結論を出すものでない。先生たちは、子供がはらわたをえぐるようなことを言っても『おれの教えで大きく成長したな』ぐらいの包容力がほしい」と一笑。旧態依然として変わらない校長会の体質に、創る会の命名者でもある前市川市教育長・最首輝夫さんは「情けない。校長は自分の立場しか考えていない。もっと子供の立場を真剣に考えてほしい」と憂いていた。
 

新年度予算編成は事務事業改善と行政サービス向上 市川市は、10月26日に行われた行財政改革懇話会で、平成14年度予算の基本方針を明らかにした。市は、同年度の予算編成にあたって「全員一丸となって、いま一度『最少の経費で最大の効果を得る』という行政の責務を果たすべく、事業の廃止・統合をも視野に入れた思い切った事務事業の改善を図る。職員一人ひとりの斬新な発想を集約し、いかにすれば行政サービスの向上を図れるかという事業展開の方法論にも踏み込んだうえで、市の将来像である『ともに築く自然とやさしさがあふれる文化のまちいちかわ』の実現という共通目標に向けての更なる努力をしなければならない」との基本姿勢を示している。
 また、新年度の予算編成の基本的な考え方として<1>将来都市像の実現を目指すため、第1次総合5か年計画の事業に配慮<2>行財政改革懇話会からの提言をもとに財政構造改革に取り組み一層の財政健全化を目指<3>財政健全化緊急3か年計画の目標であった経常収支比率85%の達成に向け長期的に安定した財政基盤の確率を目指す<4>廃棄物の発生を抑制し環境負荷の提言を図り循環型社会の形成を目指す−を掲げている。

市川駅南口地区再開発事業の中身が分からず不安 市川市が計画している市川駅南口地区市街地再開発事業に対して、同地区の再開発を考える地域権利者住民の会(石川政基事務局)がさる9月、事業の中身が分からず、どれだけの床と権利交換できるのか示されていないのでとても不安−などと、千葉光行市長に「現案では反対の表明」を送ったが、返事はおろか正式なことわりや問い合わせもない状態−と10月30日、市長に「平成12年12月になされた都市計画変更決定の白紙撤回と事業計画案の白紙撤回要求」書を提出した。同時に「市の対応が期待できないため、堂本知事にも同様文書を送った」。
 これに対して、小泉武男・市川駅南口再開発事務所長は「大部分の地権者には権利額と資産額を提示した。また全体(A地区とB地区)の地権者約260人うち、3割に当たる約70人が『資産額を高くしてほしい』など高いハードルを設定しているが、多くの地権者が早期着工を望んでいる」と現状を説明。「地権者の会は、現場の職員に不信感を持っているようなので現在、部長以上が対応して、理解を求めている」という。
 同再開発事業はJR市川駅南口の敷地面積約2.6ヘクタールをA地区(東側)とB地区(西側)に分けて、37階建てのビル2棟、17階建てのビル1棟建設と駅前広場、道路整備を行うもので、地権者の会は主に、B地区の地権者約30人が参加している。
 9月11日、石川さんは千葉市長に反対理由を<1>都市基盤整備公団などデベロッパーのための利権中心の計画案<2>小規模自営業住民が生活すら出来なくなる計画案<3>案を検討判断するに足る内容の説明が度もなかったため権利者は計画に対して考察すら一度も行ったことがない事実−とまとめ提出。
 市長は10月16日、石川さんに「保留床の処分という、再開発事業で一番の課題となる部分を解消し、事業の成立性を確保するために特定事業参加者や特定建築者を採用するもので、(デベロッパーのための)営利を目的とした計画ではない。権利者の生活再建が重要であることは認識しており、権利変換計画・配置計画を組み立てるなかで対応する。早期実現を求めている権利者も多数存在することから、個別の面談や説明会、商業・住宅の計画に関する部会などで対応してきた」と説明している。

