市川よみうり04-00
市川市が県内初のホームレスアンケート調査ホームレスの実態を把握するため、市川市は5月14日から6月1日にかけて市民グループ・ガンバの会(副田一朗代表)と、市内のホームレスを対象にアンケート調査を実施、このほど結果をまとめた。ホームレスにアンケート調査を行ったのは「県内で初めて」(社会福祉事務所)。調査で市内の公園など49か所に141人のホームレスの存在が確認された。(東京都を除く)。市は「結果はホームレス対策の基本資料とし、今後、自律支援住宅を活用しながら支援していく」という。
路上生活の理由(複数回答)は、リストラや高齢、傷病で失業した人が70人と最も多かった。また、勤労意欲のある人は8割以上の77人に達している。年齢別では50代前半が31人と最も多く、50代後半22人、40代後半16人、60代後半以上17人、60代前半15人、40代前半5人、30代以下2人となっており、不明が33人いた。
路上生活歴は「1年以上3年未満」が41人と全体の42.7%を占め、次に「5年以上」の24人(25%)、「3年以上5年未満」19人、「半年未満」8人、「半年以上1年未満」3人(3.1%)。
直前の職業は土木建設業48人が全体の半数を占め、次に製造業11人(11.5%)、卸小売業二人(2.1%)、その他が29人。
勤労意欲は「働きたい」人が77人で、年代別内訳は60歳未満53人、60歳以上24人。一方で「健康を害し、治療などが必要」は12人、「路上生活のままでいたい」が5人いた。
連絡を取り合う親族の有無について「いない」が51人と半数以上、「兄弟その他がいる」は12人、「妻子や親がいる」9人、無回答21人となっている。
市川市は、「就労や求職で来た」が26人、「市川出身」13人、「親族や知人がいた」9人、「特に理由はなく何となく」が7人、「前の場所にいられなくなった」が5人、無回答32人。
市には「特に要望なし」が49人、「雇用斡旋」17人、「居場所の確保」14人、「医療の給付や健康診断の実施」6人、「食料の援助」「退去指導の中止」がそれぞれ2人ずついた。「青少年などから危険を行為を受けた経験」のある人は18人、ない人が75人となっている。
南行徳中の生徒が公園内の落書き消去活動市川市立南行徳中(東田雄三郎校長、生徒493人)の生徒有志約130人が6月29日、南行徳公園内の落書きをペンキで塗り直すボランティア活動を行った。
「落書きを見て、気になっていた。一方で、われわれの中学校生徒の仕業とのうわさが街にたったので生徒会に諮り、朝会で生徒全員に呼びかけた」と井関祐一生徒会長。期末テスト中のこの日、午後から生徒たちは、地域住民や同校教諭、保護者などとローラーやはけを使って、落書きの標的となっている区画整理事業記念碑や、建物の壁などを器用に塗り替えていった。
市川市が本行徳と下妙典地区の土地利用制限解除を県に進言都市計画による土地利用制限の解除が不可欠−。市川市本行徳と下妙典地区の地権者有志34人は6月25日、千葉光行市川市長に「江戸川左岸流域下水道江戸川第一終末処理場に関する都市計画の見直しについて」要望書を提出。市は同29日、市長名で堂本知事に地権者有志から都市計画の網を外す要望書が提出されたことを伝え、下水道処理場の都市計画に関する問題の早期解決と、地権者や周辺住民に対し処理場計画の経過と今後の方針を示す機会を早急に設けるよう意見書を提出した。
また市川市は、さる5月、地権者237人(182通送付)を対象に行った、同市本行徳字東浜・石垣場地区の土地の現状と利用についての意向調査結果を、このほど明らかにした(回収率62.6%)。
市行徳臨海部対策担当は同地区は「昭和48年、県下水道処理場として都市計画決定されて以来、30年近く経過。この間、土地利用が制限されたため、残土置き場などの暫定的な利用を余儀なくされてきた。今後の土地利用などについて、地権者の意向調査を行ったもの」と説明する。
調査では土地を「所有しているが使っていない」との回答が45%の58件と最も多く、次に「他人に貸している」は23%(30件)。「すでに処分して仮登記の状態」18%(17件)、「自分で使っている」が11%(14件)。