浦安市郷土博物館の来館者が7か月で10万人突破ことし4月1日に開館した浦安市郷土博物館の来館者が、このほど10万人を突破。18日、10万人目の同市富士見在住・栗山辰巳さん(37)一家に記念品が贈られた。
 10万人が記録されたのは10月21日午後2時17分。同市市民まつりに参加していた栗山さん一家4人が、知人の薦めで初めて郷土博物館に足を運んだところ、待ち構えていた館員に祝福の声をかけられた。
 贈呈式には栗山さんと妻、6歳の長女と3歳の長男がそろって出席。認定書のほか、博物館を支えるボランティア「もやいの会」メンバーが作った、べか舟模型や魚の模型などが贈られた。
 5月に転居してきたばかりの栗山さん、「入館してまず、小さい時に見た家や道端のポスト、店先のポスターや看板などが再現されている屋外展示場に驚いた。展示だけでなく、建物のなかに入ったり触ったりできて、子供たちも楽しんでいるようだ。浦安の歴史を知ることができた」と感想を語っていた。
 当初、年間来館者を3万5千人と想定していた郷土博物館では、「全国の例から、人口や規模を考えて算出した数字。予想以上に市民に評価してもらえていることはうれしい」と喜びの声。幅広い年齢層に利用されていることに加え、小中学生の授業活用、休日の「べか舟をこぐ」や「くぎをまっすぐ打つ」など10項目に挑戦するチャレンジカード実施などが、利用者増につながっているのでは−と分析している。

地域の案で整備された公園リニューアルオープン東西線妙典駅前の白妙公園(市川市富浜)再整備を自分たちで−と、平成12年度から同公園の整備を進めてきた周辺地域住民組織「21世紀まちづくり推進委員会」(会長・高木友直東行徳商店会会長)は10日、同公園でリニューアルオープンイベントを行った。これまでの公園整備は通例、市が企画立案、設計施工を行ってきたが、同公園は周辺道路を含めた整備を同委員会が「完成イメージ図作製や設備の配置など、整備全般に関することを市と協議。また、周辺道路整備などに対し、委員会が公園部会や道路部会を設置して具体的に市へ提案するなど協議」(市公園緑地課)しながら、1711平方メートルの「待ち合わせゾーンやイベントゾーン、ふれあいゾーンのある、素晴らしい公園が完成」(高木会長)した。
 同会長は、同公園が地域のガーデナロード、カリフォルニアアロード、マリンロード道路と接することから愛称「ガーデナ公園」と名付け、海の香りのするにぎわいのあるまちにしていきたい−と語っていた。

須和田から総武線までの住民対象に外環説明会開催東京外郭環状(外環)道路市川ルート建設計画を進めている国土交通省と日本道路公団は21日、市川市立菅野小体育館で須和田少年広場からJR総武線まで1.6キロの地区住民を対象に設計用地説明会を開いた。質疑応答での、「外環計画のおかげで30年間、市川市民は苦労し、悩んできた。また沿線の商店は商売が成り立たなくなっている。国は市民に謝罪すべき。商店には補償すべき」という地域からの追及に対して、桑原首都国土工事事務所副所長は「30年間、ご心配かけたことに心からおわび申しあげたい」と謝罪する一方、「商店への補償はない」と言い切った。
 会場からのば声と怒声が目立った説明会。住民から「堀割スリットから出る粉塵(浮遊粒子状物質)が、住宅地にどのように落ちていくのか。具体的に示してほしい」との質問に、首都国道工事事務所が「昨年から現況調査を行っている」と回答すると、「供用後に環境が悪化したらどのように補修するのか。そういったことも全て準備して説明会に臨むべき」と、住民側の怒りを誘った。
 また、外環道路の菅野地区の地下化・ふたかけの要望を求め、要望が聞き入れなければ説明会には協力できない−と表明していた菅野2丁目と同3丁目および同4丁目の3自治会は、説明会直前に千葉市長から書面で「国と日本道路公団に要望したことや国から今年中にふたかけについて、改めて話し合う」との通知を受け、21日が地元・白幡天神社の祭礼と重なったこともあって、「役員は祭りに出席。説明会出席は各住民の自主判断」(石渡彰菅野2丁目自治会長)となった。
 

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