処理場計画について(自由記載)「反対」は18%(20件)。「どちらでもよい」11%(12件)、「賛成」2%(2件)。無回答43%(50件)、その他26%(29件)。
今後の土地利用について「都市計画制限をはずし、市街地整備をしたい」が60%の75件で「賃貸又は売却したい」は12%の15件、「現状の土地利用を継続したい」と「わからない」がそれぞれ6%の7件−となっている。
公私立学校施設に防犯カメラと非常ベル設置を計画大阪教育大付属池田小の児童殺傷事件に伴う安全対策として、市川市は今年度予算1億3500万円を計上して、市内の公私立学校施設の門扉などの改修や防犯カメラ、非常ベルの設置などを計画している。「夏休み中に工事を終え、2学期には間に合わせたい」と学校施設課。同事業実施にあたっては同市教委が、緊急に防犯関係者やPTA代表、市教委関係者で構成する「子どもの安全確保のための緊急会議」を3回開催して決定。
工事は主に、学校の管理室から校門が死角になっている13小学校と1幼稚園に24時間監視の防犯カメラを設置するほか、42小学校(公立39校、私立3校)と、40幼稚園(公立8園、私立32園)、42学童保育クラブの全教室に携帯型兼用の非常ベルを設置。さらに22中学校(公立17校、私立3校)と保育園教員や保母に、常時携帯の非常ベル(3000個)を支給する。
また、同時に警察や消防など、特定の関係機関にあて先を限定した緊急通報用の携帯電話を設置、児童生徒の安全確保を図る。
徘徊高齢者の居場所をPHS通信網で探索市川市は、痴呆性の高齢者などが徘徊した場合、早期に居場所を探索できる事業を、7月から始めた。今年度は129万9000円の予算を組んで40台を用意する。
この事業はPHS通信網を利用した探索機器(タテ51ミリ、横34ミリ、厚さ16ミリ、重さ27グラム)を携帯することで「通報から2分以内で位置が確認できる」位置情報システムで、市の委託を受けた事業者が365日24時間体制で対応する。
同市内で「徘徊する人は年間平均で40−50件と報告され、全国でも65歳以上の高齢者人口の1300分の1」と保健福祉ふれあい相談課は説明する。 利用者は徘徊行動する65歳以上の高齢者と、痴呆など特定疾病による40歳以上の人。申込金15000円や検索料などの一部利用金は市が負担する。利用者負担は月額1500円(課税世帯)、非課税世帯750円、被保護世帯無料。問い合わせは同市ふれあい相談課(TEL334・1111番)。
環境省が市川市などで微小粒子状物質の疫学調査と暴露調査 環境省は今年10月から、市川市など全国8地域で微小粒子状物質の疫学調査と暴露調査を計画している。疫学調査は自動車の排出ガスに含まれる微小粒子状物質が人体に与える影響を、平成13年10月からおおむね5年間、市内の3歳児検診の対象者約4000人と両親に、アンケート形式による追跡調査を予定している。
また、暴露調査は平成13年7月から同14年3月まで、ディーゼル排気粒子濃度の測定を全国16地点で行う。市川市内では塩浜市民体育館敷地内と市立真間小敷地内を予定。
また、2つの調査に関連して千葉大医学部は、環境省の微小粒子状物質両調査委員に島正之助同大助教授が加わっていることから、平成13年9月から同11月まで、市立稲荷木小(児童437人)と同真間小(児童502人)、同塩浜小(345人)の全児童を対象に「気管支ぜん息等の動向と要因に関する調査研究」を行う。
同医学部は「大気汚染濃度がほぼ同等の地域で、有症率が異なる地域の疫学調査を行うことで、ぜん息発症に関与する大気汚染以外の要因を明らかに出来ると期待。さらに、ぜん息発症にかかわる大気汚染の影響を評価出来るものと考えられ、今後の環境保全対策に役立てる貴重な資料」と保護者に協力を求めている。
児童生徒の気管支ぜん息などの調査は「アレルギー性鼻炎をはじめとするアレルギー疾患の増加が指摘され、国際的な調査が行われているが増加の要因は明らかにされていない。気管支ぜん息の発症と大気汚染などその他の要因の関与を明らかにする」ことが目的。調査は、保護者への質問票調査と児童の血液検査の2種類。血液検査は保護者の承諾を得た児童のみ実施、「検査結果については確実に秘密を守り、調査目的以外には使用しない」と約束している。